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モンダウの滝<シウダデルエステ>
穏やかで争いを好まない民族だったといわれるグアラニー族の文化が今も色濃く残るパラグアイ。実際に訪れてみると、人々の優しさや、どこかゆったり流れる空気に、その気質を感じる場面がたくさんありました。観光地を慌ただしく巡るというより、のんびり街を歩き、人との交流を楽しみながら旅をしたくなる国です。パラグアイ北部には手つかずの大自然が広がり、南部では世界遺産や大瀑布など見応えある観光地も楽しめます。また、親日国としても知られ、日系人移住地では日本語が通じたり、本格的な日本食に出会えたりするのも大きな魅力。南米にいながら、どこか懐かしさを感じる不思議な旅が待っています。本コラムでは、102か国を訪問した南米のスペシャリスト・渡辺竜一が、知られざるパラグアイの魅力をご紹介します。
パラグアイの基本情報

世界第2位の発電力を誇る水力発電所イタイプダム
| 首都 | アスンシオン |
| 面積 | 40万6752km2(日本の約1.1倍) |
| 人口 | 735万人(2021) |
| 言語 | スペイン語、グアラニー語、ショパラ語 |
| 宗教 | カトリック |
| 通貨 | グアラニー(PYG) |
| 時差 | 日本との時差は-13時間(日本が正午のとき、パラグアイは前日の23時) |
| 気候 | 亜熱帯性気候で、平均気温は17~24.5℃。夏は30℃以上になることも。 |
パラグアイの気候
パラグアイの気候は亜熱帯性で、年間の平均気温は17~24.5℃です。パラグアイは南半球にあるため日本と季節が逆で、11~3月が夏となり、この時期の気温は平均30℃以上になります。内陸にあるため、1日のうちで寒暖差が大きくなります。特に春(9月~10月)と秋(4月~5月)は早朝と日中の温度差が20℃を超え、一日のうちに四季があるといわれるぐらいです。
パラグアイへの行き方
日本からパラグアイへの直行便はありません。北米のニューヨーク、ダラス、マイアミなどの都市や、ヨーロッパのミラノ、ミュンヘン、ローマなどを経由し、さらにサンパウロやブエノス・アイレスなど南米の主要都市で乗り継いで行くのが一般的です。
午後に日本を出発すると、首都アスンシオンには翌日の午前中に到着できます。乗り継ぎの待ち時間を含めて、日本からアスンシオンまでは26~35時間のフライトとなります。

パラグアイのお役立ち情報
パラグアイの観光のベストシーズンは5月から8月の冬にあたる時期です。暑さが和らぎ、降水量も少なくなります。一日のうちの寒暖差が激しいパラグアイではストールや薄手のカーディガンなど、温度調節ができる衣類があると便利です。夏は半袖で過ごすことができますが日差しが強いため、サングラスや日焼け止めクリームといった紫外線対策用品があると安心です。
知られざる南米 パラグアイの魅力とは?

本格的な日本食にびっくり!イグアス移住地にある「ペンション園田」にて。
のどかな田舎の雰囲気が漂う南米の小国パラグアイは、先住民族グアラニー族とスペイン人との血が交じり合ったメスティーソが90%を占める国です。
イグアス居住区には古き良き時代の日本が残り、戦後パラグアイに入植した、日本に誇りを持って生きる日系の人々が暮らしています。ここでは資料館や農場を見学して、彼らのたどった歴史と現在の生活に触れることができます。
素朴な空気が心地よい パラグアイの首都アスンシオン

