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イランとはどんな国?宗教や言語もご紹介

マスジェデエマーム
アミール・チャグマーグのタキイエ<ヤズド>

アミール・チャグマーグのタキイエ<ヤズド>

イランの魅力って何でしょうか?イスラム建築の粋を極めた美しい建造物が並ぶ古都。世界遺産の壮大なロマンを秘めた遺跡。不思議な拝火教の聖地。煌めく色彩が溢れるバザール。黒いチャドルに身を包んだ敬虔なイスラム教徒の女性たち。見るもの聞くものが神秘的な国、それがイランです。異文化の国だからこそ旅するワクワクがいっぱい。でも中近東だから危なそう?いえいえ、そんなことはありません。今回はイランを愛するペンギン2号が未知なる国イランのさまざまな疑問に答え、その魅力に迫ります。その1とその2をご覧ください。

イランってどんな国?

ライトアップされたスィー・オー・セ橋(イスファハン)

ライトアップされたスィー・オー・セ橋(イスファハン)

イランはペルシャ湾とカスピ海に面した大きな国。その国土は日本の4.5倍もあります。人口は8280万人。イランと言えばペルシャ絨毯で知られている通り、民族はペルシャ人。公用語もペルシャ語で、イスラム教の国でもアラビア半島の国々のようにアラビア語を話すわけではないのです。
今更イランとイラクを混同してイラクのように危ない国と思っている人は少ないかもしれませんが、イランへ行くのはちょっと・・・と不安に思っている人はまだまだ多いかと思います。でもそれは「中東は危険」という勝手に作り上げているイメージであって、実際にイランを訪れてみると、人々は親切で親日的で、危険なムードとは無縁なことに驚くはずです。

イスファハンのマスジェデ・エマーム

イスファハンのマスジェデ・エマーム

この国の見どころは計り知れないくらいたくさん存在しています。国中に点在する世界遺産の遺跡や精緻で美しい色彩のペルシャ建築。それは古代の遺跡や古代の聖地、美しき古都など長い歴史を経てきたこの国の宝物です。でもイランの魅力は古いものばかりではありません。現在のイランの町や人々の暮らしも魅力にあふれているのです。活気に満ちたバザールでお土産を探したり、地元の若者たちが集うチャイハネ(喫茶店)でお茶を飲みながら人々と触れ合ったり。普通にお洒落をしているカップルたちに出会うと、厳しい戒律があるはずのイスラム教の国イランへの見方がちょっと変わるはずです。
イランの古代から現代までを知る、新旧入り混じった不思議なイランの魅力を探しに行きませんか?

イランは危ない?

一人歩きが心配なら、これを着てイラン人になれば?

一人歩きが心配なら、これを着てイラン人になれば?

イランは隣国イラクやシリア、イエメンなどとは全く異なり、治安がいい国と言われています。テロが起こるなどの危険性も少ない国です。またヨーロッパの大都市、バルセロナやマドリード、ローマなどの町中よりイランの方が安全だと言えるでしょう。イランは厳格なイスラム教の国なので、その教えに基づいた道徳教育が徹底されているので、旅行者が犯罪に巻き込まれることはほとんどないのです。スリやひったくり、置き引きなどヨーロッパでも危険な要素がたくさんあります。でもイランはその点人々は親切で穏やかで、そうした事件にあったという話も聞きません。特に地元の状況に精通した現地ガイドさんと一緒にいれば、何かと安心でしょう。

土産物屋の人形もイランならでは

土産物屋の人形もイランならでは

ただしどんな国にも悪い人間はいるので、ニセ警官による強盗事件や甘い言葉に乗せられてぼられたりすることがないとは言えません。一人で行動している際は要注意です。またイスラム教の戒律からイランではお酒を飲むことは法律で禁止されています。間違っても日本から持参することはやめた方がいいでしょう。見つかると罰せられることもあるそうです。
また女性の一人歩きは基本的には避けた方が無難です。地元の女性のようなチャドルを身につけて目立たないようにすればまだいいのですが、身体の線が出るような服装で歩いていると、思わぬトラブルに巻き込まれることも。基本は現地ガイドさんに同行してもらって2人以上で行動することがお勧めです。

イランは女性1人旅ができる?

1人旅でもガイドさんに記念写真を撮ってもらえばOK

1人旅でもガイドさんに記念写真を撮ってもらえばOK

イランは宗教上の教えから男性と女性を分ける社会です。それは他の敬虔なイスラム教の国々とも共通するものです。例えば町のレストランへ行く時など、男性だけのセクションと、ファミリーを含む女性だけのセクションに部屋が分かれたりします。公共バスや電車なども男女別になっているようです。(ただし首都テヘランの地下鉄は2両だけが女性専用でその他は男女一緒になっているそうです)

バザールでドレスやスカーフを調達してみては?

