憧れのシルクロードを極める旅☆南彊鉄道とゴビ砂漠　敦煌・嘉峪関☆カシュガル・クチャ・トルファン

シルクロードの仏教美術が結集した敦煌の莫高窟は、「砂漠の大画廊」と呼ばれている石窟です。1000年近くに渡って造られた1700メートルに及ぶ規模の大きな岩に彫られた500近い石窟寺院からなる、気の遠くなるほどの至宝なのです。また、楡林窟は渓谷の谷底の絶壁に唐から清の時代にかけて彫られた41もの石窟からなっています。これもまた、谷底へ50mも下っていくロケーションがユニークです。トルファンの火焔山から渓谷を遡ると、断崖の中腹にあるのがベゼクリク千仏洞です。ここはかつての仏教美術の粋を極めた壁画の宝庫として知られています。こうした3つの極めつきの石窟を一度に堪能できる、贅沢な旅といえるでしょう。

トルファンのあるトルファン盆地は海抜が低いことで知られています。市の南部にあるアイディン湖は、海抜マイナス154ｍと、死海に次いで世界で２番目に低い湖です。見どころの多くは郊外にあり、ベゼクリク千仏洞と火焔山のほか、玄奘三蔵も訪れた高昌故城や土の城跡の交河故城といった遺跡は、どれもが規模の大きい壮大な観光スポットです。砂嵐が吹きすさぶ、どこも乾燥した土色の風景の暑い夏、地下水路のカレーズの傍らには、特産品のブドウを育てているブドウ棚があったり、干しブドウやアンズ、桑の実などが所狭しと売られています。また夏の風物詩ハミウリはとてもみずみずしくて甘いので、ぜひ夏に行く人はトライしてみたいですね。