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大草原モンゴル周遊ツアー ~ゲルと夜空と馬頭琴~[2012年07月11日]

野生馬「モウコノウマ」(ホスタイ国立公園)
めったに見れないらしく貴重なショット!

モンゴル旅行業協会主催のFAMツアーに参加しました。
メンバーはマスコミ取材の方を含め総勢13名。うち旅行代理店関係は9名。今回のポイントはゲルの宿泊と13世紀村、
ホスタイ国立公園、オギー湖などまだあまり知られていない箇所を訪れました。行程は
1日目:ウランバートル泊
2日目:テレルジ泊
3日目:ホスタイ泊
4日目:カラコルム泊
5日目:ツェンヘル泊
6日目:オギー湖泊
7日目:ウランバートル泊

ウランバートル以外の5泊は全てツーリストキャンプ。それぞれ違うゲルを体験しました。
日を追って紹介します。

<1日目>
成田からミアットモンゴル航空で5時間。
予定より2時間近く遅れてウランバートル・チンギスハーン国際空港に到着
車でおよそ30分、フラワーホテルへ。

市内の中心から少し外れているこのホテルは日本人経営で日本語が通じることと
大浴場と日本食が食べられるのがポイント。残念ながら到着時間が遅くて大浴場には入れなかったが
この先ゲル連泊を計画している人には疲れを取る意味でもおすすめのホテル。
尚、ここでは日本円の両替もOKなので便利。ちなみにモンゴルでは円はほどんど使えないので
米ドルを多めに持って行ったほうが良いかもしれない。
部屋も綺麗で快適なホテル。
朝はバイキング。種類は少ないがおかゆが食べられる。

<2日目>
昨日のウランバートル市内観光がキャンセルになったので実質の観光初日。
ウランバートルから東へおよそ50キロのエルデネ村へ向かう。

市内を30分過ぎると景色が一変、大草原が続く。イメージしていた通りの美しいモンゴルが視界に入る。
残念なことに道が非常に悪い。昨夜の空港から市内まではあまり気にならなかったが、
今日はひどい。アスファルトの道でも揺れが激しくこの先を想像して憂鬱な気分になってきた。

まず最初に13世紀村テーマパークを訪れる。

日本でいう観光客寄せのテーマパークとはまったく勝手が違う。
看板やお店など周りには何もない、いきなり草原の真ん中に、といった趣だ。
ゲートをくぐると13世紀へタイムスリップ・・・そんなコンセプトなのだろうか、
お世辞にもテーマパークとは言えないが観光客に媚びない素朴な感じが逆に良い。
ちなみの今日はほぼ貸切り?なのか私たち以外の客がほとんど見当たらない。
ここでは800年前のモンゴルの様子を再現していて、当時の生活様式が体験できる。


見張り番のゲル


技術者のゲル


教育のゲル

ゲルは遊牧民が暮らす移動式の住居。木とフェルト(羊の毛)でできており、
組み立と分解が簡単にできる。ゲルの入口は必ず南側にあって中央にストーブ、ドアから一番奥の北側が主人の位置となる。
左側は男性やお客様の場所で馬具などが置かれ、右側は女性や子供の場所でいわゆる台所にあたる。

昼食はホーショール(揚げ餃子)と羊の肉うどん、モンゴル版ミルクティーのスーテイツアイ
これはちょっと癖があるので早々とギブアップ。

ここでは料理の味より馬頭琴の生演奏がとても良かった。
後にウランバートルで聴いたのより数段良かった。まず音が綺麗。二人だが迫力があってとても印象に残った好演奏。

午後はチンギスハーンの騎馬像見学。写真ではうまく伝わらないかもしれないが高さが40メートルとかなり大きく
草原に真ん中に聳え立つといった感じだ。

直前に訪れた13世紀村に比べると観光客の数は圧倒的に多い。
ニューヨークの自由の女神のように銅像の中に階段がある。遠くからの眺めも良いがその階段を使って馬の後頭部あたりまで
登って見る景色が良く、多くの人が記念撮影を楽しんでいた。
次に本日最後の観光ポイント、テレルジ国立公園の亀石へ。近くでは乗馬も楽しめるこの辺りでは有名な観光スポット。
高さ約15メートル。意外に大きくて迫力がある。途中の、ちょうど亀の”首”のあたりまで登る人が多い。