バザールでドレスやスカーフを調達してみては?

イランへの旅を計画中の女性のあなた。こういう国へ行きたい友人がいればいいのですが、なかなか一緒に行ってくれる旅の友を見つけることが難しいのでは?
では一人でもイランを旅することができるのでしょうか?答えはイエス。方法は二つあります。一つはツアーに参加すること。でも団体旅行は嫌という場合は、個人旅行で一人から催行するツアーを見つけて、現地では専任のガイドさんに案内してもらうやり方です。観光時はもちろん、フリータイムにも頼んでチップを払えば案内してくれるはずです。どうしても自分一人で町を歩きたいというのなら、2つ目の方法として、服装に注意して、地元の女性のように目立たないようにして歩くことでしょう。夕方以降は一人歩きはしないとか、昼間でも人通りが少ない薄暗い道を歩かないなど、最低限の注意はもちろん必要です。

実はイランは親日国

イスファハンのホームステイ先の愛らしい女の子

イスファハンのホームステイ先の愛らしい女の子

日本人はイランのことをほとんど知らなくて、イラン人の事にもそれほど興味を持っているわけではないですね、でもイラン人は日本人のことを結構知っていて、日本人が大好きなようです。どこから来たのか聞かれて、日本からというと、一気に満面の笑顔でWELCOMEと皆に言われるはずです。イランは世界中でも指折りの親日国なのです。お菓子をふるまってくれたり、お茶をご馳走してくれたりは日常茶飯事で、日本のおもてなし文化をはるかに超えるレベルのおもてなしをしてくれるのです。フリーで旅行していれば、誰しもがそんな経験を1度や2度はするはずです。

空手大会に来ていた子供たち(ヤズド)

空手大会に来ていた子供たち(ヤズド)

戦後の高度成長を乗り切って経済大国となった日本に尊敬の念を抱いている国民が多く、日本と言えばいまだに連続テレビの「おしん」というイラン人も多いのです。健気なおしんの生き方に共感したイラン人が日本に心から親近感を抱いてくれているようなのです。一昔前、イラン人がたくさん日本に出稼ぎに来ていて、帰国して今なお日本語が堪能な人もいます。イランの町を歩いていると、流ちょうな日本語で声をかけてくるイラン人がいて、聞くと東京に2年住んでいたとか言って話が弾みます。一人旅をしていても、イランで寂しい思いをすることは皆無でしょう。困っていたら誰かがすぐに手を差し伸べてくれるはずです。

イランでの服装は?

遠足に来ていた中学生

遠足に来ていた中学生

敬虔なイスラム教の国のなかでも、観光客にも服装の制限する国は稀です。ここイランとサウジアラビアくらいでしょう。普通のイスラム教国だと、モスクに入場する際だけスカーフを被ったりするのが一般的ですが、ここイランではそれでは済みません。イランへ入国する際は機内でスカーフを巻いてから飛行機を降りなければいけません。女性は外出する際はイスラム式の服装を必ず守る必要があります。髪の毛を覆うスカーフをすること。膝より長いコートなど体の線が出ない服装をすること。タンクトップやTシャツなど腕が見える服装もダメです。長袖のシャツか上着を羽織るのがベターです。ミニスカートも厳禁。ロングスカートかロングパンツがいいでしょう。

前髪は出しててもいい?チャイハネの素敵なカップル

前髪は出しててもいい?チャイハネの素敵なカップル

スカーフをしていない女性は家族以外の男性に見せることがないはず。私は一度ホテルの部屋にベルボーイさんを呼んで荷物を運んでもらおうとしたところ、チャイムが鳴ってドアを開けると、ボーイさんは私の頭を見て驚いて逃げて行きました。私がスカーフをするのを忘れていたせいです。それにしても裸でも見たみたいな反応にこっちがビックリ(笑)!
かといって、町行く人々を観察していたら、イラン人の若い女性は結構ピチッとしたパンツを履いていて短めのシャツを着ている人もいました。スカーフなど前髪から頭の半分くらい出るような巻き方をしている女性も。最近は服装の戒律もゆるくなってきているようです。
スカーフをずっと巻いていると結構肩が凝るので、異教徒にはそうした戒律をなくしてほしいものです。夏の酷暑のシーズンに旅行していると長袖なんて暑苦しくて耐えられない、などと思いがちですが、イランのバザールで買った爽やかな素材のドレスを羽織っていると、むしろ長袖を着ている方が涼しいということに気が付きました。

イランで写真撮影ができるの?

