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インドの隠れた世界遺産-ハンピへ[2005年08月03日]

インドはすごいとこらしい…
すごいってどういうこと?人がすごい、文化遺産がすごい、インド料理がすごい、聞く人それぞれがインドのいろいろな「すごい」を挙げる。いつもは旅行の前日眠れないことなんてないのに、どんなすごいが待ち受けているのかとどきどきして眠れなかった。

さてこの旅行は南インドの世界遺産を見に行くのが主な目的。スリランカ航空さん主催の研修に参加させていただいた。スリランカのコロンボを経由してチェンナイからインドへ入国。
パーソナルテレビで遊び、おいしいお食事をいただいていたらあっという間にインドへついた。

デカン高原の大遺跡ハンピへ
寝台列車今回のメインはインド最大の世界遺産、ハンピである。チェンナイからバンガロールへ列車で5時間、バンガロールからハンピの入り口であるホスペットまで寝台列車で10時間という長い道のり。
列車に乗って数時間、座りつかれて車内をちょっと歩いてみる。度肝を抜かれたのは、結構なスピードで走る列車のドアがすべて開け放たれていたこと。大きく揺れたらそのままインドの大地に放り出されてしまいそう。でも周りのインド人がやっているように、私もドアの際に立ってみたい。しっかりつかまって、ドアからどこまでも続く平野を眺めインドの風にあたった。(やってみたい!と思う人はくれぐれもお気をつけて。)バンガロールから乗った寝台列車は、狭いけれども結構快適だった。ぐっすりと眠って目が覚めたらハンピに到着。

ハンピ遺跡を丘から一望ハンピの遺跡群までは駅から車で20分ほどだ。ごろごろと転がっている巨大な石の隙間を縫うように作られた道路を走っていく。
約40のヒンドゥー寺院などからなるハンピ遺跡は20キロ平方メートルにわたってひろがっている。当時のヴィジャヤナガル王国の歴代の王様が次々と、そしてあちこちに寺院を建てたそうだ。
そんなこんなで私たちはいくつかの寺院や建造物を車や徒歩でみてまわった。時々草むらのような人がまだあまり歩いていないようなところを歩いて、石を重ねたようなアーチをくぐる。目に入るものすべてが日本では見たことがない光景ばかり。

音を奏でる柱遺跡群のなかで最も美しかったのがヴィッタラ寺院。柱や天井の石の彫刻は信じられないほど細かい。虫眼鏡を使って見たいくらいの彫刻だ。破壊、創造、保護を表した象の彫刻などなどそれぞれには意味があって、とても興味深い。
たたくと言葉にできないような美しい音のする柱、昔は動かすこともできたという石造りの荷馬車もあった。話によればこの荷馬車も寺院のひとつらしい。
これも寺院の一つらしいこんなかわいらしい寺院、いったい誰のアイデアだろう。こんなに楽しいお寺がほかにあるだろうか?ヴィッタラ寺院は彫刻の美しさだけではなく、あっと驚くような隠れた魅力をいっぱい持った遺跡だった。
続 いてロータスマハル、象舎などを見学。
ロータスマハルはドーム型の天井が蓮(ロータス)の形をしていることから。象舎では昔から愛されている象が象使いとともに生活をしたという。ちょっと象舎近くの木陰で休憩。聞こえてくるのは鳥の声とおくから子供の声がするくらい。ハンピ遺跡群はまだまだ観光客が少ない。特にロータスマハルや象舎などの周辺は城壁に囲まれているため一段とひっそりしていた。本当に神秘的な雰囲気に包まれていたのがこのあたり。
ここを訪れる機会があれば、皆さんもぜひどこかに腰掛けて、目をつぶってみてください。日ごろのストレスや旅の疲れがすぅ~~ととれるはずです。まだまだ人の目に触れられていない遺跡、この静寂はいまだけかもしないと思うと少し残念だ。
1日かけて他にヴィルパクシャ寺院、クリシュナ寺院、王妃の浴殿などを見学。ヴィルパクシャ寺院では運がよければ象が見られる。昔から幸運の神として愛されている象らしい。私達はかわいい目をした象にこの先の旅行の無事をお願いしてハンピを離れた。

