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モンテネグロで乾杯! バルカン半島3国7大世界遺産9日間・ちょっと濃い目の美しい旅[2016年05月20日]

旅はどこに行くかではなく誰と行くかが重要なときがある。
もちろん1人の方が気楽な旅もあるが、確実に2人の方が楽しめる旅がある。
今回はまさに後者。好きな人と行くのが断然良いと先に結論づけておく。
1度に3か国7遺産と過去に経験のないほど濃密で行くところ見るものすべてが美しかった
バルカン半島のスポットをいくつか紹介したい。

まず1つ目の世界遺産プリトヴィツェ湖群国立公園
日本から直行便はないのでターキッシュエアーのイスタンブール乗継ぎで首都ザグレブへ。
簡単に観光した翌日に定期バスでおよそ2時間かけてプリトヴィツェに到着。

広大な森に大小16の湖と92か所の滝を有するプリトヴィツェ湖群国立公園はその自然の美しさから
世界遺産に登録されている。湖・滝・緑のハーモニーはとにかく綺麗、この一言に尽きる。
滞在時間に合わせていくつかモデルコースがある。日帰りではなく宿泊するので時間は比較的ある。
当然、全てを周るコースを選ぶ。
まずエコロジーバスで上湖群からスタート。迷わないよう動きやすいように遊歩道が整備されている。

まもなく視界に入るエメラルドグリーンに輝く幻想的な湖の姿に忽ち感動。
時間や日照角度によって姿が変化するというのがとても興味深い。

来る前にネットやガイドブックで見たことはあるが、写真ではこの美しさを感じるのに限界がある。
やはり肉眼で見るのが一番だ。湖の透明度がとても高くて魚の姿がはっきりと見える。

緑豊かな森の新鮮な空気はおそらくマイナスイオンたっぷり。そんな空気を感じながらの散策は日頃の
不摂生を癒す絶好の時間。

じつに良い旅をしていると体感しながら遊覧船に乗って下湖群へ。

残念なレストランで残念なハンバーガーを食べた後は洞窟へ

さらに残念なことに水量の問題で公園内最大のヴェリキ滝に近づくことが出来なかった。後半は残念の3連続ではあったがそれでも十分に大自然の美しさを堪能できた。次に機会があったら秋に来てみたい。

2つ目の世界遺産 シベニク 
プリトヴィツェから車でおよそ1時間半かけて南のシベニクへ。
人間の頭部の彫刻が71もある聖ヤコブ大聖堂

聖ミカエル要塞に登ってシベニクの街を見下ろす。
陽気な地元の父子。日本人だと告げると熊本の地震を心配していた。

3つ目の世界遺産 トロギル
城壁に囲まれた小さなそして静かな島。

聖ロヴロ大聖堂はトロギルを代表する教会で観光の中心。

4つ目の世界遺産スプリット
アドリア海沿岸最大の港町スプリットは宮殿がそのまま旧市街になったというレアな世界遺産。

たまたま土曜日で結婚式に遭遇!国旗を振って発煙筒を焚きながら、いわゆるクロアチア民謡を皆で歌って新郎新婦の門出を祝う。友人だけでなく通行人も加わって盛り上がる。屋外でこの熱気、グルーヴ感あふれるウェディングは感動的。こんなシーンに出くわしてラッキー

この日の夕食はアドリア海名物のブルデット。

トマトで魚を煮込んだ素朴な家庭料理でこれが実に美味い。

5つ目の世界遺産モスタール 
国境を越えてボスニア・ヘルツェゴビナの古都、モスタールに入国
わずか2時間の滞在だが渡航国の数が1つ増えた。ここのシンボルであるスターリモストはお金が集まればいつでも飛び落りるという若者が橋の上でスタンバイ。

でも一番の思い出はボスニア産のビール

と笑顔の素敵な女性

6つ目の世界遺産ドブロヴニク
クロアチア観光で最もメジャーなアドリア海の真珠、ドブロヴニク。
城壁に囲まれた旧市街は歩くのが楽しいが、やはり城壁に登って周遊するのが一番。

さらにロープウェイでスルジ山に登って見下ろすのも良いと聞いていたので行ってみたがこちらは曇天で残念。やはり天気の良い時間帯に行くべきだった。その代わり意外に楽しかったのが沖のロクルム島。
旧港から船でおよそ20分。代金は往復100クーナなので日本円でおよそ2千円くらい。
船は1時間に1本往復している。何もない素朴な島だが散歩が気持ちいい。

