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2008年 宇宙っぽい旅 ~中国・シルクロード~[2008年11月12日]

トルファンが今回の旅行に関しては1番面白かった。
旅程は「北京→蘭州→嘉峪関→敦煌→トルファン→ウルムチ→北京」8日間である。
出発前のイメージは敦煌の莫公窟がメインディッシュのようなもので、あとはさしずめ前菜でありデザートであった。だが予想外にトルファンの中国でありながら中国でないような独特な雰囲気に強く惹かれ印象に残っている。もちろん似た風景であればカザフスタン、ウズベキスタンなどに行けば見ることが出来るかもしれない。しかし、一国家の中で様々な問題を抱えながらも、そこに多種多様な人種とそれぞれの文化が息づいている様を感じとることができるのは中国ならではのことである。
個人的には今回の旅行で、もっともっとウイグルやチベット自治区などの中国の知られざる都市を探訪したいと思った。


1日目北京到着

ノースウエスト29便の4時間半に及ぶフライトを終え、北京空港に到着。
実は私の初海外が11年前の、この北京であった。
その時の記憶が強烈に残っているのが、とにかくスモッグで曇っていたということと北京空港からなぜか食べ物の生臭い臭いがプーンと鼻をついていたことだ。久しぶりに訪れた北京は当時の記憶の面影を全く感じないほど変わっていた。
空港からホテルまで非常に綺麗に整備されていた。闇のなか鋭角的に光を反射する、広い幹線道路沿いに並ぶ高層ビル群とその全景は無駄がなく、規律的に美しかった。

北京での宿泊ホテルは新北緯飯店。
弊社でよくつかう北京のスタンダードホテルでる。宿泊してみて、他の国で使うスタンダードクラスよりワンランク上であるように感じた。清潔さ、スタッフ、設備、日本語案内もあり。ベストオブスタンダードホテルの称号を与えていい!!あまり期待してなかっただけに満足。

街をぶらぶらしたかったが明日は早いので寝る


2日目北京→蘭州

この日は朝5時起き。チェックアウトを済ませ空港へ。北京は朝6時近いのにほとんど人はおらず、ビルの明かりもなく、コンビニなどの電飾もなく、非常に静かだ。

国内線ターミナルにつきチェックイン。機内食にお粥がでた。いろんな機内食をたべてきたがまさかあの銀紙の容器に粥を入れてだすとは…。おそるべし中国!約2時間で蘭州に到着。

ガイドさんと合流。一路市内へ。市内までには工業地帯の風景がつづき、もくもくと煙をあげている。

市内到着後、蘭州名物牛肉麺を食する。見た目は日本のラーメンに似ている。味はあっさりしているのでトッピングを入れ、ラー油や黒酢でアレンジする。麺にコシはないが、おいしかった。

昼食のあとは炳霊寺石窟観光。
炳霊寺石窟は黄河の断崖に西暦385年の西秦時代から1912年の清時代までチベット仏教僧によって作られた。
炳霊寺石窟には市内からさらに1時間半。ダムの船着き場からさらにボードで1時間ほどダムの上流へ。このボードが時々すごく揺れる。モーターの振動が心地よく、まどろんでいるところに大きく揺れて頭をぶつける。何度も頭をぶつけながら到着。

炳霊寺石窟切り立ったいくつもの岩山がすさまじい。ドラゴンボールでよく主人公達が戦っている場所に似ている。宇宙的といいますか、UFOでもでてきそうないびつな風景。
180もの石窟をぬけると、奥には唐の時代に作られた巨大な仏像がどでーんと座っています。

この日の観光はこれで終了。
夕食には水餃子をたべた。中国の方々は、おかずに水餃子を食べるのでなく主食として食べる。特に蘭州っ子は麺類が好きでご飯は
あまり食べないのだとか。

これで一日が終わるのが勿体ないのでぶらぶら観光。
飲み物を買う。中国語がわからず21元だと思ったら12元らしく丁寧に返してくれた。優しい。

テレビはチャンネルが多くて何を見るか迷う。香港映画のチャンネルには英語の字幕があるのでこればかりみる。古い香港映画ははちゃめちゃで大変おもしろい。帰ったら香港映画を借りようかなぁ。NHKはない(この旅行では結局、北京の新北緯飯店しかNHKは見れませんでした。まぁ折角外国に居るのに、見るものでもありませんが)。


3日目蘭州→嘉峪関

この日は蘭州市内観光

甘粛省博物館
甘粛省から出土された化石や土器、陶磁器などが展示されている。木簡など腐食せずかなり保存状態がよい。乾燥しているためだという。
しかしおかしかったのは入館するとき、荷物検査がありガードマンに手に持っている水を飲め、といわれ、目の前でグビッと一口飲んだこと。確かに捨てろ、と言われるよりこちらとしてはうれしいし、飲めるものであれば危険物でないこと
の確認もできる。合理的な方法である。空港もこういう方法でやればいいと思う。

白塔山公園
蘭州のシンボル的な存在である17メートルの塔を頂にそえた公園である。頂上でお茶を飲みながら眺める黄河を中心とした景色はなかなかおつなものである。

ここまで観光して心底感じたのは公衆トイレがひどい。ひどいというよりおぞましい。北京にいたときは綺麗で驚いたが、やはり
地方都市だとまだそれほど改善されていない。もちろんある程度分かっていたことではあるが、いざ目の前にその光景と、鼻孔をつんざくような悪臭を前にするとそこまで来ていた便意や尿意といったものがたちどころに消え去る。
しっかりホテルでお手洗いを済ませて観光しましょう!

