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~Endless Land 果てしない草原~ セレンゲティ国立公園サファリ[2013年03月09日]


「サファリについていえば、タンザニアは絶対に他の国に負けない。動物も手付かずの大自然も。」そういったガイドさんの言葉が忘れられません。2月、ベストシーズンのタンザニアへ野生動物を追いかけに、そしてアフリカの大自然を体感しに9日間の日程で出かけました。

マニャラ湖のヒヒ

インパラ

マサイ族のお土産売り

タンザニアの北部は国立公園、動物保護区などが点在する動物の宝庫。サファリをはじめるのにゲートとなるタンザニア第3の都市アルーシャから、マニャラ湖国立公園、ンゴロンゴロ動物保護区、その後セレンゲティ国立公園へと向かいました。マニャラ湖では無数のかわいいお猿とヒヒに出会いました。マニャラ湖は一度に森の動物、水辺の動物、サバンナの動物が見られるコンパクトにまとまっている国立公園といわれ、タンザニアに到着してすぐにさっそく前述のお猿たち、カバや象やキリンといったいろいろな種類の野生動物に出会いました。初日にマニャラ湖を訪れる多くのお客さんが、大興奮で一日を終えられるそう。わたしも皆さんと同じように早くも「おなかいっぱい」で次の目的地のンゴロンゴロへ移動しました。

ンゴロンゴロクレーターの朝焼け

オルドパイ渓谷

ンゴロンゴロとセレンゲティは隣り合っている公園で、セレンゲティへ向かうため、ンゴロンゴロのゲートを通過し、途中ビューポイントから火山の噴火でできたクレーターを見下ろし、その後人類発祥の地であろうといわれるオルドパイ渓谷を眺めてから向かいました。ンゴロンゴロのクレーターの中には、足が長過ぎでクレーターのふちを踏破できないキリンとインパラ以外のサバンナで見られる動物の多くが見られるそうです。双眼鏡でクレーターをのぞくと遠くからでも象や何十万か、何百かわからないですがとにかく湖を埋めつくすのではないかというほどのピンク色のフラミンゴの大群がいました。クレーター内という限られた土地の中ということもあり、また遠くからだと見通しがきくせいか、豆つぶみたいに小さい動物をたくさん見つけることができておもしろいところでした。日ごろ遠くを見ることのほとんどない役立たずのわたしの目に代わり双眼鏡が力を発揮しました。
ここンゴロンゴロはアルーシャやその周辺の公園よりも標高が高く2400メートルほど。太陽の光が強くとんでもなく暑いアルーシャやマニャラ湖から移動したせいか、本当に住みつきたくなるほどの澄んだ涼しい空気が忘れられません。1度にたくさん見られる動物、涼しい空気、さらにここンゴロンゴロクレーター周辺に滞在するといいことがもう一つ。標高が高いから蚊などの虫刺されの心配があまりないんです。アフリカといえば蚊帳つきのベッドですが、このあたりのロッジには蚊帳がありません。個人的にすけすけメッシュで空気のとおり抜群にもかかわらず、この蚊帳がどうも息苦しく感じてしまうわたしにはうれしい特典。とにかくここでは虫除けスプレー、蚊取り線香が必須の毎日から少し開放される1日になるはずです。(念には念を入れて虫除けスプレーなど防虫の対策をされることをおすすめしますが。。。)

眠そうなハイエナ

サバンナをサファリカーが走る

ンゴロンゴロを通過して翌日はついに世界遺産のセレンゲティ国立公園へ。ケニアで人気エリアのマサイマラ動物保護区の国境をはさんだタンザニア側がセレンゲティとなります。今回はヌーの大移動を見るため、通常弊社のツアーではセロネラ地区に2連泊するところを1泊はモル地区、2泊目はセロネラ地区に分けて滞在しました。1月から2月にかけて大規模なヌーの移動を見るためです。 9月ごろヌーはケニア側からマラ川を渡ってタンザニア側にやってきます。タンザニア側のセレンゲティをぐるっと周り、2月ころにンゴロンゴロとのボーダーにあるンドゥトゥ地区にまでやってきます。このヌーの動き、なぜ同じところに移動し、同じところへ戻ってくるのか、世界7不思議のひとつになっているそうです。本来はこのンドゥトゥに泊まりたかったのですが、やっぱり動物好きは知っているんですね、このエリアを。1ヶ月前にしてすでにどのロッジもフルブックで泊まれず、近くにあるモルになりました。タンザニアは野生動物と自然の保護のため、新しいロッジの建設を厳しく規制しています。弊社ではご希望のエリアに宿泊場所の変更などのアレンジも承っておりますが、こういった事情でお部屋数も少なく手配ができないこともございますので、ご旅行の計画はお早めに!

