目次

植民地時代の建築物も多く残るクアラルンプール
多民族・多宗教国家マレーシア。首都クアラルンプールは、マレー人・華人・インド人の3大民族だけでなく様々な先住民が住み、多民族それぞれが持つ文化や宗教が、自由で平和に共存するエネルギッシュな街です。ピカピカのショッピングモールのすぐそばに屋台が賑わう一角があったり、チャイナタウンの中にヒンドゥー寺院があったり、アジア特有のごちゃ混ぜ感も満載な街。またリゾート地ペナン島はマレーシアで最も華人の割合が高い地域で、世界遺産の街ジョージタウンには中華風の家屋が立ち並びます。マレーシアを旅するうえで外せないこの2つのエリアの魅力を、ともに何度も渡航経験のある能祖と伊藤が解説します。
ショッピング&屋台を楽しむ【ブキッ・ビンタン】

ブキッビンタンの中心ショッピングモール「パビリオン」
クアラルンプールに来たら必ず行くことになるだろう「ブキッ・ビンタン」。KLセントラル駅よりMRTやモノレールでアクセスでき、地元の若者や観光客も集まるクアラルンプール随一の繁華街と呼ばれるエリア。ブキッ・ビンタン中心部には有名ブランドの店舗や映画館の入る「パビリオン」を始め、「スンガイ・ワン・プラザ」、「ロット10」などの巨大なショッピングモールがいくつも建ち、その周辺にはホテルやレストランが集まります。KLCCと空中歩道ウォークウェイで繋がっているので雨に濡れることもなく、大通りを渡る手間もなく便利です。

アロー通りのシーフード屋台!美味しそう~!
このブキッ・ビンタンで外せないのが「アロー通り」。ショッピングモール街から1本道を隔てると一気に庶民的な雰囲気に変わります。この約200mのアロー通りでは、日が暮れると50軒以上の屋台が道いっぱいに広がり賑わい始めます。屋台のメニューは中華系シーフード、麺、マレー系のサテー(串焼き料理)と様々で何回来ても飽きません。ホテルをこのエリアにすれば夕食はこの界隈で決まりですね。
| エリア | ブキッ・ビンタン |
| 行き方 | MRTブキッ・ビンタン駅A出口より徒歩すぐ |
| 営業時間 | 夕方~24時位(店によって異なる) |
| 予算 | RM40~50程度(アルコール代金別) |
| 備考 | 新鮮なシーフードもあり! |

アジアの熱気を感じる【チャイナタウン】

いかにも中国っぽいチャイナタウンの入り口
どこの国にもチャイナタウンがありますが、クアラルンプールのチャイナタウンは「ここは中国なのでは?」と錯覚するほどの本場の活気があります。それは華人系住民も多いことが理由の一つでしょう。KLセントラル駅からLRTで一駅パサール・スニ駅で下車、狭い路地が入り組んだ植民地時代からの古い街並みに、表通りの大衆食堂からは漢方を使った料理の独特な香りが漂います。

チャイナタウンのローカル食堂で美味しい物を食べたい!
ここのチャイナタウンではマレーシアン中華をぜひ味わってみてください!ワンタン麺や点心、チキンライス、肉骨茶などお腹に少しでも余裕があればいろいろチャレンジしたいですね。また、お土産探しにはセントラル・マーケットも外せません。マレーシア各地の民芸品やお菓子だけでなく、インドや中国の雑貨まで取り揃えています。観光客に人気のこのエリアにはリーズナブルなバックパッカー向け宿も多く、美味しいお店はいつも混んでいます。人で賑わう店を選ぶと安心です。
| エリア | チャイナタウン |
| 住所 | Jalan Hang Kasturi |
| 公式サイト | http://centralmarket.com.my/ |
| 営業時間 | 10:00~21:30(状況により異なります) |
| 備考 | 2階にはフードコートもあり |
マレーシアのおすすめツアー



大都会に自然のオアシス?【KLCC周辺】

街のシンボル「ペトロナス・ツインタワー」
「KLCC(クアラルンプール・シティ・センター)」はクアラルンプール最大のビジネス街。そのシンボルとなる高さ452mを誇るペトロナス・ツインタワーは、1998年から2004年まで世界で最も高いビルとされました。首都クアラルンプールの写真としてよく使用されているのがこのツインタワーの写真ですね。ここには日系の伊勢丹や紀伊國屋なども入っているので、日本人はつい足を運んでしまいます。そしてこのエリアでもう一つのランドマークとなっているKLタワーには、全面透明のスカイボックスなる展望台がありインスタ映えスポットとして人気があります。絶景とスリルを体験したい方はぜひ。