そしていよいよ最初のゲル、グルツーリストキャンプへ
テレルジはウランバートルの東北東およそ50キロ。数多くのツーリストが訪れるモンゴル屈指の保養地。
初めて泊まるゲルの周りの風景は想像通りだったが室内は想像以上に清潔。
たまたま大雨が降ったため虹が出て感動した。歓迎のメッセージなのだろうか。

モンゴルは昼と夜の温度差が激しい。昼間はこの季節(6月上旬)は半袖では寒い。ただし最高気温で20度近くまで上がり
日差しが強いので日焼けしてしまった。そして日が長く、夜は9時まで明るい。
ゲルの夜はさらに冷える。どこのゲルでも平均2回、寝る前に一度、明け方にもう一度、スタッフがやってきて
火をおこすが、この温度が微妙だ。素人には調整が難しい、というか、してはいけない。
すぐ消えてしまい寒くなるので、そうならないよう多めに薪を入れると急激に室温が上がり
息苦しくなって飛び起きたこともあった。素人客は迂闊には動いてはいけない。
また、ゲルにはトイレ、シャワーがない。共同となる。この日のゲルの場合はちょっと離れていて不便だった。
しかも(たまたまらしいが)シャワーが使えなかったのがマイナスポイント。
食事はまあまあ美味しい。電気も来ていたのでトータルの評価は○。

今回の同行者の中でも数名、途中でカメラのバッテリー切れをおこしていたので
充電ができる・できないは大きなポイントと言える。
満月の夜と重なったので星の色がちょっと弱いがやはり綺麗だ。
遠い昔、子供の頃に見た空があった(気がした)。


<3日目>
西のホスタイ国立公園を目指して出発。
再び激しく揺れることおよそ3時間、途中、MONGOL NODMADIC ショーを見学。

ショーといっても舞台のパフォーマンスではなく写真にあるような行列を眺めることと山羊の乳絞りなど
実際の遊牧民の生活スタイルを見ること、それが”ショー”らしい。とれたてのミルク、チーズをご馳走になった。
とても濃厚な味はクセがあってちょっと苦手・・・

その後ゲルにチェックイン。

昨日のゲルに比べると周りの景観が劣ると思う。

午後にホスタイ国立公園と野生馬 モウコノウマ見学へ。
生物学者(とてもそうは見えない地元のおじさん)の同行で野生の馬を見に出かけた。
おじさんの話によると野生馬は1960年頃までモンゴルに生息していたが一度絶滅。
その後1992年ごろオランダの動物園で繁殖していた馬を戻して放ち現在国内にはおよそ400頭のモウコノウマが生息している。そのうち260がこのホスタイにいるらしい。人が近づくと逃げてしまうので遠めに眺めるしかないようだ。
今日も見られるかどうかはわからない・・そんな不確定な状況の中、遠目に1頭見えた時、車内に歓声があがる。
近づいて見ることはかなり難しいがギリギリここまで。

いわゆる普通の馬に比べて小さい、ポニー並みの大きさで胴体が太くて短い、茶褐色で子馬は色が淡いのが特徴。
早朝、または夕刻、水を飲みに下りてきた時がチャンスらしい。

全く見ることができない日もあるらしく、今回は肉眼で見ることができてラッキーだった。


HUSTAI TOURIST CAMP

ここでも乗馬体験ができる。シャワーは使えたが温度、水圧どちらもちょっと物足りない、でも電気も来ているので最低限の設備は整っているといえる。食事も美味しいし昨日のゲルよりトイレが近くて満足。

<4日目>
カラコルム遺跡の拠点となるキャンプ地ブルドへ向かう。
ハンハルウールキャンプのゲルとランチ。


今回のツアーで食べたランチの中で一番美味しかった。
当社がお世話になっている現地旅行社が経営するゲル。実際このゲルを使ったツアーがあるがこのクオリティなら自信をもってお奨めできる。


