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「世紀末芸術に触れ美味しいものを食べ歩く、よくばりウィーン旅」[2017年10月30日]

2017/9/28~10/3の6日間、FINNAIR様にご招待頂き、研修旅行に参加させていただきました。今回ご一緒させていただいた参加者の皆様、研修プログラムを考案してくださったウィーン市観光局の方々、現地でガイドやドライバーをしてくださった方々、そして「楽しんでおいで」と見送ってくれた上司や先輩、同期、いつもそっと支えてくれる家族や仲間、友達、この研修旅行に関わってくださったすべての方々のおかげで、社会人になって初めての旅はとても充実し、心から楽しめるものとなりました。心より御礼申し上げます。

さて、それではここからは、このページを開いてくださったあなたを、ちょっとしたウィーンの旅へご招待!★
旅先へ向かう飛行機でのわくわく、初めて訪れる地のドキドキ感、その国でこそ味わえる感動、少しでも届きますように…

~旅のチェックポイント~

*ベルヴェデーレ宮殿 朝のお散歩&グスタフ・クリムト コレクション鑑賞
*GLACIS BEISL テラス席で贅沢ランチ
*レオポルド美術館 窓の多い不思議な美術館、エゴン・シーレ コレクション鑑賞
*セセッシオン うわさの「金のキャベツ」発見!+ベートーヴェン・フリーズ鑑賞
*郵便貯金会館 シンプルで美しい建物に一目ぼれ
*シュタインホーフ教会 精神病患者のための、病院にある教会とは?
*ホイリゲ ワインをお供にウィーンの夜を優雅に楽しむ
*シェーンブルン宮殿 美しいバロック建築の中、ハプスブルク家の歴史を探る
*アプフェル・シュトゥルーデル ウィーンの代表的スイーツをイケメンシェフが実演
*フリータイムは気ままに街歩き けん玉集団発見&市庁舎前では何やらフェスティバルが
*オペラ「魔笛」 旅のハイライトはフォルクスオーパーにてオペラ鑑賞♪
*中央墓地 二頭立て馬車でシューベルト、ベートーヴェンなど著名人のお墓巡り
*オリジナル・ザッハートルテ ホテル・ザッハーにて、ついにお目見え★
*PLACHUTTA WOLLZEILE ウィーンの名物料理ターフェルシュピッツいただきまーす
※旅行記中の[☆☆☆☆☆]星の数は、私個人の主観による評価です。

【1日目】NRT-HEL-VIE

FINNAIRにて出発

成田空港よりFINNAIRにて出発。エコノミークラスとビジネスクラスの間にあたる「エコノミーコンフォートクラス」に搭乗しmarimekkoのかわいいポーチをいただけば、気分は既にヨーロッパ(?)エコノミークラスより足元が広々としていて居心地が良く、昼食に軽食と機内食も充実。個人的感想だけれど、ビジネスクラスが値段的に厳しければエコノミーコンフォートクラスでも十分リラックスできる。未体験の方は一度トライしてみてはいかが?

エコノミーコンフォートクラス

marimekko for FINNAIR

昼食「マグロの揚げ物とライス」

乗継地のヘルシンキでは、パスポートを機械にかざし顔認証を行うだけで済むとっても簡単・便利な出入国自動化ゲートの導入により、入国審査にかかる時間を大幅に短縮。

出入国審査自動化ゲート

*******ウィーン到着*******

オーストリアの平均気温は青森や北海道にほぼ匹敵するということで、寒がりの私は10月初めだというのに冬のマフラーや薄めのコートを持参したが、案外寒くなく一安心。羽織るものが1枚あると便利というくらいで、比較的温暖。ウィーンよりも乗継地のヘルシンキ空港の方が寒かったので、乗継ぎ時間が長い時は何か上に1枚あると便利かも。しかし、ウィーンも朝晩はすごく寒いので要注意。朝のお散歩と、市内の夜景を見に行った時は冬のマフラーがとても役立った◎

▼ウィーンでの滞在先:AUSTRIA TREND HOTEL SAVOYEN VIENNA

デラックスルーム

バスルーム

レセプション

ロビー

この日の夕食はホテル内のレストラン「Prinz von Eugen」にて。笑顔の素敵なおじさんによるグランドピアノの生演奏を聴きながら、、、贅沢な夜。
“Where are you from? Chinese?”
“From Japan, I’m Japnese :)”
そんなやりとりの後、演奏してくれたのは「上を向いて歩こう」。笑顔だけでなく心遣いもステキ。幸せな気分にしてくれてありがとう。