KLタワーのスカイボックスから夜景を眺める~
また、このKLCC周辺はビジネス街でありながらとても緑が多く、市民の涼しいオアシスにもなっているのです。KLCC公園には約1,900本の原生樹木などが植えられ、大きな噴水ではレイク・シンフォニーと呼ばれるショーも行われるので注目。都会の雑踏に少し疲れたら公園で一休みするのにもよい場所です。また周辺には水族館、美術館、劇場などもあるのでショッピング以外も楽しめるエリアです。
| 行き方 | LRTクラナ・ジャヤ線 KLCC駅下車、徒歩すぐ |
| 住所 | Petronas Twin Tower, Lower Ground (Concourse) Level, Kuala Lumpur City Centre, 50088 Kuala Lumpur |
| 公式サイト | https://www.petronastwintowers.com.my/ |
| 入場料 | 公式サイトでご確認ください |
| 備考 | ショッピングセンター「スリアKLCC」が入っている |
いわゆる旧市街!?【ムルデカ・スクエア周辺】
『スルタン・アブドゥル・サマド・ビル』は、かつて裁判所として使われた建物
クアラルンプールの市内観光で外せないのがこのムルデカ・スクエア(独立広場)。LRTマスジッド・ジャメ駅から徒歩圏内のこの場所はマレーシア独立を記念すべき特別な場所で、マレーシア発祥の地と言っても過言ではありません。独立記念日の式典は毎年この場所で行われます。また、広場前に建つ美しい「スルタン・アブドゥル・サマド・ビル」はイギリスのビクトリア様式とインドのムガール様式を融合させた、植民地時代を代表する建物です。

シティ・ギャラリーにある「I LOVE KL」
この広場から徒歩圏内に建つマスジット・ジャメは市内最古のイスラム教モスク。赤い素焼きのレンガと白大理石とのコントラストが美しく、イスラム教徒でなくても目を奪われます。周辺の建物は19世紀の建物も多く、古い英国コロニアル式の旧印刷会社の建物を利用したクアラルンプール・シティ・ギャラリーや赤レンガを使用した旧鉄道事務局の建物を利用した国立織物博物館など、町歩きも楽しめるエリアです。
| エリア | ムルデカ・スクエア周辺 |
| 行き方 | LRTマスジッド・ジャメ駅より徒歩約10分 |
| 住所 | Dataran Merdeka |
| 備考 | 1957年に独立が宣言された場所。広場の対面にはスルタン・アブドゥル・サマド・ビルがあり、市内最古のイスラム寺院マスジット・ジャメも徒歩すぐ |
郊外では外せない!【バトゥ洞窟&ピンクモスク】

バトゥ洞窟入口に立つにこやか顔のムルガン神
クアラルンプールで毎日楽しむのもいいけれど、ちょっと郊外に行くとまた違った魅力的なものに出会えます。その中の一つが「バトゥ洞窟」。中心部から車で約20分で行けるヒンドゥー教の聖地です。到着すると目の前にどーんと巨大なムルガン神が立ち、背後の272段の階段を上ると大鍾乳洞に入っていきます。周りはカラフルな神様がいたりとてもフォトジェニック!ガネーシャ神もカラフルなんです。

ピンクモスク(プトラ・モスク)の内部は可愛いピンク
また、もう一つフォトスポットとして人気があるのが通称「ピンクモスク」。クアラルンプールから車で40分ほどのところにある行政地区プトラジャヤにあるモスク。内部はピンク系で統一され、厳かながら可愛い雰囲気。最近では郊外ツアーにも含まれるようになったのでそれに参加すると便利です。ぜひ郊外へも足を延ばしてみてください。
| エリア | クアラルンプール近郊 |
| 行き方 | KTMコミューターでBatu Caves駅下車すぐ/市内中心部からタクシーで約20〜30分 |
| 料金 | 無料 |
| 備考 | ガイドと送迎の付く半日ツアーに申し込むと説明も聞ける |
マレーシアのおすすめツアー



