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バングラディシュの魅力にせまる!~カパシア村ホームスティ~[2009年01月10日]

リキシャワラ香港から約3時間半でダッカに到着。飛行機からおりて最初にみたのは入国審査を待つ人の行列だった。なんだこの行列は!!!!とにかく驚いた。ひとつのカウンターに6~70人くらいだろうか。たくさんの人が並んでいる。しかも前に進んでいる気配がほとんどない! 23時に着いて、入国のゲートを通過できたのは1時間半後。次に機内預け荷物のピックアップ。荷物のコンベヤは飛行機が着いてからだいぶ経つのにまだくるくる回っていた。私の荷物はまだでてこない。ピックアップにさらに20分・・・「あ~予想どおり。先が思いやられる・・・」最初はこのスローペースぶりに少しばかり不安を感じたが、ここはバングラディシュ、覚悟を決めてのんびりいこう!変な意気込みをして、空港の出口へむかう。

造船中のシルバーウェーブツアーのクルーズ船結局現地旅行会社のガイドさんに会えたのは飛行機が空港に着いてから2時間半後の深夜1時半。ほかの国ならガイドさんが帰っていてもおかしくないほど入国に時間がかかった。深夜でもガイドさんは笑顔で手を振って私を待っていた。これでも「いつもより早い」そうだ・・・。しかも空港内のスローペースを知りながらも私の飛行機が到着する1時間も前からずっと待っていたらしい。日本のODAやJICAのバングラディシュの手配も受けている現地旅行会社のツアーのオペレーションは、時間や日程にとても的確。しかもガイドさんは日本語が上手。私でもめったに使わない難しい日本語を使うので驚いたくらいだ。


バハルプール遺跡ダッカを中心にバングラディシュ北部の世界遺産バハルプール遺跡、テラコッタの彫刻がきれいなプティア寺院群などを5日間でまわった。見るだけでは物足りない私は、今回弊社で販売している上記5日間のコースに1日延泊をして、田舎の村でのホームステイを日程に組み込んだ。最終日の帰りの飛行機の出発するまでの短い滞在だったが、遺跡を観光するだけではわからなかったバングラディシュの魅力を発見することができた。このホームステイで体験したことについてお伝えしたいと思う。


朝8時半、ホテルのロビーでガイドさんと合流。ホームステイをする場所はダッカから車で3時間半のところにあるカパシア村。いつものように車に乗ると、後ろの座席に見慣れない女の子が!何も紹介などないまま1時間が経過・・・思い切ってどなたかきいてみると、その日訪問するホームスティ先の娘さんのメイビーさんとのこと。平日はダッカで学校に通っているが、学校がお休みになる週末などは実家のあるカパシア村に戻るそうだ。車では携帯電話で話したりと、サリーなどは着ていなくてアジアの普通の女の子だ。ガイドさん、メイビーさん、ドライバーさんと私と同行者5人で一緒にカパシア村へ向かう。

果物屋さん途中、市場でオレンジやバングラディシュのお菓子「ミスティー」(強烈に甘い!カステラを蜜に浸けたようなお菓子)、ドイ(とてもおいしいバングラディシュのヨーグルト。日本の3.5牛乳で簡単に作れるそうです。)をメイビーさんのリクエストでお土産として購入。ガソリンスタンドでは、サラダとベビースターラーメンを混ぜたようなとにかく辛いスナックを買ったりと、ローカルな体験ができた。
お菓子屋さんガソリンスタンドでスナックを売る

バナナ市市場では品選び中の私たちの周りに、ものすごい人だかりができた。その人の数は「結婚報道が流れた超人気スターに集まる記者」並み。これもまたほかの国ではなかなかない体験だ。ここに限ったことではなくバングラディシュでは旅の間中どこに行っても人に囲まれ、じっとみつめられる。特に市場などはすごい。彼らは物珍しく、そして親切に(半分好奇心で)私の(外国人の)まわりに集まって、ある人は電卓やペンをもってきたり、ある人は口出しをしたりと、値段交渉の手伝いをしてくれるのだ。もじもじしたり怒ったりすると、もっと関心を集めてしまい大変なことになるそうだ。



犠牲祭用の牛を売る市場時期が犠牲祭(イスラム教のお祭り)の前だったせいもあり、道中、犠牲祭用の牛のマーケットも見た。大体1頭5万円くらい。買った人は家まで牛を引いて帰っていく。ダッカに住む人はダッカまで連れて帰る。あちこちで渋滞が起こるのもこの牛のせいらしい。


フィッシングネット沼ではフィッシングネットを見かけたりと、カパシア村へ向かうまでにバングラディシュの田舎の風景を堪能。
ダッカからの舗装道路をはずれ、砂利道が30分くらい続いて、ようやくカパシア村へ到着。今回おじゃまさせていただいたのはタンビールさんのお宅。普段はおとうさん、おかあさん、おばあちゃんの3人と、農作業をお手伝いする2人の男の人で暮らしている。先ほどのメイビーさんと息子さんはダッカに暮らしていて、週末になると家族と過ごすために田舎へ帰るそうだ。