グランドピアノの生演奏

【2日目】VIENNA
▼ホテルの朝食

種類豊富なパン

野菜

フルーツ

ベルヴェデーレ宮殿 [★★★★★]
「美しい景色」という意味のラテン語が語源である「ベルヴェデーレ」。敷地内に入るとすぐに、バロック庭園技術の最高峰とも言われる庭園が目の前いっぱいに広がり、訪れた人々を出迎えてくれる。豪華繊細な彫刻で造られた噴水、宮殿を見事に映し出す鏡の池...その中でもひと際心を奪われるのが、上宮から見渡す庭園と、その奥に広がるウィーン市街の美しいパノラマ。朝少し早起きして、地元の人たちがランニングする中まだ観光客で賑わわない庭園をのんびりお散歩するのがおすすめ。

華やかな公式行事を行っていた上宮

朝日に照らされるスフィンクス像

庭園には繊細な彫刻があちらこちらに

観光に来ていた外国人カップルに撮ってもらったけど…肝心の宮殿が、見えない(笑)そんなこともある、楽しい笑!そんなことより、大好きな人と二人旅なんてうらやましいなぁ、二人がとても幸せそうで朝からほっこり

写真では伝えきれない美しさがそこにはありました。一度は味わってほしい!

毎朝走ってるんだよと言っていた人たちに撮ってもらった1枚。構図を考えて何枚も撮ってくれた。この写真好き、ありがとう Thanks guys~♪

まるで「逆さ上宮」、宮殿をきれいに映し出す鏡の池

今は美術館となっている宮殿内のハイライトは、グスタフ・クリムトの世界最大のコレクション。1900年前後に活躍した芸術家で、当時タブーだった「エロス・生・死・愛」を大胆に表現した作品に引き込まれる。クリムトの作品とセットで見てほしいのは、レオポルド美術館にも展示されているエゴン・シーレの作品。シーレはクリムトが見つけた才能の一人で、2人はお互いのことをものすごく尊敬していた。それにも関わらず、彼らの描く絵は驚くほど正反対。クリムトの描く人物は丸みを帯びた輪郭に柔らかい表情を、自然は緑豊かで自然光に優しく照らされた温かい様子を表現するのに対し、シーレの描く人物は正直、見た瞬間切なくなるような、心に穴が開くような、衝撃的な作品が多い気がする。クリムトのように柔らかい曲線はなく、身体が細くて病弱な様子が受け取れる。上宮内のコレクションの中には、母親と子ども2人を描いたクリムトとシーレの作品が並んで展示されているスペースがあるのだが、同じシチュエーションなのにまるで異世界なところが非常におもしろい。子どもを守る優しい、柔らかい、幸せそうな表情の母親を描くクリムトと、魂が抜けたような表情で幸せなのか全く分からない母親を描くシーレ。
どんな芸術家も表現者で、その一人として全く同じ表現をする人が存在しないのが本当に面白いなといつも思う。シーレがこういう悲しい感情を思い起こさせるような作品を多く描くのも、当時の彼の、言葉にできない気持ちが強く表れているのではないだろうか。彼の作品の一つ「家族」では、彼自身の家族が描かれているとされる。そこには奥さんと子どもの姿もあるが、実際には奥さんは妊娠中にスペイン風邪で亡くなり、その風邪がシーレにもうつり彼は28歳の若さでこの世を去る。つまり、現実では叶わなかった理想の家族を表現しているのだ。

上宮入口ホールの彫刻

グスタフ・クリムト作「接吻」

▼ガイドさんとの街歩き
GLACIS BEISLテラス席にてランチタイム [★★★★☆]
レオポルド美術館から細い小路を少し歩いたところに、ひと際かわいらしいレストランが。インスタ女子はきっとこういうところで上手な写真を撮るんだろうなぁ。心地良い日差しの中テラス席で仲間と囲むランチは、一段とおいしい。「BEISL(バイスル)」とはウィーンの典型的な食事処で、ここは市内で最も美しく最良のバイスルの一つだという。メニューはウィーンの伝統料理が中心で、現代の余計なものが全く混ざっていない。昼食を食べながらミーティングしているスーツ姿の会社員も何人か見かけた。他社とのミーティングでは、お互いの会社の間にあるカフェやレストランなどでリラックスした状態で話し合うことが多いんだとか。