島の中央には要塞があったので登ってみた。

ここでも他国から来ているラブラブカップルに遭遇。喜んでカメラの前で遠慮のないポーズを取ってくれた。

ドブロヴニクの1番の思い出は外壁の外の断崖にある小さなカフェ。まず入り口がわかりづらい、
でもそれがイイ。迷路のような旧市街の細い道を歩いていて、偶然見つけた。ここで海を眺めながら好きな音楽をBGMにひと休み。しかもオジュイスコがうまい!これぞ至福の時間。

車で国境を越えてモンテネグロに入国
ドブロヴニクからちょうど2時間。北はボスニア・ヘルツェゴビナ、西はクロアチア、東はセルビアと
コソボ、南はアルバニアと国境を接しているモンテネグロは旧ユーゴから独立した6つの中では最も小さな国で、その面積は福島県とほぼ同じとのこと。通貨はユーロなのでわかりやすい。黒い山の意味を持つモンテネグロは生い茂る木々で山が黒く見えたことが由来といわれるほど自然が豊富。確かに移動の車窓から次々に見える山は黒い。やや退屈な風景の連続と寝不足からついうとうとしてしまったが途中、
綺麗な湖に目が覚める。眺めながらワインディングロードを走り抜けるこのドライブは気持ち良い。

コトル湾の畔、小さな町ペラスト

岩礁のマリア教会と呼ばれる小さな島に建つ教会

プログラムに入れていなかったので途中下車をし損ない、車窓からだけとなってしまったことを
後悔している。

7つ目の世界遺産 美しき秘境・港町コトル
アドリア海に面したコトルは要塞に囲まれた堅固な城塞都市でモンテネグロに2つある世界遺産のうちの1つでモンテネグロ1番の観光スポット

ドブロヴニクからは車で片道2時間くらいなので
日帰りツアーで来る人が多いと聞く。
旧市街は山の麓に建てられた城壁の中にある。細い迷路のような石畳の道が破壊されずに中世のまま残っているというのが凄い。入口の観光案内所で地図をもらって時計台や教会、広場など迷路のような街を
散策。かかる時間は30分くらい、つまり街自体はとても小さい。

さすがに日本人はほとんどいないし、中国人団体もみかけない。一番の見どころは旧市街の背後の山に沿って築かれた城壁からの景色。頂上からはコトルの街並みと緑色に輝くはずだったアドリア海が一望できる。はずだったというのは曇っていたから。そもそも晴天の写真を撮るのが目的の1つであったからそれは残念な結果に・・
登るのは有料、入口で3ユーロ払う。

下からてっぺんを見上げるとそんなに遠くには見えないので楽勝と侮っていたがこれがなかなか険しくて時間がかかる。

ドライバーとは1時間以内に戻る約束をしてしまったためにペースを上げて登らなければならない羽目に。計画性のない約束に大後悔。これでもかと階段が連続する。

ただ振り返った時の風景が上るにつれ変化していくのが楽しい。ここは時間をかけてゆっくり登っていくのがいいんだろうなと。

体力的に最低1時間半、精神的には3時間は要ると思う。山の中腹には救世聖女教会がそびえている。

自然の中に歴史を感じる。頂上にモンテネグロの国旗がはためくが登っても登っても辿りつかないくらい、意外に距離がある。

この距離、運動量は4年前に登ったワイナピチュよりハードに感じる。ここ最近、覚えがないくらい心臓がバクバクしている。もう若くないからこのままここで倒れて
しまうかもしれないような恐怖を覚えるので休憩。ただ、あまり休むとかえってつらくなるので呼吸を整えて最後は一気に駆け登る。登りつめた瞬間の達成感と視界に広がる絶景に幸せを感じる。
簡単には来れない、これぞまさに秘境

山頂のラブラブカップル、幸福のショット。

下りも猛スピードで。骨折、捻挫しないよう慎重に下りた。

以上、これがラストの世界遺産。でも他にもモンテネグロには良いところがたくさんあるので
いくつか紹介したい。

ブドヴァ
モンテネグロ屈指のリゾートタウン

さすがに4月はオフシーズンなのでビーチは閑散としているが5月くらいから一気に賑やかになるらしい。ここでも城壁に登ってみる。

気が付くと今回の旅、城壁に5回も登っている。

世界中から巡礼に訪れるツェティニェ修道院
噛みそうな地名、ツェティニェはかつてのモンテネグロの首都。今は人口わずか1万5千人ほどの小さい静かなところだがここにあるツェティニェ修道院は日々世界中から多くの巡礼者が訪れる。
最初に建てられたのは15世紀末でその後度重なるオスマン朝との戦争で崩壊された。現在のものは18世紀に建てられた。