ヌーは集団で動く

地平線までヌー

そんなこんなでなだらかな丘と谷を越えてついにセレンゲティへ入りました。やはり他のエリアと大きく違うのはサバンナの広大さ。乾季のためまったく何も草の生えていない、はだかの土そのままのところ、草たけの高い草がうっそうと生えたところ。とにかくどういった状況であるにしろ360度地平線がどこにいても見えるところがセレンゲティでした。とにかく広い。何もない。巨大なアカシア、巨大な石がところどころにあってとにかくわたしたちがイメージするサバンナがセレンゲティにはあります。ときにそのサバンナが見渡す限りヌーだらけになります。「地平線まで全部ヌー」うーん見られるものなら見てみたい。それを狙って今回わたしはモルエリアに泊まったんですから。セレンゲティに入って、ンドゥトゥにあるロッジをひとつ見学してその後、ついに発見!遠くから見るとヌーがゴマ粒、いや黒豆くらいの大きさになってそこらじゅうに限りなくどこまでも地平線まで散らばっていました。車で走っても走っても1時間くらい走ってもヌー、ヌー、ヌー、時々シマウマ、ごくまれにハイエナ・・・と続きました。

前後逆向き

シマウマも集団で動く

なぜこのヌーとシマウマは共生ができるのか?シマウマはなんでも勇敢にこなすことができる動物、一方ヌーは臆病者。シマウマが通るところを追うようにしてヌーは大移動をするそうです。さらになぜシマウマは前後逆向きに互い違いに2頭ずつで立つかご存知ですか?2頭のシマウマの縞々模様で敵を錯乱させる?いえいえ違います。敵からの攻撃から群れを守るために、2頭で360度の視界を確保しているんです。さらにもう一つなぜあのハイエナなどの肉食動物と草食動物がこんな近くで共生できるのでしょう?ハイエナは狩りがへたくそなので、通常そこらへんの動物は襲わないそうで、だから共存できるんですね。ハイエナはライオンなどが得た動物を横取りするんだそうです。野生動物はすごい!ガイドさんの動物の知識はもっとすごい!!動物たちに出会えた感動とそのガイドさんの深い知識に感動しながらこの日のテントまで向かいました。

パイオニアキャンプ

テント内

モルでの宿泊はテントキャンプ。テント?キャンプ?どんなサバイバルな旅?とお考えの方にこそぜひおすすめしたい宿泊施設です。草がうっそうと茂るサバンナから砂埃の立つ道をいくと突然大きなテントが現れました。この日の宿は「エレワナ パイオニアキャンプ」です。全12の豪華ラグジュリーテントキャンプがセレンゲティを見渡す高台にあります。電気は?お湯は?インターネットは?テント内の明かり、お湯はすべてソーラーで発電。テントキャンプではめずらしい24時間通電で、熱々のお湯も24時間使用可能です。(ソーラーのため一定以上のお湯はしばらく時間がたたないと出ません)インターネットはまもなく利用可能になるそうです。何よりこのパイオニアキャンプは昨年12月にオープンしたばかりのできたてのテントキャンプ。ラウンジからは大自然が見渡せます。夕暮れと日の出の景色の美しさは、土ぼこりだらけになって暑くてへとへとだったけどここまできてよかった!!と思わせる感動ものの景観です。

モルの夕暮れ

到着するとスタッフによるブリーフィング。水はミネラルウォーターを飲んでください、コンセントはないのでメインテントで充電してください、ラウンジはお客さんがいるまでオープンします、などなど。ここまではよくある話。最後に・・・「夕方6時半から翌日の6時半までは一人でテントから出ないでください。もし夕食を食べたテントにカメラを置いてきたことに気づいてもぜったいに取りに戻らないように。」とのこと。なんで?何が問題?理由は・・・「ここはライオンがでます。」ドッキーーーーン!!ライオンなんてうそでしょ、やっぱりめったに起こらないけど危険なことは確かだからそれは事前に予告してるだけ?テントの中にさえいれば、電気をつけたままでも、消しても、網からそっと外をのぞいてもいいらしい・・・

見渡す限りサバンナが見えるテラス

夕食の時間の7時にバトラーがテントまで迎えに行きますから。といわれ、そうか6時半過ぎてるから誰かがくるんだと、だんだんと百獣の王ライオンがわが身に近づいている中、7時になってテントまで来てくれたのはなんとマサイ族のお兄さん。このテントキャンプがユニークなのはバトラーさん(ホテルスタッフ)以外にもレンジャーさんやマサイの人がおり、ゲストのケアをします。さらに夕食、朝食ともに常にレストランテントではなくブッシュの中だったり、180度セレンゲティの草原の広がるテラスだったり、プールサイドだったりとゲストを飽きさせないように細かい配慮がされています。
3コースフレンチのような豪華な夕食も終わり、再びマサイのお兄さんとテントへ戻ります。
テントに戻って3分後、まだプールサイドでは食事中のゲストもいる時間です。テントにはいったとたんの後ろの方からライオンらしき鳴き声が・・・はい、それはライオンでした。なんてワイルドな体験でしょうか。さくさくライオンがブッシュの中をいく音が聞こえるくらいの近さです。この体験が今回の滞在の中で一番ライオンに近づいた瞬間でした。
ライオン以外にも風の音、虫の音、遠くの動物の鳴き声。ロッジではなかなか体験のできないものだと思います。