テラス席は気持ちが良い

ランチタイム

食後のメランジェ(ミルクとコーヒーを半分ずつ混ぜた上にミルクの泡を乗せたもの)

レオポルド美術館[★★★☆☆]
エゴン・シーレの作品が多く展示されていたこの美術館、美術館としてはとても珍しく、窓がたくさんあるのが特徴的。そこから見える街並みは、世界文化遺産であるウィーン歴史地区を描いた絵を、ちょうど額縁に入れて飾ってあるみたい。「街もアートなんだ」という考えが本当にすてき。私自身カメラが好きで、特に絶景や子どもの自然な笑顔の写真が大好きなのだが、カメラを始めて初めて気づいたことが、人間の目って素晴らしいということで。目の前の景色をそのまま残したくて一生懸命シャッターを押すのに、全然うまくいかない。本や写真で見るよりも、自分の目で見る景色のほうが何倍も美しいのだ。そんな話をカメラ好きの友達と話していると、でもさ、写真だからこそ切り取れる景色もあるよね、と言ったその子の一言を私はレンズを覗くたびに思い出すのだけれど、レオポルド美術館で撮ったこの1枚はまさにその通りだと思う。

地球には、写真だからこそ切り取れる景色もある

これはレオポルド美術館の前の広場にある、みんながくつろぐイス。このイス、インターネット投票で選ばれ毎年色が変わるらしい。今年はライムグリーン。


セセッシオン(分離派会館)[★★☆☆☆]
レオポルド美術館からナッシュマルクトという市場の方へ歩くと、いよいよ登場「金のキャベツ」。アーティストのモダンな展覧会場となっているセセッシオンは、ウィーンを代表するユーゲント・シュティール建築の一つ。ユーゲントシュティール様式とは、アール・ヌーヴォーのドイツ語呼称のことで、花や植物などのうねる曲線を多用して組み合わせた有機的なモチーフが特徴。美と実用性を目的とし、建築家オットー・ワーグナーが設計したこの様式の建物の数々は、首都の景観に大きな影響を与えた。

セセッシオン、シンボルは「金のキャベツ」

見どころは地下ホールに展示されている、グスタフ・クリムトが制作した「ベートーヴェン・フリーズ」。ベートーヴェンの交響曲第九番を視覚的に表現したこの作品のテーマは、私たち人間の幸福への憧れ。横に長い壁画は左から順に物語展開されており、嫉妬や妬みなどの醜い感情を表現した箇所、太ったお腹で示される不節制、他の人物から少し離れたところにいる痩せこけた女性は悲しみを表現。幸せはこういったものを超えた先にあることを意味している。物語の最後を締めくくるのは、合唱団の前で接吻する男女。これは、第九番の最後の合唱「この接吻を全世界に」という一節と結びついている。

郵便貯金会館[★★★☆☆]
こちらもワーグナーが設計したユーゲントシュティール建築の一つ。外観は、まるで釘が一つ一つ打たれているように見える、壁に丸い石が等間隔に埋め込まれたデザイン。階段を上り中に入った瞬間の空間芸術に思わず息を呑む。シンプルで無駄のない、機能的な造り。電球やストーブは敢えて見せるデザインに。

オットー・ワーグナー設計、郵便貯金会館

シンプルで美しいデザイン

敢えて見せるのもデザイン

新しい施設として生まれ変わるため(何になるかは未定)、2017年10月からは立ち入りできなくなるというこの建物。最後のチャンス、ラッキー。

シュタインホーフ教会[★★★★☆]
こちらもまたワーグナーの代表作で、ヨーロッパにおけるモダンな教会建築の先駆けとなった。精神病院と同じ敷地内にあり、今も900人の患者たちが日々癒しを求め坂の上の教会にやって来る。私たちが見学に訪れた時も教会の下の病院の方から奇声が聞こえてきたりして、少し複雑な気持ちになった。一般的な教会は西から入ってメインサイドが東側に造られるが、シュタインホーフ教会は南から入って北側にメインサイドが造られている。これは、1日の内でより長い間明るくなるようにするための工夫だという。
他にも、病院の施設内にある教会ならではの工夫がいくつか見られる。説教台は外にあると患者さんが立ち入ってしまう可能性があるため内側にあったり、5人席と4人席に分かれていて患者さんを挟むようにヘルパーさんが座るのだが、5人席には静かな患者さんに、4人席にはワイルドな患者さんに座ってもらうのだそう。

