夕陽に輝くモスクやメドレセの幻想美に酔う(ウズベキスタン・ブハラ)

ミル・アラブ・メドレセ

カラーン・モスクとミル・アラブ・メドレセ

カラーン・ミナレットはブハラの町のシンボルである。1127年に建てられ、タジク語で「大きな光塔」という意味を持つ。高さ46メートル、下から見上げると、そのスケールと細かな美しいレンガの模様に驚かされる。かつて罪人を袋に詰めて塔の上から落としたという話もあり、「死の塔」という呼び名もあるそうだ。でも、今ではそんな雰囲気など微塵も感じさせない、静かで平和なムードが漂う。
ブハラの旧市街の中心の広場を取り囲むように、カラーン・ミナレットと共に建つのが、カラーン・モスクとミル・アラブ・メドレセである。1514年に建てられたモスクは、1ヘクタールもの広さで、288もの丸屋根を持ち、一度に1万人の信者が礼拝できるスケールの大きさだ。その後1536年に建てられたメドレセ(神学校)は、光り輝くモザイクタイルのドーム屋根を持つ、とりわけ美しい建築物である。そして、この広場こそブハラ観光のハイライトである。
中央アジア・シルクロードのオアシス都市の中心として栄えたブハラ。2500年におよぶ歴史があるこの地に、黄金の文化が花開いたのは9世紀のことであった。町の至るところにあるモスク(イスラム教寺院)はその数300あまり、今なお実際に使っているモスクが40以上ある。いかにブハラにはイスラム教が深く根付いてきたかを物語る。かつては旧ソ連の一員、すなわち社会主義国だったという事実が不思議に思えるほど、イスラムの情緒溢れる町なのである。ミル・アラブ・メドレセは、宗教を禁止されていた旧ソ連時代にも開校していた数少ない神学校だったという。

ブハラの夕暮れ

名物シシカバブ

陽が傾く頃

ラビハウズと呼ばれる池にある水辺のチャイハナ(喫茶店)は、ブハラの名物だ。そよ風が心地よい屋外の縁台やテーブルで、のどかに緑茶などすすりながら、香ばしく焼き上がるシャシリク(串焼き肉)やピラウ(焼き飯)などが楽しむのも一興。
夕陽の頃、そぞろ歩きをして広場へ行ってみると、黄金色に輝くメドレセやモスクの姿に、ただただ溜息が出るのである。