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世界遺産ヴァッハウ渓谷とハルシュタットの街を訪ねて ~オーストリア~[2008年11月15日]

夕暮れのハルシュタット湖夕暮れが近くなるにつれ山肌一面に太陽の光があたる。このころハルシュタット湖は、一番美しいときをむかえる。この美しい風景とはうらはらに悠久の歴史が今も漂っているハルシュタットは、先史時代を学ぶ上でも、魅力あふれる街のひとつである。
 今回、ドナウ河のヴァッハウ渓谷と塩坑の街ハルシュタットを訪ねた。2カ所ともオーストリアを旅行する上で日本人にはあまりメジャーではないが列記とした世界遺産の街である。

ヴァッハウ渓谷の観光の起点をメルクという街にした私は、ドイツのミュンヘンからEC(ユーロシティー)という列車と快速列車を乗り継ぎ、一路メルクを目指した。そこでは、ドナウ河クルーズとドナウ河周辺の街メルクとデュルンシュタインを観光する事にした。
メルク修道院 メルクの駅を降りて、ます目に入ってくるのが丘の上に建つメルク修道院である。バロック建築の優雅な佇まいが旅の感情を盛り立ててくれる。この壮大さは宮殿をも思わせる雰囲気を漂よわせている。また、マリーアントワネットがフランスのルイ16世のもとへ嫁ぐ途中に1泊していることで知られている。大理石の広間マルモアザールからテラスに抜けると素晴らしい眺望が待っている。メルクの街並みが一望出来、ドナウ河の雄大さをはかり知ることが出来る。テラスからみる修道院もとても美しく、金色に輝く礼拝堂・数メートルはあろうかシャンデリアがいくつも飾られている付属教会の優美さもまた圧巻だ。
デュルンシュタインの聖堂参事会修道院教会 クレムスという街からメルクまでの約35kmがドナウ河でもっとも美しく、ヴァッハウ渓谷と呼ばれている。約3時間かけての船旅がここクレムスから始まる。一番美しい風景が点在するのが、クレムスから最初の船着き場デュルンシュタインである。ロマンティックな街としても有名なデュルンシュタインは、山の上にそびえ立つケーンリンガー城趾の迫力さとは反対に、ふもとの街並みは白壁におおわれ穏やかさの感じられる街である。青く輝きを魅せる聖堂参事会修道院教会との調和も目の保養に最適だ。


ハルシュタット湖とカトリック教会





紀元前の時代から現在もまだ活動中のハルシュタットの塩坑は、ハルシュタット湖の幻想的な美しい風景とは反対に悠久の歴史が今も色濃く残っている。 ハルシュタットの塩坑内まさに明と暗の入り交じった街である。 そして塩坑を見学するには、ケーブルカーと塩坑内部に入るとすべり台・木をまたぐだけのトロッコ列車を乗り継いで見学する。 塩坑内部は、 ガイドと伴に20人ぐらいのツアー客で見てまわる途中、見学場所には、働く姿を象った人形やフィルム上映などがある。




ハルシュタットの塩坑内滑り台現在も発掘作業が行われており、運がよければ出会うかもとガイドさんは、言っていた。 塩坑の名物は、何と言ってもすべり台である。途中2カ所あり、 おそらく2・30メートルはあろうかという下り坂を一気に駆け下りていく。まさに迫力満点で一度体験してみる価値は十分だ。



ハルシュタットの塩坑内トロッコ列車そして、最後のトロッコ列車も実に面白く、時速30キロぐらいだが狭い洞窟を縫うように駆けめぐる。終点に着く頃には、塩坑の作業員の一員になれた感じがすることだろう。





ハルシュタットの塩坑内墓地碑「世界の湖畔で最も美しい」と称えられるハルシュタットの街、その繁栄には、金と並ぶ価値のある岩塩で栄え、ハプスブルク家の直轄地となり手厚く保護されてきたからであろう。
しかしながら、そこには、いくつもの犠牲を払ってきたことには間違いない。塩坑の敷地内には、礼拝堂・バインハウスという納骨堂が設けられていることがその証である。繁栄に反して悲しい感情がこみ上げてくるからこそ、この美しい風景が誰の心にも染みてくるのかもしれない。


2008/10/12~10/20 赤崎

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