オットー・ワーグナーの代表作 シュタインホーフ教会

窓はガラスモザイク。ガラスの上に描いたのではなく、ガラスをパズルのように組み合わせて美しい模様を描き出している。ガラスは全てウィーン製。シャンデリアの下部分には取っ手があり、下に降ろして電球を取り換えられるようになっている。


夕日に照らされ光り輝く金箔の屋根。丸い屋根は教会内を広く見せるための工夫だが、この形と色がレモンを半分にしたように見えることから、シュタインホーフ教会は「レモン山」とも呼ばれる。ウィーンの人はブラックジョークがお好きなようで、「バカじゃないの?」と言いたいとき「レモン山に行けよ」(精神病院の施設内にある教会のため)というようなことを言うのだとか。

伝統的ホイリゲにてウィーンの夜を楽しむ[★★★★★]
街歩きの最終地点はホイリゲ。ホイリゲとは、「今年の」という意味のドイツ語「ホイリガー」に因んで、当年産のワインの新酒を意味する。ウィーン産のワインのみ提供され、ブドウ畑に囲まれた心地良い空間で仲間と共に優雅な夜を過ごす。今回は時期的に寒かったため屋内だったけれど、夏の夜はテラス席もおすすめ。

ワイン居酒屋ホイリゲ「FUHRGASSL-HUBER」にて

カップルなら、爽やかなワインにビュッフェスタイルの冷たいハムやチーズをつまむのもあり。家族連れならぜひ試してみてほしいのが、お皿からはみ出るほど平らでインパクト大なオーストリアの肉料理、仔牛のカツレツ「シュニッツェル」。今回は13人で10人前をオーダーしたが、山盛りの肉は食べても食べても減らなかった(笑)。
運が良ければ陽気なおじさんがテーブルまで来て、バイオリンやアコーディオンの演奏で食事をさらに楽しませてくれるかも。

【3日目】VIENNA

シェーンブルン宮殿 [★★★★☆]
地下鉄に乗ってシェーンブルン宮殿へ。駅に着くとどこからともなくクラシック音楽が。ウィーンでは街中や駅、至る所でこういった演奏者を見かけ、さすが音楽の街だなとしばしば感激。ただ街歩きするだけでどこか心地良く、心癒してくれるこの町が好き。

音楽の街ウィーン

ヨーロッパで最も美しいバロック建築の一つに数えられるシェーンブルン宮殿、立派な門をくぐると目の前に「マリア・テレジア・イエロー」と呼ばれる鮮やかな黄色い宮殿が目に入り、その前には大規模な庭園が広がっている。かつてマリア・テレジア女帝が過ごしたとされる宮殿内は、45室が見学コースとして公開されている。ハプスブルク家の生活空間をこの機会にのぞいてみては?

シェーンブルン宮殿、観光客がとても多い

アプフェル・シュトゥルーデル製菓実演[★★★★★]
シェーンブルン宮殿にあるカフェ・レジデンツでは、パティシエにより1時間ごとに自家製アプフェル・シュトゥルーデルが焼かれる。日本でいうアップルパイのようなもので、ウィーンではザッハートルテと並ぶ代表的なスイーツだ。

Café Residenz

「300年前、トルコの生地とハンガリーのりんごが恋をしました」というお話から実演スタート。テンポよく説明しながらどんどん形になってゆく。

生地を広げる工程が1番の見せ場

こーんなにも薄く広がる!生地に透かして新聞も読めちゃう。これ簡単そうに見えてものすごく難しく、生地を少しだけもらって広げようとしてもすぐに破れてしまう。生地はもちもちしていて一見丈夫そうなのになぁ…と、職人技のすばらしさを実感。