かつてのアスンシオン中央駅だった鉄道歴史博物館
パラグアイ川のほとりに広がる首都アスンシオン。南米の首都と聞くと大都会を想像していましたが、実際に訪れてみると、そこにはどこか懐かしく、穏やかな空気が流れていました。スペイン統治時代の面影を残すコロニアル建築が街のあちこちに残り、碁盤の目のように整備された旧市街は歩きやすく、気の向くまま散策するのがとても楽しい街です。白亜の美しい政府宮殿(Palacio del Gobierno)や、パラグアイの英雄たちが祀られる英雄霊廟、独立の家博物館、カテドラルなどを巡っていると、この国が歩んできた歴史を自然と感じられます。観光客で混み合い過ぎていないため、自分のペースでゆっくり見て回れるのもアスンシオンの魅力でした。中でも印象的だったのが鉄道博物館です。パラグアイは南米で最初に蒸気機関車を導入した国として知られ、古い駅舎や蒸気機関車が今も大切に保存されています。レトロな待合室や切符売り場を眺めていると、まるで昔の南米へタイムスリップしたような気分に。派手な観光地ではありませんが、街全体に流れる優しく素朴な空気が心地よく、「また来たい」と自然に思わせてくれる、そんな魅力のある街でした。
列車で国境を越える! パラグアイのリゾート都市エンカルナシオン

いざ列車で10分の陸路国境越え(エンカルナシオン)
パラグアイ南部にあるエンカルナシオンは、パラナ川沿いに広がる開放的な街。「パラグアイのリゾート都市」と呼ばれ、実際に訪れてみると、のんびりした空気がとても心地よい場所でした。川沿いには美しく整備された遊歩道「コスタネラ」が続き、夕方には地元の人たちが散歩やマテ茶を楽しんでいます。毎年1?2月にはパラグアイ最大級のカーニバルも開催され、ブラジルとはまた違ったアットホームな熱気を味わえます。
そして、この町で特に印象的だったのが、アルゼンチンへの列車での国境越え。エンカルナシオンから対岸のアルゼンチン・ポサーダスまでは国際列車が運行していて、数分で国境を越えることができます。駅はとても素朴で、地元の人たちに混じって列車へ乗り込む感覚が新鮮でした。車窓には大きなパラナ川が広がり、橋を渡る間は「今、本当に国境を越えているんだ」と実感できます。派手さはありませんが、南米らしい旅情を感じられる体験でした。
日系移民が多いエンカルナシオンには日本食レストランも点在しています。中でも創業30年以上を誇る老舗「HIROSHIMA」は、地元の日系人にも愛される人気店。実際に訪れてみると、南米にいることを忘れてしまうほど本格的な日本の味が楽しめ、長旅の途中にはほっと心が落ち着く一軒でした。
地球の裏側の日本 イグアス移住地で特別な体験を
日系人が多く暮らす国といえばブラジルやペルーが有名ですが、パラグアイにも日本人移住地がいくつかあります。有名なイグアスの滝から近いイグアス移住地もその一つです。
実際に訪れてまず驚いたのは、日本語がとても自然に溶け込んでいること。道路脇には日本語の標語があり、鳥居や農協の建物を見ると、ここが南米であることを忘れてしまいそうになります。スーパーには日本食材も並び、地球の裏側とは思えない不思議な感覚でした。
観光地のような派手さはありませんが、町全体にゆったりした空気が流れていて、歩いているだけで気持ちが落ち着きます。移住史料館では、移住当時の苦労や歴史にも触れることができました。
南米の田舎町で「日本」を再発見するような、そんな特別な体験ができる場所でした。
田舎のおばあちゃんの家みたいな「福岡旅館」 地球の反対側で日本を発見

福岡旅館(イグアス移住地)
パラグアイのイグアス移住地にある「福岡旅館」に到着して、まず驚いたのは空気の穏やかさでした。玄関で靴を脱ぎ、畳の部屋に入った瞬間、長く南米を旅していた緊張がふっと抜けていく感じがしました。
部屋は全て個室。建物自体には少し年季を感じますが、きちんと清掃されていて清潔感があります。Wi-Fiも完備されていて、快適に滞在できました。バックパッカー宿のように皆でワイワイ過ごす雰囲気というより、静かにのんびり過ごしたい人にぴったりの宿です。
食堂ではお母さんが料理を作っていて、名物はうどん。そのほかにもラーメン、焼きそば、チャーハンなど、日本の食堂のようなメニューが並びます。中でも印象に残っているのが「玉ねぎ納豆」。最初は驚きましたが、食べてみると妙に合うのです。
庭を眺めながら部屋の前のイスに座っていると、時間がゆっくり流れていきます。イグアス移住地には、夏休みに田舎へ帰った時のような懐かしい空気がありました。
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トリニダー遺跡

