ロシア文化とイスラムが共存する町カザンと☆歴史と文化の都サンクトペテルブルク☆魅力のロシア　2都市周遊の旅

モスクワの東約800kmに位置するカザンはロシア連邦内のタタールスタン共和国の首都です。しかし、他のスタン国家（ウズベキスタン、カザフスタンなど）と違って独立していません。人口の53％がアジア系のタタール人で主要宗教はイスラム教です。ハンの国（モンゴル）黄金軍団キプチャクの支配下にあったイスラム時代に起源を持っています。この町の最大の見どころは世界遺産のクレムリンです。クレムリン内にはロシア正教のブラゴヴェシチェンスキー聖堂とイスラム教のクル・シャリーフモスクがあり、2つの宗教が共存しています。ロシア文化とイスラム文化のハーモニー。これこそカザンの魅力なのです。

現在ではツァールスコエ・セロー最大の観光名所となっているエカテリーナ宮殿が建設されて以来、２００年近くもの間、ロシア皇帝はじめ皇族の夏の避暑地として利用されていました。豪華な宮殿の周辺には緑豊かな庭園が広がり平和そのもののツァールスコエ・セローですが、第二次世界大戦時にはこの地を占領したドイツ軍により壊滅的な被害を受けました。今では大部分が見事に修復され往時と変らない豪華さが再現されています。一時は修復不能とまで言われた“琥珀の間”も２４年の歳月をかけて修復され２００３年から一般公開が開始されました。それ以来、エカテリーナ宮殿は夏のピークシーズンになると入場規制されるほどの人気となっています。