布巾を上手に使い一気に包み込めば、あっという間に完成!あとは焼くだけ

もちもち食感の生地の中にりんごが溢れるほど詰まっていて、大満足のボリューム。甘すぎず紅茶ともよく合う。

*******フリータイム*******

フリータイムに真っ先に訪れたのがここ、アルべルティーナ広場のソーセージスタンド。ウィーンを歩いているとあちらこちらに見かけるソーセージスタンド。通り過ぎながらいつもおいしそうだな~と思っていたのがついに食べられる!このビッツィンガー・ソーセージスタンドは数あるソーセージスタンドの中でも人気のようで、私が行った時も行列。ただ進みは早いのでぜひ並んでみてください。

ここのソーセージ、本当においしい!一口食べた瞬間その肉汁がじゅわっと口いっぱいに広がり、おいしい~(*´▽`*)顔になる。

ソーセージでお腹を満たした後はひたすら街歩き。一人旅で何がおもしろいかって、そこでしか出会えない人たちとの出逢いや、その瞬間でしか見られない景色があること。私はどこの国に行っても、こうして1人のんびり歩く時間がとても好き。

こちらを向いている姿がなんともかわいらしくておもしろい。マリア・テレジア広場でアコーディオンを演奏していたお馬さん。

ミュージアムクォーターに行くと、けん玉で遊ぶ人たちを発見。ウィーンでは最近けん玉がブームらしい。日本の昔のおもちゃが遠く離れた外国で今人気を集めているなんて、おもしろい。私も一時期けん玉にハマったことがあり横の穴にボールを乗せることくらいならできるので、一緒に参加させてもらうことに。するとけん玉の先生だという方が見せてくれたのは、手でボールの方を持ち、持ち手をボールの小さな穴に入れるという、スゴ技。それからリズミカルにけん玉を持ち替えてはボールを穴に入れたり、紐で持ち手をくるくる回したり。あまりにスピーディーで何が起こっているのかよく分からなかったけれど、まるでけん玉が生きているようで、楽しくなった。

子どもたちもとても真剣で、私たちが遊んでいると他の子どもたちも次々と寄ってくる。

彼がけん玉先生。けん玉をもっとウィーンに広めたくて、月に何度かこうやって活動しているんだよ、と教えてくれた。広まるといいなぁ。帽子にサングラスにひげでワイルドに見えるけど、サングラスの下の目は笑ってます(笑)

ここはナッシュマルクトという市場。毎週土曜日は蚤の市で大賑わい。昼間からビールで乾杯する人たちが何人もいた。どこもほろ酔い気分で盛り上がっている。ウィーンの人たちの週末を少し覗けたようで楽しかった。

市庁舎前では何やらフェスティバルが。市庁舎前はよくイベントをやっているそうで、クリスマーケットもウィーンの中では最大規模なんだとか。この日は音楽フェスかな、楽器を持った大勢の人がステージ横に並んでいた。

この人たちがあまりに楽しそうに演奏するものだから、思わず立ち止まって見入ってしまった。演奏しているうちに次から次へと人が集まり、気が付けば大きな人だかりに。人の力ってすごいな、音楽の力ってすごいな、改めてそう思った。楽しそうな人や、何かに一生懸命な人たちの周りには、いつだってたくさんの笑顔の花が咲くんだから。
そういえば、ここでもちょっと不思議な出会いが。フェスティバルに来ていた人に、「これって何のお祭りなの?」と聞くと、彼は笑顔で、私の知らない言語で答えてくれた。どうやら彼はハンガリーからの旅行者で、オーストリアにはよく訪れ、今までに4回ほど来たことがあるようだ。つまり、彼が私に一生懸命話してくれていたのはハンガリー語で、私が彼に話していたのは英語。にも関わらず、私たちはお互いに理解してそれぞれの言語で話を進めていた。大学の講義で、ヨーロッパの言語はそれぞれ似た点が多数存在し、たとえお互いに違う言語を話したとしても通じ合えたりする、と聞いたことがあり、そんなおかしな話があるんかと思っていたけど、こういうことかもしれないと密かに思った。

ウィーンで見つけたすてきな景色、思わずカメラを向けてしまった瞬間もここでご紹介。
▼モーツァルト像/ ブルク公園

インスタグラムをやっている人なら一度は見たこともあるのでは?