トリニダー遺跡<エンカルナシオン>
観光ポイントとして、世界的にも珍しい動植物を多く見ることができる「パンタナル湿原」や、高さ40メートルの3つの滝と小さなたくさんの滝が見られる「モンダウの滝」や世界有数の発電規模を誇る水力発電所「イタイプダム」、首都19世紀にフランスのルーブル美術館をモデルにして設計された「アスンシオンの政府宮殿」、なども人気がありますが、おすすめはグアラニー族に布教するために訪れたイエズス会の伝道所群跡で、世界遺産にもなっている「トリニダー&ヘスス遺跡」とパラグアイ最大の瀑布「モンダウの滝」 です。
「トリニダー遺跡」は、大きく分けて大聖堂・学校・工房・住居・墓地・広場などに分かれておりますが、中でも中央正面に位置する煉瓦づくりの「大聖堂」は圧巻。その規模の大きさと今も残る数多くの緻密な彫刻には、目を見張るものがあります。また、ここはロバート・デニーロが主演を務めた1986年公開のアカデミー賞受賞映画「ザ・ミッション」の舞台としても有名です。
| 正式名称 | ラ・サンティシマ・トリニダード・デ・パラナ |
| エリア | イタプア県エンカルナシオン市近郊 |
| 住所 | Trinidad, Jesús de Tavarangüe, Paraguay |
| オープン時間 | 月~水:08:00~16:00,木~日:08:00~20:00 |
| 入園料 | 25,000グアラニー(約500円) ※トリニダー、ヘスス、サン・コスメ・イ・ダミアン遺跡 に入れる3遺跡周遊券 |
| アクセス | エンカルナシオンから、国道6号を北東に28km進んだ場所 (路線バスで約30分、料金 5,000グアラニ) |
| 備考 | 1993年世界遺産登録 |
ヘスス遺跡

ヘスス遺跡<ヘスス遺跡>
もう一つの「ヘスス遺跡」は、スペインからやってきた建築家の指導のもと建てられただけあって、すっきりと洗練された印象。しかし、実はこの教会、未完成なのです。完成前の1767年に、イエズス会退去令が発令されてしまい、作り途中のまま今に至るのだとか。
キリスト教とアンダルシアのイスラム風な装飾が混合された美しい花のデザインで囲まれた入口が見どころの一つです。
| 正式名称 | ヘスス・デ・タバランゲ |
| エリア | イタプア県エンカルナシオン市近 |
| 住所 | Doctor Luís Terwindt, Jesús de Tavarangüe, Paraguay |
| オープン時間 | 月・火:07:00~19:00、水~日:07:00~20:00 |
| 入園料 | 25,000グアラニー(約500円) ※トリニダー、ヘスス、サン・コスメ・イ・ダミアン遺跡 に入れる3遺跡周遊券 |
| アクセス | トリニダー遺跡から南東に12km(路線バスなし) |
| 備考 | 1993年世界遺産登録 |
モンダウの滝

モンダウの滝
モンダウの滝はパラグアイ東部にある、落差40メートルの滝で、パラグアイの大自然を思う存分満喫できる迫力満点のスポットです。有名な観光スポット「イグアスの滝」や先程紹介した「イタイプダム」からも近いので合わせて観光するのもおすすめです。
| エリア | シウダ・デル・エステ近郊 |
| 住所 | Saltos del Monday, Presidente Franco, Paraguay |
| オープン時間 | 毎日 07:00~18:00 |
| 入園料 | 37000グアラニー(約600円) |
| アクセス | トリニダ遺跡から南東に12km(路線バスなし) |
| 備考 | シウダ・デル・エステの町から南に7km程(車で約30分) |

まとめ
いかがでしたか?今回は定番の観光スポットをメインにパラグアイの魅力についてご紹介しました。観光ポイントはいくつかありますがトリニダー遺跡やヘスス遺跡が見応えがあり、おすすめです。南米のなかでも、のどかさが魅力のパラグアイ。次の旅行先の選択肢として、ぜひいかがでしょうか。
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