お手伝いさんが木に登ってヤシの実を採るおかあさんはすでにお昼を前にお料理を始めていて、おとうさんはベッドで横になってテレビを見ながら、うたた寝をしていた。う~ん日本のよくある家庭の風景と変らないな~と感じている間もなく、アクティブな体験ざんまいの1日が始まった。まずは庭のヤシの実をとってココナツジュースをいただく。お手伝いさんが木に登り、ヤシの実を落としてどんどん割っていく。収穫したてのヤシのジュースはとてもおいしい。飲んだ後はその辺に落ちている硬めの木の皮を使って中の身も削るのが、なんともワイルド。タンビールさんのお宅は広い土地があり、ヤシ以外にもグァバやレモン、瓜やお米を育てていた。そこらじゅうに収穫どきの野菜があって、収穫のお手伝いもさせていただいた。


野菜瓜を育てている農園

またタンビールさんの土地の一部は現在学校として使われている。職員室や補習授業中の教室にまで入れていただいた。お勉強中だった6人の女学生の授業は私が顔をだした途端にストップ!(授業は国語だった)いうまでもなく私はベンガル語がわからないので、ガイドさんを介しての会話となったが、日本文化や日本人の女性のこと、宗教など、難しいことをいろいろ聞かれた。私が言ったことがバングラディシュの学生たちにどのように伝わるのか・・・。日本人なのに日本をぜんぜん理解していないことに改めて気付く。外国に出た日本人がよく言うことだが、私も恥ずかしくなった。反省しつつ、おかあさんが料理をする家へ戻る。

キッチンキッチンではランチの準備が進んでいた。料理の仕方はもちろんまったくわからないし、言葉も通じない。ホストファミリーのおかあさんの動きをみながら、私もやってみる。火の調節は鍋の下にある薪でやる。うちのコンロなら、ボタンひとつで調節可能だけど、薪なのですぐに火は小さくならない。吹きこぼれたりと思った以上に難しい。味付けはビンに入った調味料を石の鉢ですりつぶして、それを混ぜて・・・とにかく料理すべて、手が込んでいた。


キッチンものすごい暑さのキッチンで、お母さんが料理を始めて2時間余り。これまでバングラディシュのレストランで食べたことのあるバングラディシュの料理がゴザを引いた床にたくさん並べられた。お料理の一部は近くのイスラム学校で学ぶ子どもがお弁当箱をもってもらいにきた。学校のほかの子供は近くの別の家にいくそうだ。そしてその男の子はその場で食べて帰った。少しでも 生活に余裕のある人は分け与えるのが普通のカレーが完成こと、とガイドさんは話していたが少しショックを受ける光景だった。









バングラデシュの家庭料理お待ちかねのランチタイム!どれもスパイスはたくさん使われているのだが、タイ料理やインド料理などと比べてマイルドで食べやすいものばかり。とれたてのたっぷりの野菜と魚を使った、気取らない飾らない料理はとても素朴でおいしかった。何より私たちのために蒸し暑いキッチンで、いつもより絶対に品数の多い、たくさんの種類のカレーを黙々と一生懸命作ってくださったおかあさんの気持ちがこもっていた。滞在中、ご家族みんなで食事をするレストランでのバングラディシュ料理はもちろん、ケバブやピザなどなどいろいろなものにトライしたが、バングラディシュで一番おいしいのは、なんといっても田舎の家庭料理だ!とはっきりと言える。また食べたい、そう思うくらいおいしかった。





時刻は16時、あっという間に時は過ぎダッカに戻る時間に。滞在がたった数時間でも、別れはやっぱり名残惜しい。おかあさんは、お部屋もしっかり準備してあるし、シャワーもあるから泊っていけばいいのに・・・と言う。確かにシャワーやトイレは田舎のホテルよりもきれいなくらい。お部屋は広々していて心地よさそう。もう1週間休暇があれば・・・。ただできないものは仕方がない。後ろ髪をひかれつつ車に乗った。

ホームスティ先のご家族私が村に着いてから、おかあさんはお料理の時も、ランチを食べるときもにこにこおだやかだった。メイビーさんはツアーガイドのように先頭に立って、村のことを教えてくれた。おとうさんは私が帰るときもまだ昼寝をしていた。初めてきた外国人を、これまでに会ったことがある知り合いのようにホストファミリーや村の人が、あたたかく、飾らずいつもと変らない様子で迎えてくれたことで、より深くバングラディシュのことがわかったような気がする。ホストファミリーと村で出会った皆さんに「ドンノバン!」(ありがとう)をこの場を借りて言いたい。

バングラディシュはどこへ行っても喧騒と排気ガスが立ち込める・・・見どころはあまりない・・・そんなふうにいわれることが多いが、それはダッカのような都会の話。うって変わって田舎は美しい自然が残りのんびりした景色とゆっくり流れる時間がある。多くの日本人にとってはバングラディシュの田舎の村が新鮮にうつるはずだ。滞在中、これでもか!というほどいろいろなバングラディシュでは「普通なこと」を体験をさせていただいた。そしてホームステイをしてこんなにも魅力的なバングラディシュの人々と深くかかわることができた。バングラディシュのホームステイをみなさんにもぜひおすすめしたいと思う。

2008年12月 吉木

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