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アゼルバイジャンとは?どこにある国?ツアーや行き方ついてもご紹介

現地の子供たち。カメラに興味津々です。

かつてはソ連の一部だったコーカサス地方の3国、ジョージア・アルメニア・アゼルバイジャン。その中でもアゼルバイジャンは豊富なエネルギー資源を有し、ミニ・ドバイのような近代的な街並みが広がる裕福な国です。日本ではあまり馴染みのない国のひとつですが、実は世界有数の親日国家。民族、食事、宗教。さまざまな観点から独特の文化を持ち、そのユニークさは他に例を見ません。今回はそんな謎多きアゼルバイジャンという国について、実際に旅行をした経験をもとにご紹介していきたいと思います。

アゼルバイジャンってどんな国?

ユニークで近代的な建物がどんどん建てられているバクー市内。

東ヨーロッパと西アジアの境目に位置し、ロシアやイランなどと国境を接する国アゼルバイジャン。日本の4分の1ほどの小さなこの国は、かつてはソ連の一員でした。コーカサス地方にあり、東には世界一大きい湖で知られるカスピ海が広がります。

豊富なエネルギー資源を象徴するように天然ガスが燃え続けるヤナ・ルダク。

実はアゼルバイジャンは世界最古の文明を持つ国のひとつであり、ゾロアスター教とキリスト教、そしてイスラム教が根付いた土地でもあります。豊富なエネルギー資源を持つこの国はまるでミニ・ドバイのように近未来的な現代建築が並ぶ新市街と、かつてシルクロードの要衝として栄えた歴史がうかがえる旧市街があり、この新旧の融合こそが最大の魅力と言えるでしょう。
また、コーカサス地方唯一のイスラム教の国なので町中にはモスクもたくさん。是非新旧の市街地と合わせてまわりたいお勧めスポットです。

アゼルバイジャンへの行き方

5つ星エアラインのカタール航空。

現在、日本からアゼルバイジャンの首都バクーへの直行便は残念ながら就航していません。ですので、もしアゼルバイジャンへ旅行するのであれば、カタール航空やターキッシュエアラインズ、アエロフロート・ロシア航空などで1度乗り継いで行くのが一般的でしょう。

2018年に新しく出来たイスタンブールの新空港。

特にカタール航空やターキッシュエアラインズは日本からの就航便も多く便利。カタール航空の場合、成田か羽田からドーハまで直行で約12時間。ドーハ乗り換えでバクーまで約3時間のフライトになります。トルコ経由だと、羽田からイスタンブールまで直行で12時間半、そこから2時間半ほどです。
また、アゼルバイジャンとよく一緒にツアーに組み込まれるジョージアからもフライトがあるので、ジョージアの首都トビリシからバクーへと入国する経路も考えられます。

アゼルバイジャンのツアー

カスピ海沿いの海岸公園。ボートに乗って街を遠くから眺めるのもオススメ。

あまり知名度の高い国ではありませんが、アゼルバイジャンのツアーを取り扱っている旅行社は何社か存在します。しかし、アゼルバイジャンのみを巡るツアーというのは現状それほど多くなく、基本的には隣国のジョージア・アルメニアとのコーカサス3ヵ国周遊ツアー、もしくはジョージアとの2ヵ国周遊ツアーなどが一般的。アゼルバイジャンの魅力は首都バクーに集まっているので、3泊もすればひと通り見て回れるはずです。

「乙女の塔」はかつて王女がここからカスピ海へ身を投げたのが名前の由来。

2020年9月~11月、ナゴルノ・カラバフ自治州にてアゼルバイジャンとアルメニア間で戦闘がありました。ロシアが休戦合意をまとめましたが、この2国は以前より自治州をめぐって紛争を起こしています。そのため、3国周遊をする場合、アゼルバイジャン→ジョージア→アルメニアの順で周遊するのなら可能ですが、アゼルバイジャンから直接アルメニアへ行くツアーは現状ありません。
いずれにしても団体ツアーだと滞在時間が短く自由がききませんので、ゆっくり見てまわりたい人は個人旅行で融通の利く旅行社を選ぶのが大切です。特にコーカサスをはじめ辺境地域に強い会社で個人旅行を取り扱っている会社、そして何より実際に現地に訪れていて、いろいろ話を聞かせてくれるところが理想的でしょう。

アゼルバイジャンは世界一の親日国!?

とてもフレンドリーなアゼルバイジャンの人々。

皆さん親日国というとどこを思い浮かべるでしょうか。台湾やタイ、トルコ、ポーランドなどは親日国としてよく知られていますよね。しかし私たちが知らないだけで、アゼルバイジャンも世界有数の親日国なのです。
というのも、実はトルコと親密な関係にあるアゼルバイジャン。元々アゼルバイジャンはトルコから派生した国なので言葉も民族もトルコに近いのが特徴です。
トルコが親日であるためか、民族的にも近いアゼルバイジャンはかなり日本に友好的。日本語教育も盛んで町中には日本庭園があり、空手や柔道を習う子供も多いそう。

日本語を勉強中だというガイドさん。

そして私が実際に行ってみてアゼルバイジャンの「親日」を実感したのが、空港に降り立ってすぐ、ビザを取得しようとした時でした。アゼルバイジャンでは国籍によりビザ代が変わるのですが、「えっと日本は…」と探しているとそこには「FREE」という文字が!なんと日本は世界で唯一アゼルバイジャンのビザを無料で取得することが出来る国なのです。親戚のような関係のトルコですらお金をとるのに何故日本はタダなのか…(笑)不思議ですが、親日というのは旅行者にとっては嬉しい点です。

イランの最高指導者はペルシャ人じゃなく、アゼルバイジャン人!