沈黙の塔の番人の老人とドライバーさん(ヤズドにて)

沈黙の塔の番人の老人とドライバーさん(ヤズドにて)

イランの人はとても親日的で優しい人が多いので、写真も喜んで撮らせてくれる場合がほとんどです。観光地などでは、日本人が珍しいイラン人が写真を撮らせてくださいとか一緒に撮りたいなどと声をかけてくることも多いのです。もちろんイスラム教の厳しい戒律を守っている女性などは、写真を嫌がるケースもあります。人を撮るときは必ず一声かけて許可を得てからにしたいものです。ガイドさんが一緒なら代わりに許可を得てくれたりして助かります。

イスファハンで見かけた気さくな女子学生は写真OK

イスファハンで見かけた気さくな女子学生は写真OK

黒いチャドルに身を包んだ女性たちでも、意外に写真OKだったりするので、最初から諦めず,ダメ元で声をかけてみるのが得策です。黒いチャドル姿の目の覚めるような美女を激写できるチャンスがやって来るかも。
あと写真撮影に関して気を付けたいのは、国境地帯や軍事施設、空港など。あとは橋や博物館内部、モスクの中、霊廟の中など写真撮影禁止場所はその都度指示に従うことが必要です。礼拝中の人々を勝手に撮るのも失礼にあたるので避けたいものです。

イランの民族と宗教、言語

テヘランの家庭でホームステイ体験もできる

テヘランの家庭でホームステイ体験もできる

ペルシャ帝国繁栄の歴史を持つイランは独自のイスラム国家を築いてきました。他のイスラム教国とはことなり、イランの民族はアラブではなくペルシャ人がメインで約61%、その他周辺のアゼルバイジャン人(約35%)クルド系やトルコ系住民も暮らしています。イランは多くの民族と言語が存在する多民族国家です。ペルシャ人だけの国ではありません。ちなみに今のイランの最高指導者であるハメネイ師はアゼルバイジャン人なのです。
宗教はイスラム教の中のシーア派が90%ほどを占めています。
現在イランはイスラム教国家ですが、もともとササン朝ペルシャの時代まではイラン中央部の都市ヤズドが発祥とされる拝火教(ゾロアスター教)の国だったのです。ササン朝が滅亡した後、モンゴル帝国の侵攻などを経て、1501年にイスラム教シーア派を国教とするサファヴィー朝が成立してからイスラム教国となったのです。
シーア派がダントツに多いのはここイランだけで、65%がシーア派という国はバーレーン、イラク、アゼルバイジャンなどがあります。スンニ派が礼拝を1日5回するのに対し、シーア派は1日3回でいいそうです。

マスジェデジャーメのモザイクタイル(ヤズド)

マスジェデジャーメのモザイクタイル(ヤズド)

公用語はペルシャ語ですが、文字はアラビア語に似ています。ただ私たちにとってはどちらも理解できないので似ているように見えるけれど、アラビア語とペルシャ語はいわば日本の漢字と中国語の漢字のように異なるそうです。また動詞も6変化するなどアラビア語同様に難解な言語だそうです。またアゼルバイジャン語などのトルコ系諸語を話す人も多く、また南西部の一部ではアラビア語も使います。
イランでは観光地のホテルやレストランなど一部英語を話せる人も増えてきましたが、田舎へ行くと全く通じないところが多いのです。ペルシャ語の数字は覚えておくと便利なので、ガイドブックの会話集で見ておくようにしましょう。簡単な会話ができたら、地元の人々は喜んで、もっと「おもてなし」が増えるかも?

イランでお酒は飲める?

ノンアルコールビールで人気のデルスター

ノンアルコールビールで人気のデルスター

イランでは飲酒は法律で禁止されています。持ち込むことも法律違反となるので要注意です。
アラブの国々では基本飲酒はしなくとも5つ星ホテルでなら飲めたりするのですが、それも不可能な国がイランです。お酒好きにはちょっと辛いところですが、滞在中はぐっと我慢するしかないのです。
革命前には普通にビールを飲んでいたというイラン。1979年の革命後イスラム教の戒律が厳しくなって禁酒国となったのです。もともとビールの味を知らない国民ならともかく、ご年配は知っているだけに、禁酒になった時はつらかっただろうと思います。

ノンアルコールビール ノーマル味とライム味

ノンアルコールビール ノーマル味とライム味

ただしそんな人のためにノンアルコールビールはいろいろ出ているようです。私が最初に10数年前イランへ行ったときは、試しに飲んでみたノンアルコールビールのあまりのまずさに吐き出しそうになったのを覚えています。ところがその後、美味しいビールが開発されて、今やスーパーの棚にはずらりとノンアルコールビールが並ぶようになりました。レモンとかピーチとかいろんなフレーバーが入ったビールが多い中、デルスターというブランドのビールはフレーバーなしでビールらしい味わいで人気が高いそうです。それで今ではノンアルコールビールのことを皆さん「デルスター」と呼ぶようになってきたとか。他にもドイツなどのビールも輸入されているので、今度行ったときはキリンとかサッポロのノンアルビールも入っていたりして。

 

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