寝台列車にのるまで時間があるのでしばしフリータイム。
蘭州の繁華街をぶらぶらする。
蘭州にはケンタッキーが沢山ある(マクドナルドはあまりない)。そのケンタッキーが蘭州一という高級デパートに入っている。
値段もバーガーとポテト、ジュースのセットが日本円で450円ほどするので安いとは言えない。それにもかかわらすすごい賑わいであった。

ガイドさんと合流。
夕食はシシカバブ。
シルクロードの中国の都市ではシシカバブとビールで決めたい!
非常に辛いため、ビールもすすむ。3人で60元(約900円)。安い。

寝台車そして寝台車に乗るため蘭州駅へ。
私が利用したのは嘉峪関行きの寝台1等車。4人1室のコンパートメントタイプ、片側に2つずつベッドが備え付けられている。シャワーはない。洗面所のみある。もちろん現地の人と同室である。



4日目 嘉峪関→敦煌

早朝、この車掌さんにたたき起こしてもらいました。シェイシェイ。起床。洗面所に行って顔を洗おうとすると水が出ない。おそらく貯水していた水が切れたんだろう。昨日は出たのに。非常に悲しい。

嘉峪関到着は朝7時36分。7時15分位に一旦列車が止まって、ぞろぞろみんなが下車していくので、ここかなぁと思い車掌さんに聞いてみると「違う違う」という。中国語だから何を言っているのかわからないのだが何となく伝わるものである。


嘉峪関に到着。ガイドさんと合流。朝食を食べ嘉峪関市内観光。

まずはその名の通り嘉峪関。
嘉峪関とは明時代の長城の最西端にある関所である。広い城壁内部には巨大な楼閣が建ち、当時の面影をそのまま残している。敷地内には博物館もある。嘉峪関のトイレは非常に綺麗。なぜか革のソファーの待合室まである。入場料が一人100元(オフシーズンは61元)と反人道的に高いので、このトイレもその料金内に含まれているのだろう・・・・。

懸壁長城次に懸壁長城。
険しい山肌に造られた長城である。もちろん登ることもできるが、急勾配のためすぐに息がきれる。頂上から、登って来た長城を見下ろすのはなかなかの達成感。

そして車で敦煌へ移動。途中、楡林窟を観光。
楡林窟は嘉峪関から約3時間半。

楡林窟は峡谷の両側に、唐から清の時代までに作られた41ヶ所の石窟がある。炳霊寺石窟は洞窟というよりの壁の表面に彫られた彫刻といった趣だが楡林窟は完全に洞窟になっている(後日観光した莫高窟と同じ様式である)。内部全面に壁画が施されており、奥には塑像が鎮座している。ベストハイライトはやはり27メートルもの巨大仏像がある石窟。壁の中にあるだけに中に入って初めてその大きさに驚く(莫高窟にある大仏よりも状態はよい)。

楡林窟から約3時間で敦煌市内につく。
本日のホテルは敦煌国際大酒店。悪くもないが良いとも言えない。まさにスタンダードホテル。甘粛国際大酒店といい勝負。

夕食を夜店が並ぶ一条街で食べて、就寝。


5日目 敦煌→トルファン

朝食をとりチェックアウト。

まずは莫高窟。中国三大石窟の1つである。5世紀前半から約1000年に渡って492もの石窟が作られた。個人的な1番の見所は17窟。16窟の壁の後ろに隠されていることが1900年になって発見された。17窟には大量の教典などが納められており、その原因はいまだ研究中だという。

砂漠すべりの図昼食後は鳴砂山と月牙湖観光。
いかにも中国の砂漠というイメージで、わかりやすく言うとアニメやドラマの西遊記で三蔵法師一行がひたすら歩いていた砂漠のイメージ(私にとってはパラレル西遊記を思い起こさせました)。砂漠の入口から月牙泉までジープやラクダにのって行くことができる。月牙泉はその名の通り、三日月の形をした泉である。その泉の隣にはお寺が建ち(今は休憩所)、砂漠の雰囲気を盛り上げる。
砂漠の上を登れば、ちゃんと月牙泉が三日月の形をしているのがわかる。下るときは砂漠すべりといって有料(45元)でそりを使って滑り降りることができる。上に登るのは砂漠といえどもかなり巨大な砂丘で急斜面のため、大変怖かったです…。


