世界遺産の中にある世界で唯一の植物園カーステンボッシュ国立植物園(南アフリカ・ケープ植物区系保護地域)

カーステンボッシュ国立植物園

一面にカラフルな花々で覆われるカーステンボッシュ国立植物園

アフリカ最南端の大都会ケープタウンから、喜望峰に向かうケープ半島は動植物の宝庫である。アザラシの島をクルーズで訪れたり、野生のペンギンがたくさんいるビーチで夢中になって遊んだりして、行き着いた南の果てにある喜望峰では、眼下にインド洋と大西洋がぶつかる壮大な風景が広がる。大きなアフリカ大陸の南端、その昔、バスコ・ダ・ガマがインド航路を発見したとき、ここを通り過ぎたのだと、思いを馳せるのもまた一興なのだ。

園内に咲くカラフルな花々

世界で最も古い植物園

ケープタウンの町は、テーブルマウンテンと呼ばれる頂上がテーブルのように平らな岩山が背景をなす、ユニークで美しい港町である。その町から車で15分ほど走ったところ、ちょうどテーブルマウンテンの東側の麓に位置するのが、カーステンボッシュ植物園だ。南アフリカにある8つの国立植物園のうちで、1913年に設立された世界でも最も古い植物園としてその名も高い。
西はテーブルマウンテンからケープ半島、東は東ケープ州西端に至る、総面積55万3000ヘクタールの広大な「ケープ植物区系保護地域」では、アフリカ大陸全体の20%もの植物が見られるのだと聞く。2004年に世界自然遺産に登録されたこの地域の中に、カーステンボッシュ植物園は位置する。

キング・プロテア

日本では味わえない広大な敷地の植物園

528ヘクタールの園内は、プロテアコーナー、香りの良い植物を集めたフレグランスガーデンといった26のセクションに分けられ、南アフリカの固有種が9000種集められ、テーマごとにきっちり、見事に整備されている。日本では到底味わえない開放的で雄大な敷地は、一面にカラフルな花々で覆われる。中でも南アフリカの国花であるキングプロテアのコーナーは圧巻だ。人の顔くらいの大きさの華麗な花はまさにキングの名にふさわしい。
広々とした園内を遊歩道に沿って歩く散策のひとときは、まるで大自然の中で植物を愛でるようで、楽しいハイキング気分だのだ。今度はお弁当を持って来たくなった。