砂丘とラクダ

砂丘というほどのスケールではない。あまり期待しないほうが良いと思った。大草原の中のほんの一部コーナーとして存在している感じで、失礼かつ厳しい感想を言うとラクダは単なる”客寄せラクダ”にしか見えない。

カラコルムはかつてモンゴル帝国の首都が置かれ、東西交易の中心地として栄えていた。
世界遺産のオルホン渓谷の文化的景観にある中で最も有名な建造物群のエルデネゾーを訪れた。


外壁の仏塔が目印

入口は西問から。荒涼とした中に建物が点在しているのが一望できる広さ。


左手に並ぶ3棟がゴルバンゾーと言われる中国式木造寺院


中央の白い塔はソボルガン塔と呼ばれる、インド仏教伝来の仏舎利塔


その右にあるラプラン寺では熱心に祈りをささげる人が多い

今回ツアーの中で唯一の世界遺産で最も有名な観光地である。


エルデネゾーから車で少し移動して見られる亀石

こっちのはテレルジの亀石とは比べられないほど小さい


MUNKH TENGER TOURIST CAMP

ここは今回泊まったゲルの中でシャワールームが最も良い。

良いというのは清潔感もそうだが、シャワーの量、温度が最適、つまり合格ライン。
食事も美味しいので自信を持ってお勧めできるゲルだ。


<5日目>
予定にはなかったがガイドさんに頼んですぐ近くにある、朝青龍関が経営するキャンプ,
ドリームランドを見学させてもらった。

普通のゲルからエアコンのある近代的なゲルまであって今まで泊まったゲルとは明らかに趣が異なる。

新しくて綺麗なので日本人の団体客に喜ばれそうな気がする。
そこからさらに西へ。また揺られること約6時間、今回最も楽しみにしていたといっても過言ではないツェンケル温泉へ。
この辺りは露天風呂つきのツーリストキャンプエリア。

昼は日本人スタッフの井上さん考案による椎茸入りのそうめん。とても美味しかった。

ツェンヘル温泉
草原の中の露天風呂、内風呂もあり、日本の温泉と似ている。

日本人好みの岩風呂をモンゴルで体験した。水着は要らないが男女風呂の仕切りがほぼないので要注意。
さらに反対側には囲いもないので眺めはいいが逆に丸見え。特に女性は水着の着用を勧める。
ちなみにとなりのゲルにも温泉があったがそちらは完全水着着用。
お湯はちょっとぬるいが青空の下、草原の中で楽しむ温泉は一味違う。空気も美味しく疲れを癒せるスポット。

山羊の石鍋。これがまたかなりクセがあり厳しい・・・

参加者の評判は良かったが。自分は食べ切れなかった。
今まで泊まった他のゲルは太陽光で電気を取っていたのでゲルの中にも電気が通っていたが
ここは時間限定の自家発電のためやや不便だ。不便というのは失礼かもしれない。
本来自然の中で生きる、という考えからすれば電気がないのはここでは普通なのだから。

この日の宿泊はTSENHER JIGUUR ツーリストキャンプ。もちろん乗馬もOK

<6日目>
モンゴルに来て初の日本食。そろそろ欲しいとと感じる絶妙のタイミングで味噌汁をいただいてからゲルを出発

ここから東の方角に戻ってオギー湖へ
ガイドブックにはまったく紹介されていないが実は意外にも良いところで文字どおり穴場と言っていい。


夕暮れ時の湖畔はちょっとしたロマンチックスポット

オギー湖は1周24.7キロ、深さ最大15メートル。
大草原と湖、この組み合わせが良い。今回のツアーで全く期待していなかった反面、感動の度合いも高い。
ここでの過ごし方はクルーズ。
クルーズは30分・1台30ドルくらいなので3人で乗れば10ドルくらい。
それからインフォメーションセンターでのフェルト作り体験、そしてもちろん乗馬もできる。