▼ミュージアムクォーターへつながる通路の一つ、天井にもアートが

▼LGBTフレンドリー都市ウィーンの「ゲイ信号」

ヨーロッパの大都市の中でも特にLGBTに対してオープンな街ウィーンでは、偏見のない都市であることの主張の一つとして歩行者信号機の表示を大胆チェンジ。ゲイやレズビアンのためのカフェやレストラン、バーもあるのだとか。

▼朝と夜で違う顔を見せる楽友協会

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団が本拠を置き、コンサートなどが開催される。

▼アイス好き必見!有名アイスクリーム店「Eissalon Am Schwedenplatz」

▼これぞインスタ映え!?かわいい路地裏Griechengasse

▼国立オペラ座近くの地下鉄の駅にあるオペラトイレ

▼国立オペラ座スクリーン

国立オペラ座に設置されたスクリーンでは、なんとオペラをライブ鑑賞できる。スクリーン前にはイスが用意されており、食べたり飲んだりしながらオペラを鑑賞できるのが魅力。

▼ウィーン市内を走る馬車

ソビエト戦勝記念碑。夜にはその噴水が色とりどりに。

カールス教会のライトアップ。この日は偶然プロジェクションマッピングの上映会が。聞くと、ここだけでなく自然史博物館の前やいろいろな場所でしばしば行われるみたい。多くの人が集まって、その物語にくぎ付けになっていた。ドイツ語だったので理解はできなかったけれど、こうして市民が集まりみんなで野外鑑賞するのはいい時間だなと思った。日本でも時々夏に「星空映画鑑賞会」というのを聞くので、来年はその機会を逃さないようにしよう。


国立オペラ座のライトアップ。夜の姿は一段とかっこいい。

シュテファン大聖堂。ウィーンに行くとき上司に「夜景もおすすめ。市庁舎なんてきれいだよ~」と教えてもらい、市庁舎の夜景を見に行くことに。昼間のガイドさんの「このとんがり屋根が市庁舎ですよ」という説明をもとにとんがり屋根を目指し歩く。前置きすると私はかなりの方向音痴で、地元のイオンでも迷子になるほど。昼間と夜では景色も変わり、とんがり屋根を求め行き着いた先がここ。私はすっかりこれが市庁舎かと思い大満足で帰ったのだが、ホテルに帰って調べると、あれ…写真と違う…という、お恥ずかしい話でした。

街歩きはこんなところ。そんな街歩きにぴったりなのがこちら、「ヴィエナ・シティ・カード」

ウィーン市内の公共交通機関が乗り放題になる上に、美術博物館やショップ、レストランなど210以上もの特典付きのお得なカード。ウィーンは地下鉄もトラム(路面電車)もバスも同じ切符で乗車可能だが、1回乗車券というのが少しややこしく、一方向にしか進めず、観光などで中断することもできないという。その点このカード1枚で全ての公共交通機関に対応できるのは非常に便利。24時間(€13.9)、48時間(€21.9)、72時間(€24.9)の三種類、オンラインでも購入できるので、ご自身の観光に合わせてお供にしてみては?

私が今回1番多く利用したのが街中を走るトラム。赤色が普通の公共交通機関としてのトラム。深夜まで運行していて、夜の観光にも最適。黄色はリングトラムと呼ばれる観光用のトラムで、世界文化遺産に登録されている歴史地区を囲むリング通りを走り、車内ではマルチメディア装置を使い日本語を含む8種類の言語による歴史ガイドを提供する。リング一周€8(途中乗り降りなし)

地下鉄は路線ごとに色がついていて、通路もその色でライトアップされているため迷わない。

フォルクスオーパーにてオペラ「魔笛」鑑賞[★★★★★]
フォルクスオーパーから歩いて5分ほどのところにあるカフェ・レストランWEIMARにて夕食を済ませ、いよいよ今回の旅のハイライト、オペラ鑑賞へ。