国民の95%がムスリムなだけあってアゼルバイジャンにはモスクがいっぱい。

先ほどアゼルバイジャンはトルコと言葉や民族が近く、親戚のようなものだと説明しましたが、実は文化的に見るとアゼルバイジャンはトルコよりもイランに近い国。3国は同じイスラム教という特徴がありますが、トルコはスンニ派でイランとアゼルバイジャンはシーア派。それぞれ異なる宗派を掲げているのです。
スンニ派とシーア派の違いは簡単に言うと預言者ムハンマドの後継を「実力」で選ぶか「血統」で選ぶかという違いですが、血統重視のシーア派は世界のイスラム教人口のうちわずか1割程度。そのためイランとアゼルバイジャンは数少ない宗教仲間ということになります。

外観は地味なビビヘイバットモスクですが、中は驚くほど鮮やか!

勿論イランとの共通点はそれだけではありません。ノウルーズという3月に行われるイランのお正月はアゼルバイジャンでも祭日として祝われていること。そして今でこそイランは宗教のイメージが強い国ですが1970年代まではドバイのような近代国家で、今のアゼルバイジャンの雰囲気と近いこと。そんな似た者同士の国だからか、2国間の交流はとても盛ん。そもそも多民族国家のイランでは人口の約3割がアゼルバイジャン人(アゼリー人)というから驚きです。そしてなんと初代ホメイニ師に次ぐ現在のイランの最高指導者、ハメネイ師も実はアゼルバイジャン人なのです。トルコを親戚と例えるならば、イランは親友という言葉がふさわしい国なのかもしれません。

キャビアの本場ではチョウザメ自体も食べます!

鶏のケバブ。シンプルで美味しいので迷ったらケバブにするのも有り。

イランやトルコの影響を強く受けているアゼルバイジャンの食事は、ヨーグルトや香草を使った料理が一般的。特にドーヴァと呼ばれる、ほうれん草とヨーグルトのあったかいスープやケバブは人気です。私がアゼルバイジャンに訪れた際もどこに行っても必ずケバブが出てきて、「もうケバブはいいよ…」と正直ちょっとうんざりするほど(笑)

最高品質のキャビア。クラッカーに乗せてワインと一緒に食べたら美味しそう。

またカスピ海に面するアゼルバイジャンは魚料理も豊富です。「海」と名前が付きながらもカスピ海の塩分濃度は海水の3分の1ほどなので、本来淡水で生息するはずのチョウザメの1番の生息地ともなっています。そしてチョウザメと言えばやっぱりキャビア。ご存知の人も多いと思いますが、カスピ海はキャビアの本場。新鮮で高品質のキャビアがとれるので、ちょっと贅沢なお土産として買ってみても良いかもしれません。また日本人にはあまり馴染みはありませんが、この国ではキャビアだけでなくチョウザメ自体もよく食べられているので、興味のある人はチョウザメのグリルにも挑戦してみてはどうでしょう。

国立競技場がザハさんデザインだったらランドマークになっていたかも!?

驚くほど滑らかな曲線を描くヘイエル・アリエル・センターは勿論ザハ氏の作品

産油国であるアゼルバイジャンはオイルマネーで目覚ましい発展を遂げている国。特にカスピ海沿岸の首都バクーの街中には、近未来的な現代建築が各所に点在します。その中でも街のランドマークとなっているヘイエル・アリエル・センターは世界的な建築家ザハ・ハディド氏の設計。曲線が美しく、そのSFチックな見た目はドバイにあるユニークな建物を彷彿とさせます。
予算などの都合で不採用となってしまったザハ氏の国立競技場案でしたが、もしそれが実現していたならバクーと同じように国立競技場が東京のランドマークになっていたかもしれません。

旧市街から見たフレイムタワー。この混然一体が面白い!

こうした近代的な景色がある一方で、すぐそばには世界遺産の旧市街が広がるのがこの街の面白いところでしょう。厚い城壁で囲まれた旧市街には、「シルヴァン・シャフ・ハーン宮殿」や「乙女の望楼」などの中世の趣を残す町並みや、旧ソ連の建物がそのまま残っています。
そんな本来正反対のはずの2つの町並みがここバクーでは不思議なほど融合していて、この街最大の魅力となっているのです。他のどの国とも違うバクーは必見です。

アゼルバイジャンが「火の国」と呼ばれるワケ

自然発火で燃え続ける炎は「火の国」という名前にふさわしい

「なぜ火の国??」と不思議に思う方もいるかもしれませんが、実はアゼルバイジャンは火ととっても関係の深い国。特にそれを体現しているのが日本語で「燃える丘」の意味を持つヤナ・ルダクの存在です。地下の天然ガスが地表の割れ目から漏れ出し、自然発火しているこの場所。なんと2000年近く途絶えることなく燃え続けているそうで、アゼルバイジャンの豊富な地下資源の象徴とも言えます。

炎を取り囲むようにして21の部屋があり、そこで信者は生活していたそう。

またアゼルバイジャンは、そんな「火の国」という名前に相応しい「ゾロアスター教(拝火教)」の聖地でもあります。今はアゼルバイジャンで信仰している人はおらず減少の一途を辿っているこの宗教ですが、もしかしたらフレディ・マーキュリーが信仰していたということで知っている人も多いかもしれません。
首都バクーから30km、アテシュギャーフと呼ばれる拝火教寺院はゾロアスター教の聖地とされています。ここもヤナ・ルダクのように炎が延々と燃え続けている場所。今は国内の信者も減り博物館となっている寺院ですが、18~20世紀初頭までは約200人の信者がここで暮らしていたのだとか。現在は観光客に加え、ゾロアスター教徒の大半を占めるインド人が聖地巡礼として訪れるのがほとんどで、もしかしたら空港や街中で彼らの姿を見かけることもあるかもしれません。
 

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