原則として信者と関係者、観光ならグループでないと入れないらしく
最初は断られたがグループが去った後、そっと入れてくれた。こういった優しさに触れるとモンテネグロに惚れてしまう。でも内部は一切撮影禁止

ここにはイエスの磔刑に使われた十字架の一部や洗礼者ヨハネの右手、そして聖ルカが描いたと言われるフィレルモの聖母という聖母マリアのイコンがある。

断崖絶壁・秘境の聖地オストログ修道院
首都のポドゴリツァから車でおよそ1時間にあるオストログ修道院はバルカン半島有数の巡礼地。
標高約800メートルの山奥の断崖絶壁に埋め込まれるように建っている。中でも17世紀前半に建てられた聖十字架教会はモンテネグロ最大のセルビア正教の聖地で渓谷を見下ろす切り立った岩の隙間に埋め込まれるように佇んでいる。

その姿はとても印象的。そして遠くから見える小さな姿が山を登って徐々に近づくにつれ大きく見えてくるのが感動的。世界中から宗教宗派を問わず訪れる全ての人々を平等に迎え入れてくれる、まさに奇跡の聖地。巡礼者は誰しもが魂が震えるような感覚を覚えるらしい。
私は巡礼者ではないのでそのレベルにまでは達せないが、自分なりに感動した。

モンテネグロの首都ポドゴリッツアの夜
首都とは思えないほど静かでのんびりしたポドゴリツァ。宿泊したホテルは1階がトヨタの販売店。
そうとは全く知らずに手配をしていたのでちょっとしたサプライズ。さすが世界のトヨタ、日本人として誇らしい。

街の中心、共和国広場までは歩いて20分。途中、何もない田舎道なのでちょっと遠く感じる。

共和国広場を中心としてレストランやお店が並んでいるが1時間もあれば歩いてまわれるほどの広さ、つまり小さい首都。
ドライバーもいないので今日も一人飯。いつものように軽くすませたものの、
さすがに最後の夜ともなるとこのままホテルに帰るのは寂しい。ここは積極的に現地の人とのふれあいを求めて2件目のバーを物色。ほどなくいい感じの店と男女4人組を発見。声をかけてみると
反応とノリがむちゃくちゃ良い。

そのうちの女性が日本の大学に留学していたということで多少日本語が話せる。この偶然の出会に感激。

彼女からブドウから作られたというローザというラキヤを勧められる。ラキヤは旧ユーゴ諸国では広く親しまれているブランデーのことで樽などに詰めて熟成させないので無色透明なのが特徴。日本酒を飲む時に使うようなグラスにいれてチビチやる感じ。

主に食前酒としてモンテネグロ人に最も親しまれているらしい。
ものすごく香りがいい、でも辛い!アルコール度数は50度を超える強いお酒。最初の印象が強烈。
体に沁みる!これは土産に帰りの空港で買っていこうかなと。
モンテネグロはあまり英語が通じないと感じていたが幸いにもこの人たちは話せるので盛り上がった。
楽しい空気になったおまけに御馳走になってしまった。一夜限りのつかのまの酒盛りではあったが、さらにモンテネグロに惚れてしまった。ジヴェリ!!(乾杯)

以上
3国7世界遺産というとても内容の濃い贅沢な旅でしたが、あらためて大切な人と来るべき旅、思い出を共有すべき国であると思います。モンテネグロに興味のある方はドブロヴニクから日帰りで行くのではなく泊まりでじっくり滞在、周遊することをおすすめします。個人的には今回行けなかったもう1つのビーチタウン、ヘルツェグノヴィや降り損なったペラスト村、世界遺産のドゥルミトル国立公園にも行き、
もっと多くの人とふれあってさらにモンテネグロを極めたいと思います。

<おすすめ>
プリトヴィツェ★★★ 癒しの大空間。季節ごとに異なる表情が楽しめる。
スプリット★★★★ 地元の人とふれあってゆっくり過ごしたい世界遺産。
コトル★★★★★ 晴天を狙ってじっくり時間をかけて頂上を制覇して下さい。 
オストログ修道院★★★★ 世界中からの巡礼者が絶えない絶壁の秘境。その姿は必見。


(2016年4月 櫻本竜一)

クロアチア

モンテネグロ

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