クアラルンプールのコロニアル5つ星ホテル【マジェスティック・ホテル】

静かにたたずむ旧館マジェスティックウイング
クラシックホテル好きに絶対泊まっていただきたいホテルが、クアラルンプールが誇る名門ホテルの「マジェスティック・ホテル」。イギリス領時代の1932年に開業したホテルで、当時はクアラルンプールの富裕層の社交場だったといわれています。長期間の改装工事を行って当時の雰囲気を残しながら客室や施設をリニューアルし、2012年に再オープン。すぐ近くには同じくイギリス領時代に建てられたクアラルンプール駅やマレー鉄道公社ビルなどがあり、コロニアル建築めぐりが楽しめます。徒歩20分圏内には、クアラルンプールの見どころ、チャイナタウンやムルデカ広場もあります。

当時の面影を残すマジェスティックウイングのバー
現在のマジェスティック・ホテルは旧館のマジェスティックウイングと、再オープン時に建てられた新館タワーウイングから成り立っています。少し割高ですが、ここはぜひ旧館に泊まってみたいもの。レストランやバーもオープン当時の様子がうかがえるようなノスタルジックな空間で、宿泊者でなくとも入ってみたいものです。カフェではアフタヌーンティーも楽しめます。タワーウイングも客室や施設は十分豪華で、高層階の客室からはクアラルンプールの街並みが見下ろせます。ホテル近辺のコロニアル建築が見渡せるルーフガーデンやプールもぜひ行ってみましょう。
ホテル内探検だけで一日中時間が過ぎてしまいそうなマジェスティックホテル。ぜひとも連泊してゆったり滞在するのをおすすめします。
| 施設名 | The Majestic Hotel Kuala Lumpur |
| エリア | クアラルンプール |
| 住所 | 5 Jl. Sultan Hishamuddin, Kuala Lumpur |
| TEL | +60-3-27858000 |
| アクセス | クアラルンプール駅正面 |
| 公式サイト | https://www.marriott.com/en-us/hotels/kulak-the-majestic-hotel-kuala-lumpur-autograph-collection/overview/ |
多民族入り混じるペナン島の世界遺産【ジョージタウン旧市街】

プラナカン建築が見事なジョージタウンの街並み
ペナン島に多く住んでいる華人(華僑)。その祖先の多くはイギリス統治時代に労働力として移住してきたと言われていますが、彼らが築いた見事なプラナカン建築(中国やマレー、西洋の様式が融合した建築スタイル)の街並みがペナン島の中心都市ジョージタウンに今も残り、旅行者にエキゾチックな印象を与えています。19世紀末の有力者によって建てられた代表的なプラナカン建築、ブルーマンションやプラナカンマンションは必見です。
イギリスが建造した教会や強固な要塞、ヒンドゥー寺院も街並みにしっかり溶け込んでいます。もちろんマレー人の信仰の場であるモスクも。様々な時代や様式の建物がめくるめく現れ、この街並みをどれだけ散策しても決して飽きることはないでしょう。

街角の針金アート
現在ジョージタウンで注目を集めているのがストリートアート。2012年ごろから旧市街の路地に描かれ始め、今やフォトジェニックスポットとして旅行者が撮り集めるように。中でもいかにもペナンらしい、自転車やトライショー(人力三輪車)のアートは必見。ストリートアートを網羅したガイドブックやウェブサイトもあるので、それらを参照しながら訪ね歩いてみましょう。
| エリア | ジョージタウン |
| アクセス | ペナン空港からタクシーで約40分 |
リゾートを楽しむならビーチエリアへ【バトゥフェリンギ】

ペナン一美しいと言われるバトゥフェリンギのビーチ
世界遺産の街並みに加え、マレーシア屈指のリゾートアイランドという顔も持つペナン島。美しいビーチを擁し旅行者向けのリゾートホテルが集まっているのが、ジョージタウンから車で約30分、島の北部にあるバトゥフェリンギ地区です。ホテルやビーチでゆったり過ごすもよし、ジェットスキーやバナナボートなどのマリンスポーツにチャレンジするもよし。ビーチから眺められる美しい夕日もぜひ目に焼き付けてください。