ハンピから南下-カンチプラム、マハバリプラムの遺跡へ
8日間の行程でハンピのほか、カンチプラム、マハバリプラムの遺跡群へも足を運んだ。
カンチプラムのハイライトエーカンバラナタール寺院は柱だらけの寺院だ。その数500本。回廊の柱全てに異なる彫刻がされている。回廊の下は薄暗くて涼しい。横になって休んでいる人も多く見かけた。本当にゆっくりと時間が流れる寺院だった。

樹齢3500年のマンゴーツリーとエーカンバラナタール寺院また樹齢は3500年といわれるマンゴーの木もあった。(今でもマンゴーがなるそう!)3500年前なんて想像がつかない!遠くから(保護のためか遠くからしかみられません)この木を眺めながら3500年前の時代に思いをはせてみる。
私たち観光客がマンゴーの木や柱を見ている横で、ヒンドゥー教徒が祈りをささげている。横になっている人や巡礼者たちをみてこの寺院がいまだ生活の一部になっている人たちがいるのだとも実感した。
カンチプラムはシルク織物の産地でもある。シルク工房では、女性たちが細い糸をすごい勢いでどんどん織って絹の布地にしていた。それはすごい光を放っていた。なるほどインドの美しいサリーはこうしてできるのだ・・・

発掘、研究が進む新しい遺跡マハバリプラムの建造物群は世界遺産に指定されている。ベンガル湾に面しているマハバリプラムは昨年のインド洋大津波ではその被害を受けたそうだ。幸い海岸寺院などにに大きな被害はなかったという。
むしろこの津波によって砂浜の下に埋まっていた遺跡の一部分が海岸のあちこちに出てきたらしい。研究者たちがその発掘と研究をしている真っ最中だった。

海岸寺院名前のとおり海岸に沿ってたつ海岸寺院は7世紀後半のもの。1400年近く前に立てられたものだ。ガイドさんに言わせればインド人にも人気の遺跡らしい。
クリシュナのバターボールはご存知の方も多いだろう。大きな岩が不安定なところにありながら動かない。急な坂でぴたりととまってしまったようなかんじ。その不思議に首を傾げつつもとりあえず石の下でポーズ。
そして最後はファイブラタへ。ここは南インドのドラビヴィダ建築様式の5つのタイプを全て集めたものといわれている。これも巨大な石に彫刻を施したものだ。それぞれシバ神、インドラ神などを祀っている。
誰がこんなに巨大な石を運んで彫ったのだろうか・・・不思議でならない。最後の最後まで南インドの遺跡は不思議にあふれていた。

海岸といえば・・・リゾート
Ideal Beach Resort最後に1つホテルの紹介を・・・
マハバリプラムはベンガル湾にそっている街。海岸寺院あたりからビーチが広がっている。「青くすき通るような海」とは いえないが、穏やかで散歩をしたくなるような海岸。その海岸に沿っていくつかのリゾートホテルがある。
私たちはIdeal Beach Resortというところに2日ほど滞在。とっても広いお部屋と広いバスルームが快適なリゾートホテル。 目の前にはのんびりできるビーチが広がっている。ハンモックがあったり、ビーチバレーもできます!お部屋でマッサージを受けることも可。残念ながら今回アーユルベーダなどの体験はできなかったが、滞在するだけでも旅の疲れをすっきりいやすことができるホテルでした。

日本に帰って
みんなからインドってすごかったでしょ?と聞かれる。 確かにすごかった。
電車がドアを開けたまま走るのを見てすごい、なんでもありの国だ!と感じた。バンガロールの駅では 人々が電車をじっと待っている人、夜中なのにせっせと荷物を運び、マンゴーやスナックを売る活気あふれる人々を見てすごい、 と思った。それはこれまでに見たことのないような活気と人のうねりがあったから。 そして何より時が止まったかのようにひっそり静まり返るハンピではその広大さと、あちこちにある巨大な岩の重 なりを見てすごい!と思った。誰が運んだのか、どうやって持ち上げたのか・・・これまで見たことのないような ハンピの光景が私の目に飛び込んできたから。確かにインドはすごかった。8日間で本当にたくさんのすごいを目にした。
最後に、こうして異文化を体験し、ハンピについて勉強する機会を下さったスリランカ航空さんにこの場を借りて感謝いたします。 ありがとうございました。

吉木 真耶
2005年6月

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