OGII TOURIST CAMP

食事はいいがシャワーが使えない。翌日はホテルに泊まるのでそれまで我慢することに。
日焼けするほど太陽は照り付けるが暑くはないので汗もあまりかかない。次まで我慢できるが連泊は考えてしまう。
虫が異常に多いのがマイナス。薬で駆除したが虫嫌いのひとはほぼ無理と言える。
今日はゲルでのラストナイト。いつものようにメンバーが集まってゲルで酒盛り!これが楽しい。
ちなみにモンゴルのお酒はビール500ccが3,000トゥグリル(=$3)くらい。飲みやすくて日本の味に近い。

ウォッカ750cc瓶が12,000トゥグリル。円に換算してもほぼ同じくらいの水準。
ゲルで毎晩これを飲んだので思い出のブランドになった。寒いゲルにはウォッカが美味い。
スーパーに行けば安く手に入るが、キャンプ地で買ってもそれほど高くはない。
もちろん帰りの空港でも手に入る。

<7日目>
いよいよツアーも終盤。ウランバートルへ戻る。
果てしなく続いていたはずの大草原から徐々に風景が変っていく様が興味深い。
ファイブスターラウンジというおしゃれな店でランチを取った。

社会主義の名残なのか、レストランやスーパーを見ていて感じるのは、外観がとても地味で入口が
よくわからないということ。惹きつけられる看板、広告がないが、中に入ってみるととてもおしゃれな印象を受ける。
もっと上手く見せれば売り上げも上がるのでは・・などと余計なことをついつい考えてしまう。
午後はモンゴル最大のノミンデパートでショッピング。元々大型の家電量販店だったらしく電化製品が充実。
さらに同じフロアに観光客用の民芸品も多く置いていて、馬頭琴も手に入るほどの豊富な品揃え。
スリがとても多いから気をつけるようガイドさんから注意される。

そういえばモンゴルに来てその辺のことは
全く気にしていなかった。ゲルでは鍵もかけないし(もちろん貴重品は絶えず携帯)安心しきっていたが、さすがは都会。
人の集まるところにはどこでも悪い奴はいるものだ。
その後チベットの仏教寺院・ガンダン寺を訪れた足でモンゴル伝統民俗芸能鑑賞

馬頭琴の演奏を中心にプログラムが組まれているが最も印象的なのはこの女性のパフォーマンス、この人はとても美人(と思う)。その綺麗な顔立ちと人間の限界を超えた奇妙な曲がり具合のアンバランスさがとても印象的だった。

最後の夜はモンゴルサ観光協会主催のディナー。今回は複数のランドオペレーターによる初のコラボレーション企画で日本人マーケットに対する熱い期待が伝わってきた。

最終日は久しぶりにホテルへ


BAYANGOL HOTEL

こちらは市内の中心に近くて便利なロケーション。部屋は清潔でスタッフのサービスも良い。
この数日ゲルで満足にシャワーを浴びられなかったのでたまった汚れを落として気分爽快。

<8日目>
ついに帰国日。朝5時起きで空港へ

出発ロビー1階には民芸品、2階にはかなり小ぶりの免税店があり、ここまで何も買っていなくてもある程度のものは揃えられる。

料金も市内のデパートと比べても(もちろん一部の商品だけ)あまり変らないようだ。

以上あっという間の8日間、初めてのモンゴルは同行者に恵まれ、天気に恵まれ、食事にも恵まれた3拍子揃った
とても思い出に残る素晴らしい旅であった。一人で来るより今回のように仲間と来たほうがきっと楽しい所
かもしれない。訳あって自分は今回、乗馬ができなかったが参加した人たちは皆乗馬を体験できて満足そうだった。
個人的にお客様にお勧めするコースは
・あまり移動せず(=道路が厳しいから)
・観光もなしで、同じゲルで連泊しながらのんびり、(=アルコール浸り)
・乗馬に明け暮れるスタイル(=ちょっと健康的に)
これが最もモンゴルらしいのではないか?と思う。
さらに外せないのが馬頭琴。このアコースティックの音色、響きにこそモンゴルのソウルを感じる。
酒を飲んで草むらに寝転がり、満点の星空を眺めにもう一度行ってみたい。

2012年6月 櫻本

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