多くの客室を持つ大型リゾート、ゴールデンサンズ
日本人人気の高いバトゥフェリンギ地区のリゾートホテルをいくつか紹介します。シャングリラ・ラササヤンはバトゥフェリンギで最もラグジュアリーなホテルで、熱帯雨林が茂る広大な敷地の中に趣が異なる2つの宿泊棟が建っています。大型リゾートのゴールデンサンズ・リゾートは、誰でも楽しめる無料アクティビティが多くファミリーに人気。ローンパイン・ホテルは後述のイースタン・アンド・オリエンタルと同系列の老舗のリゾートで、バトゥフェリンギの中心に位置し町の散策にも困りません。このほかにも数多くのホテルが建ち並んでいますが、目的に応じてぴったりなホテルをチョイスしてください。
| エリア | バトゥフェリンギ |
| アクセス | ペナン空港からタクシーで約1時間 |
グルメの島ペナン!ローカル料理を楽しもう
食べ物に迷ったらホーカーセンターへ!
ペナン島の食べ物はおいしいと、マレーシア人はみんな口をそろえます。様々な民族が共存するペナン島ですが、様々なルーツを持つ多種類の料理も楽しめるのです。ぜひ味わっていただきたいのが、中国とマレーが融合した、マラッカと共に有名なニョニャ料理。ココナッツミルクがベースの麺料理ニョニャラクサや、魚のすり身を焼いたオタオタが有名です。エビの出汁を使ったスープがたまらない福建麺(ホッケンミー)や、日本でも知られるようになった海南チキンライス(海南鶏飯)など、中国がルーツの料理もぜひ食べてみてください。
ジョージタウンの路地で見つけた海南チキンライスのお店
ペナンではホーカーセンターと呼ばれるフードコートが島じゅうにあり、いろいろな料理を簡単に味わってみたい方がここに行かない手はありません。メニューを指差し注文できるので、言葉が不安な方でも安心です。テイクアウトしてホテルで食べてもOK。ムスリムが多いマレーシアですが、たいていのホーカーセンターではお酒も楽しめるのも嬉しいところ!
| エリア | ペナン島全域 |
| 営業時間 | 店により様々。ホーカーセンターは夕方から夜遅くまでやっていることが多い |
| 備考 | ローカルレストランはカード払いができないことも多いので現金の用意を! |
ペナンのランドマーク 【老舗の5つ星イースタン・アンド・オリエンタル・ホテル】
イースタン・アンド・オリエンタル・ホテル旧館ヘリテージウイング
ペナン島には1885年創立の、世界でも稀な長い歴史を持つリゾートホテルがあります。それがイースタン・アンド・オリエンタル・ホテル。シンガポールのラッフルズホテル創設者として知られるサーキーズ兄弟が開業したこのホテルは、かつて「スエズ以東最上のホテル」と称され、チャップリンやヘルマンヘッセをはじめ数多くの著名人をゲストに迎えてきました。
旧館のヘリテージウイングと、2013年開業のビクトリーアネックスの2棟からなり、いずれも海に面しているためオーシャンビューの客室もあります。ジョージタウンの中心部にも近く、街歩きにも便利な立地です。
贅沢に過ごせるヘリテージウイング客室
ヘリテージウイングの客室はすべてスイート。開業当時の雰囲気を保ちつつ、快適に過ごせるよう設備が整えられています。無料のミニバーや、毎日開かれる夕方のカクテルタイムなど嬉しいサービスも。一方ビクトリーアネックスは16階建てのモダンなホテルで、上層階からの眺めは絶景のひとこと。レストランやバーも充実しています。
150年近い歴史の中で、無数の旅人を癒してきたイースタン・アンド・オリエンタル・ホテル。普段あまり高級ホテルやクラシックホテルに泊まらないという方でも、ぜひ滞在していただきたいところです。
| 施設名 | Eastern and Oriental Hotel |
| エリア | ペナン島 |
| 住所 | 10 Lebuh Farquhar, George Town |
| TEL | +60-4-2222000 |
| アクセス | ペナン空港からタクシーで約40分 |
| 公式サイト | https://www.eohotels.com/ |

まとめ
クアラルンプールは大都会ですが、1つずつエリアを紐解いていくと、下町の雰囲気あり、異国情緒あり、歴史あり、とそれぞれ特徴があり街歩きが本当に楽しめる街です。またペナン島も多民族が共存する奥深いジョージタウンの街並みが魅力的で、さらにリゾートを楽しむことができます。
マレーシアはマレー料理だけでなく、中華料理、ニョニャ料理も味わえ、何といっても物価が安いのが魅力的。
ここで紹介したクラシックホテル以外のデラックスホテルも、他の都市に比べると比較的お手頃価格で泊まれます。直行便が飛んでいるクアラルンプールだけでしたらふらっと週末2泊4日でも行けますし、さらにペナン島へも気軽に周遊できますので、次の旅行の候補に入れてみてください。
マレーシアのおすすめツアー