その後、ホテルインスペクション。
敦煌大酒店、敦煌飯店、敦煌太陽大酒店、敦煌賓館の4ホテルを見た。
宿泊した敦煌国際大酒店を加えてランクづけすると

敦煌大酒店→敦煌飯店→敦煌国際大酒店→敦煌太陽大酒店→敦煌賓館
(矢印の方向に行くに従い質が高い)

敦煌賓館が敦煌では4つ星ホテルで1番かな。あとの4ホテルは私見で2.5~3.5ツ星程度(5ツ星が最高ランク)でそこまで大差はない。

そしてトルファン行きの寝台列車に乗るため柳園駅へ。明日は早いのですぐ就寝。


6日目 トルファン→ウルムチ

朝4時半起床。5時半にトルファン到着。ガイドさんと合流。駅からトルファン市内へ。早朝なのでしばらく休憩したあと朝食。市内を散歩していると目を引くのは中国らしかぬ顔をした人達。カザフスタンやウズベキスタン等の西アジアの顔を見ると、ここが中国ではないような気がしてくる。

その後市内観光。高昌故城、ベゼクリク千仏洞、蘇公塔、交河故城をまわった。

ロシナンテとおじさん。中国とは思えません。高昌故城と交河故城はどちらも6世紀の城趾遺跡である。
まず風景に度肝をぬかれる。砂色の岩山が一面に広がっているのだが、その幾何学的な風合いは自然に発生したというより「太古の昔宇宙人がこの地に降り立ちこれらの岩山をこさえていきました」と説明されたほうが納得できるほど摩訶不思議。実はそこまでトルファンに期待はしていなかっただけに、「これはやばい!」とカルチャーショック。
どちらかというと高昌故城の方がそこまで手入れされておらずお客さんも少ないし、ロバにも乗れて(1回100元)雰囲気満点だからオススメ。トルファンに来たならマストで行きたい場所である。

ベゼクリク千仏洞は6世紀高昌国期から作られた石窟群である。あいにく壁画がイスラム教徒や外国人の探検隊によって破壊されてしまったが、美しく掘られた石窟を見渡すのは壮観である。

蘇公塔はトルファンのシンボルで街のタイルなど至るところでその絵を目にすることができる。18世紀に熱心なイスラム教徒であったスレイマンによって建立された。装飾も含めすべてレンガによって緻密に構築され、その技術には驚嘆せざるをえない。

ウルムチに移動する途中にぶどう農家を訪問。トルファンはぶどうで有名な街なのである。いくつかの干しぶどうを試食させてもらい、お土産に買っていけばと言われた。私の回りに干しぶどうが好きな人があまりいないので干しメロンを買
った。こちらも試食したのだがなかなかいけた。干しメロンだけを買ったら農家の人は何かいいたげだった。トルファンはぶどうが名産なのにと思ったのかもしれない。

トルファンからウルムチは約2時間。蘭州と同じくかなりの都会。トルファンと比べると漢民族が多いため、トルファンよりは中国っぽさを残している。

宿泊するホテルは城市大酒店。ウルムチの3ツ星ホテルだ。冷蔵庫、ドライヤー、セーフティーボックスはないが、部屋は広めで清潔。

ホテル隣のカザフスタン料理屋さんで夕食を食べて就寝。

明日は北京だ!


7日目 ウルムチ→北京

朝食を食べ、ウルムチの空港へ。市内からは約30分。ガイドさんとはここでお別れ。

チェックインを済ませ、空港内でコーヒーショップに入る。めちゃ高くて目玉がひん曲がりそうだった。一杯なんと65元。1000円程度。日本の空港でもこんなにとらないだろう。

約4時間のフライトで寝台列車2便と2時間のフライトと車での移動数時間分の距離をチャラにできるのだから飛行機はたいしたものである。

夜はガイドさんと一緒に北京ダックを食べに行きました。実に丁寧に切り分けてくれます。北京の空港から約50分で北京の新北緯飯店へ。
北京での観光はなくフリー。買い物がしたかったのでガイドさんに店の場所を聞いたら、乗せていってくれることになった。ありがたい。

買い物の後は天安門広場を見て夕食。

これで今回の観光は全部終わり。後は帰国するのみである。






8日目 日本帰国

ノースウエストの30便にのるため朝5時に起床。2日目と同じく、ホテルの朝食を弁当にして持たせてくれる。

北京でお世話になったガイドさんともお別れ。

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中国のガイドさんは非常に良い方ばかりで今回寝台列車や早朝のフライトを使ったのに関わらず、真夜中発の列車に乗るまで一緒にいてくれたり、遅れることなく出迎えてくれたりと優秀な方ばかりでした。おかげで快適な旅を過ごすことができました。

最後に一つ、中国は美男美女急増中です。特に女性は垢抜けた方が多くいらっしゃいました。11年前との比較という意味でも非常に興味深い旅行となりました。


2008年10月  橋本

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