パイオニアキャンプは岩がある丘の上にある

聞いてみるとオープン以来ほぼ毎日のようにライオンが夜になると獲物を探しにやってくるそうです。危険ではないのかと聞いたところ、獲物がこんなにもいるエリアでわざわざライオンより強い人間を襲うようなことはしないそうです。100%安全だから信用してくれとのことでした。

テント内のシャワー

テントというと日本のお客さんは敬遠する、テントキャンプを視察するといつもロッジのスタッフが言うことです。動物が近すぎて怖い、シャワー、電気などに苦労する、鍵がないところが多い・・・どれも共感できます。今回わたしは初めてテントでの滞在を経験しましたが、さらに一歩大自然に触れることができるのがテントの魅力だと思います。パイオニアキャンプは豪華テントでお値段も張りますが、ほかにも手ごろなテントキャンプがあります。キャンプサイトでテントを張るような本格キャンプはちょっと・・・という方にはぜひ固定テントのキャンプはおすすめです。スリル満点の楽しい体験になるはずです。

ピクニックランチのメニュー

ピクニックランチは木陰で

どきどきのテントで一晩を過ごした後はランチボックスを持って、キャンプを出発。タンザニアサファリの楽しいところはこのピクニックランチにもあると思います。サファリに出発して動物を探すこと数時間、お昼の時間になったら公園内の手ごろなところでストップ。ピクニックランチの時間です。サバンナのど真ん中の大きなアカシアの木の下だったり、見晴らしのよい小高い丘の上だったり、その場所は毎日のサファリをする場所に応じてドライバーさんがチョイスします。お弁当だから決して豪華ではないけれど木陰で食べるランチは最高。基本的にサバンナでは車から降りることが認められていませんが、ランチの場所だけはいつも特別です。

暇そうなライオン

セレンゲティ2日目は大物野生動物はライオンとハイエナをみただけ。ガイドさんもこんなことめったにないと言うくらいの、バッドラックな日でした。いつもならもっと見られるらしい・・・道中でお会いしたセレンゲティでのサファリ中の弊社のお客様はライオンもたくさん見つけられ、チーターが獲物をハントする様子もじっくり見られたそうです。その様子を撮影された貴重なビデオも見せていただきました。本当に楽しんでいただけた様子で、わたしもとてもうれしくなりました。ありがとうございました。それだけセレンゲティはエリアによっても見られる動物がぜんぜん違うんですね。それでも水辺ではカバや鳥をまた小象と一緒に歩くお母さんの象などそれなりにたくさんの動物を観察することができました。朝9時に出発して夕方6時ころまでドライバーさん、ガイドさんが一緒になって必死に動物を追いかけます。次はどんな動物がみられるんだろう・・・その期待と野生動物が目の前に現れた時の興奮は何日サファリをやっても飽きることはありません。場所ごとに変わる、また次に見た瞬間に表情を変える野生動物の姿は、いつでもわたしたちを楽しませてくれます。動物だからたくさん観察できる日もあれば、そうでない日も。だからサファリが楽しんだとわたしは思います。

ダチョウ

サファリはこんなに近くで動物が見られる

2日間のセレンゲティでのサファリを終え、2日前に通過したンゴロンゴロのゲートへ向かいます。2日目に泊まったセロネラエリアからこのゲートまでも車で3時間ほど距離があるので、ゲームドライブをしながら移動しました。前日に動物を観察することができなかったのは同じロッジに宿泊した他のゲストも同じだったようで、この日は早くにサファリに出発していきました。わたしも最後の可能性を信じて少し早くにロッジを後にしました。できるだけたくさんの動物を見たいというお客様は、同乗の他のお客様、ドライバーさんと相談して早めに出発することも可能です。団体ツアーではないファイブスタークラブの魅力です。

現地手配会社のドライバーさん、日本語ガイドさんと

こうしてタンザニア、セレンゲティでのサファリを終えて思うこと。ピクニックランチの場所はサバンナのど真ん中。他の国ではできないような、よりワイルドな体験がタンザニアでは可能です。この大自然の厳しい環境の中にある豪華なテントキャンプにも驚きました。自然を大切に守らないといけないという風潮の中でこんな豪華なテント、泊まることは罪ではないかと思う方もいるかもしれません。でも発電はソーラーで、アメニティの石鹸などはナチュラルな素材を使って、十分に周辺の環境にも配慮されています。よくある動物をキャンプに近づけないためのネットなども、セレンゲティの多くのテントキャンプにはありません。せっかくここまできたのなら、ぜひ1泊だけでもより動物に近づけるサバンナの真ん中にあるテントキャンプでの滞在をおすすめします。ガイドさんが言ったように広大な大自然と野生動物の近さはわたしの想像以上でした。360度の地平線が見えることがわたしたちの日ごろの生活の中でどれだけあるでしょうか。何かの広告のキャッチフレーズではないかと思うような「果てしない大地」がタンザニアにはありました。

2013年2月 吉木

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