カフェ・レストラン「ワイマール」

フォルクスオーパー

「民衆の歌劇場」という意味のフォルクスオーパー。庶民のためのオペラ座としてウィーン市民に愛され、親しみ続けられている。休日に街歩きしてそのまま立ち寄る、なんてことも。そのためドレスコードの規定はなく、スーツやドレスの人もジーンズにシャツの人も様々で、観光客にとってもありがたい。舞台の上の方に英語の字幕が出たものの、劇はすべてドイツ語なので内容はなかなか理解しにくかったけれど、その場の雰囲気にとても感動した。いつもより少しおしゃれな服を着せてもらい、お母さんやお父さんとオペラを見ることにわくわくしている子どもたちも、オペラの開始時刻になると今まで話していたのが嘘のように静かになり全員が舞台に注目、その物語に引き込まれていく。
オペラの良さは何といっても生の歌声とオーケストラの演奏。舞台上の役者たちの演技と舞台下のオーケストラの演奏、その全てが見事に融合し、美しい生歌がオペラ座に響き渡って観客一人一人に届く瞬間は、本当に感動的。特に、きっと音楽の授業で習った人も多いであろう、「夜の女王のアリア」の美しい高音は、今も耳から離れない。
何よりも感動したのは、上演後もずっと鳴り止まない観客たちの拍手、それに応えて舞台袖から何度も何度も出てくる役者たちの姿だ。その光景を見て、オペラがどれだけこの町の人々に愛されているか実感した。

【4日目】VIENNA

二頭立て馬車にて中央墓地を巡る[★★☆☆☆]
シューベルトやベートーヴェン、モーツァルトなど数々の著名人が眠るウィーン中央墓地では、フィアカー(二頭立て馬車)に乗って墓碑を巡る。

墓地の入口には花屋さんもあり、ここで花を買って供える人も多いという。

墓地の中の教会から放射線状にのびる並木道

シューベルトのお墓

ベートーヴェンのお墓

墓地が観光名所となっていることがおもしろいが、中央墓地はウィーンの市民たちの憩いの場ともなっている。日本だと暗い、悲しいイメージのある墓地でも、ウィーンではサイクリングやウォーキングに来る人がいるなどして、公園のような感覚らしい。著名人の墓だけでなく一般の方のお墓も多く、中にはハートのお墓や花壇のように花がきれいに植えられているお墓、写真や肖像画が飾られているお墓、教会の形をしたお墓など、個性的なお墓も複数存在する。一番驚いたのはピアノが置いてあったことで、数年前に亡くなったウィーンで有名な音楽家のお墓だそうだ。まるでお墓までもアートのようで、お墓を見るだけでどんな人だったか、何が好きだったかなど想像でき、少し楽しい気分にさえなる。秋には立派な紅葉も見せる並木道を馬車に揺られながら進むのは、そこだけ時間がゆっくり流れているようで、慌ただしい日常から抜けたとても落ち着く空間だ。自然に囲まれ空気もおいしく、気持ち良い1時間となった。

美しい並木道

日本食レストラン「日本橋」にて昼食後は、グランドホテル・ウィーンとホテル・ザッハー・ウィーンの視察へ向かう。

日本食レストラン「日本橋」

内装も和風に。奥にはお座敷席もあります。

▼グランドホテル・ウィーン

エントランス

スーペリアルーム

ジュニアスイートルーム

▼ホテル・ザッハー・ウィーン

レセプション

ロビー

これまでに訪れた数々の著名人の写真

スタンダードルーム

デラックスジュニアスイートルーム


デラックスワンルームスイート

オリジナル・ザッハートルテ[★★★★★]

オーストリアといえばザッハートルテ!と言われるほど日本でも有名なザッハートルテ、その元祖の味が食べられるカフェ・ザッハーの前はいつ見ても大行列。しかし一口食べた瞬間のあの感動は、きっと忘れられないものになるはず。
ところで、「ホテル・ザッハー」と「ザッハートルテ」、どちらが先だと思いますか?ホテルができて、その後からザッハートルテが生まれたと思う方が多いのでは?でも実は、1832年に当時16歳だった料理人見習いのフランツ・ザッハーがザッハートルテを創り、それがホテル・ザッハーの名前の由来ともなったのだ。その話もおもしろくて、主人に特別なお菓子を作るように頼まれたシェフが病気になったのでその代わりに見習いのフランツ・ザッハーが考案したのがあのザッハートルテだったというわけだ。今もレシピは当時から変わらず、40人のザッハートルテ専任のスタッフが毎日1,000個、クリスマスシーズンには4,000~5,000個ものザッハートルテを全て手作りするのだそう。その味は格別で、スポンジに挟んである杏ジャムと外にコーティングしてあるチョコレートによる、酸味と甘味の絶妙なバランスに加え、甘すぎない生クリームが完璧にマッチ。日本にも店舗のあるデーメルも同じようにザッハートルテを販売しているが、オリジナルはホテル・ザッハーの方で、ホテル・ザッハーが財政難に陥った時に助けたケーキ店デーメルが、そのお礼としてザッハートルテの販売権を得た。デーメルとホテル・ザッハーのザッハートルテは、スポンジに挟んである杏ジャムの層に違いがあるみたい。甘いものがお好きな方は、この二つのザッハートルテを食べ比べてみるのもいいかも。

MAK応用美術館に立ち寄り、旅の締めくくりはレストラン「PLACHUTTA WOLLZEILE」にてウィーンの名物料理をいただく。

1903年にコロマン・モーザーを中心に設立されたMAK応用美術館

ここには、中世から現代に至る家具やガラス製品、陶磁器など、多彩なデザイン作品が展示されている。

この家具のようなもの、何だか分かりますか?実はこれ、コロマン・モーザーのデスクで、椅子や机が収納されているみたいです。全て収納するとこんなにもシンプルで、インテリアのようになるなんて不思議。

こちらはグスタフ・クリムト作「接吻」。クリムトは3つの「接吻」を描いたようで、先にご紹介したベルヴェデーレ宮殿、セセッシオンと、最後がこちらの美術館に展示されているもの。これよーく見ると、鉛筆で何か書かれているんです。しかも結構たくさん、いろんなところに。クリムトはどこにどんな材料を使うのかなどを、こうしてメモしていたそう。

MAK応用美術館を後にして、お待ちかねの夕食はウィーンの名物料理「ターフェルシュピッツ」

テーブルにはその食べ方の説明が。

テーブルごとにスタッフがついてくれて、一人ずつよそってくれる。私たちのテーブルには3人のスタッフがついてくれたのだが、彼らがあまりに息ぴったりのスピーディーなサーブをするので、思わず笑ってしまった。

こちらがターフェルシュピッツ。お肉にはほとんど味がついていないので、一緒につけてくれるいろんな種類のソースとからめていただく。お肉が大きくて肉好きにはたまらないだろう。ソースもおいしくて、お肉によく合う。

【5日目】VIE-HEL-NRT

ウィーンの空港で自動チェックイン。荷物を預け、手荷物検査をすれば楽々スピーディーに搭乗できる。空港でオリジナル・ザッハートルテもご購入可能なので、お土産にぜひ。

帰りはビジネスクラスだったので、乗継ぎ地であるヘルシンキの空港では、ラウンジを人生初体験。

marimekkoの食器がかわいい。料理もおいしく、ワインなどのサービスもあり、リラックスできる落ち着いた空間。個人的にクラムチャウダーのスープがすごく気に入っておかわりしてしまった。

今回の旅の楽しみの一つだったビジネスクラス。想像以上に快適。marimekkoのポーチのプレゼントや、搭乗して出発するまでにもドリンクのサービスがあったり、このリクライニングシートは一体どこまで倒れるんだと思うと180度も倒せたりと、感動ポイントが多々あった。

料理もすべてお皿での提供

広々とした空間、おいしい料理、スタッフのホスピタリティ、全てに大満足で、一週間の旅で疲れもある中の飛行機だったはずなのに、日本に到着した時の目覚めがとてもよく、普段の飛行機の後の疲れとは全く違った。

最後になりましたが、ご招待して下さったFINNAIR様を始め、今回ご一緒させていただいた皆様、ガイドさんには心より感謝申し上げます。皆様のおかげで、学びの多い充実した研修旅行となり、私にとってのウィーンも特別なものとなりました。何よりこの旅のすべてを心から楽しむことができたのが、本当に嬉しいです。また皆様にお会いできることを楽しみにしています。また、この楽しさや今回の学びを将来お客様一人一人に丁寧に伝えられるよう、私自身もっと努力します。この度は本当にありがとうございました。

《おすすめ度》
ベルヴェデーレ宮殿…★★★★★L
オペラ「魔笛」…★★★★★
オリジナル・ザッハートルテ…★★★★★

(2017年9月 天野奈美)

このエリアへのツアーはこちら

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