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【ターキッシュ エアラインズ編】コロナ禍における航空会社はどのような状況?

コロナ禍で国境を越えての移動が自由にできない今、航空会社は減便を強いられています。日本の航空会社の状況は報道などで取り上げられていますが、海外の航空会社の状況については情報が少ないのが現状です。現在の航空会社の状況や、アフターコロナに行きたいオススメの観光地などタ―キッシュ エアラインズ日本支社、旅客営業部の冨岡さんにお話を伺いました(2020年12月10日取材)

ターキッシュ エアラインズについて

―ターキッシュ エアラインズの紹介をお願いします。
ターキッシュ エアラインズは航空会社としての歴史は古く1933年にトルコで設立しました。現在は旅客と貨物で337機を所有しており、イスタンブールを拠点に世界127の国の319 都市、国際線 269 路線、国内線 50 路線のネットワークで世界一の就航国数を持つ航空会社です。

―日本にいつ就航したのですか?
日本には1989年に成田空港に就航し、その後、大阪/関西空港へ就航(2020年12月現在運休中)し、現在は羽田空港からイスタンブールへの直行便を運航しています。

―アラインアンスには加盟していますか?
スターアライアンスに2008年に加盟しています。全日空など26の航空会社が加盟している、世界最大級のアライアンスとなっています。

ロゴ

ターキッシュ エアラインズの現在の状況は?

―日本線の現在の状況についてお願いします。
現在は成田・関西は運休中ですが、今年(2020年)4月より羽田とイスタンブールを結ぶ新規路線を開設しました。都心に近く、地方からの乗り継ぎの便も良いアクセス抜群の羽田就航を積極的にアピールできない状況でとても残念ですね。

―現在の運航スケジュールについて教えてください。
2020年12月現在では火・金・土の週3便で羽田出発は22:55発イスタンブール5:45着、イスタンブール出発は2:05、羽田帰着は19:45と羽田発着に便利な時間帯です。

―どのような機材を利用していますか?
2020年12月現在、羽田線ではボーイング787-9 ・ドリームライナーを使用しており、2020年7月に日本線デビューした弊社の最新鋭機材です。こちらのアピールもできず残念です。

―現在の機内サービスについて、まずはエコノミークラスから教えてください。
エコノミークラスではアルコール類とホットドリンクの提供を停止しており、安全にパッケージ梱包された機内食セットを提供しています。

―ビジネスクラスはいかがですか?
ビジネスクラスではホットミール、ホットドリンク、アルコール類の提供を再開いたしました。現在のビジネスクラスの搭乗率やビジネスキャビン特有のお客様の過ごし方を分析し考慮したものです。

―日本発着のフライトですが、搭乗者数はどれくらいですか?差支えない程度で構いませんのでお願いします。
週3便に増便したこともあり、お客様には比較的間隔に余裕をもって着席いただけます。

羽田線の利用機材の動画をご覧ください。

ターキッシュ エアラインズのコロナ感染対策について

―新型コロナウィルス感染症を防ぐ取り組みについて教えてください。ウィズコロナの旅行では一番気になるところだと思います

―空港での搭乗前についてはいかがでしょうか?
従来は手続きの際に空港スタッフと対面での手続きが主流でしたが接触が抑えられる自動チェックイン機によるキヨスクチェックインを推奨いたしております。弊社では海外でも日本語が選択可能です。

―搭乗ゲートではいかがですか?従来は座席の位置毎にまとまって搭乗していましたが
搭乗の際には密にならないよう段階的にご案内、搭乗直前のゲートでの検温を行なっております。

マスクと消毒液&消毒ウェットティッシュのアメニティ

マスクと消毒液&消毒ウェットティッシュのアメニティ

―滞在時間が長くなる機内についてはどうですか?
機内は3-4分で空気が入れ替わり、HEPAフィルターにより99.97%のウィルスは除去されます。機内では化粧室に消毒液を設置、またアメニティとして弊社オリジナル機内衛生キットを配布しており、中には除菌シート2枚・携帯アルコール消毒液・マスク4枚が同封されています。枕、ブランケットは非アレルギー高温洗浄を行っております。ブランケットの提供は4時間以上のフライトで行われます。

―機内食についてはいかがですか?
エコノミークラスの機内食はボックスタイプの使い捨てスタイルです。食事以外は機内ではマスク着用をいただいております。

―その他機内で取られている取り組みはありますか?
機内では弊社独自のシステムで「衛生管理責任者」を任命して業務にあたります。これは弊社で特別な研修トレーニングを受けた資格保有者がバッジを着用して機内の衛生管理を徹底しています。

併せてターキッシュ エアラインズの感染症対策取り組みの動画をご覧ください。

イスタンブール空港乗継のメリット&感染対策について

―乗継のお客様が多いとのことですが、イスタンブール経由のメリットを教えてください。
トルコは文明の交差点と呼ばれ、このことは地理的にも当てはまり、イスタンブールから3時間以内で飛行可能な範囲はヨーロッパ、中近東、アフリカの80都市。37か国に及びます。特に日本からの場合、どのエリアに行く場合でもロスが少ない経路となります。加えて弊社の就航国数は世界最多を誇りますので、馴染みの少ない就航都市までカバーされて地上移動も軽減されます。

―乗継はスムーズですか?
トルコに滞在しないイスタンブール空港経由の場合、入国手続きは目的国となりますので乗り継ぎの手続き自体が簡素です。また2018年にオープンした新空港では国内外の乗継や入国も非常に分かりやすく便利になりました。

イスタンブール空港・国内線搭乗口

イスタンブール空港・国内線搭乗口

―現在のラウンジなどの空港施設の状況についてはいかがでしょうか?
弊社専用のラウンジは国内線・国際線ともに24時間オープンしています。アルコールの提供は停止中でビュッフェは使い捨て容器を使用しています。

―ハブ(拠点)空港であるイスタンブール空港における感染対策についても教えてください。
新イスタンブール空港は2018年に新造オープンした巨大空港で密状態が起こりにくい、ゆったりとした造りです。空港には検温カメラの設置とともに衛生管理者が巡回しております。

―空港でのPCR検査は可能でしょうか?
入国後のエリアにはトルコ保健省による24時間稼働型の「PCR検査センター」があり、どなたでも250TL/約3,000円(2020年12月現在)で検査が受けられます。最短の場合、2時間ほどで結果が出て証明書もDLできるようです。利用をご検討の方は詳細をはトルコ保健省のHPでご確認頂ければと思います。

イスタンブール空港の現在の様子の動画をご覧ください

 

トルコの現在の状況は?(2020年12月現在)

―トルコ入国についてはいかがですか?
2020年12月30日よりトルコ入国の際、トルコ行き航空便の出発時刻の72時間以内に受診したPCR検査の英文での陰性証明書の取得、提示が必要となりました。なお、陰性証明書の提示がない場合は航空機の搭乗ができません。機内ではお配りする情報フォームに滞在先や連絡先などを記入いただきます。(12月28日まではトルコ入国に際し事前に取得する書類や検査証明は不要でした…)

―感染防止を目的に滞在中の行動の制限はありますか?
トルコは65歳以上の方の移動制限がありますが日本の方には特段制限はございません。現在はレストランでの飲食は禁止でテイクアウトやホテルでとっていただく必要があります。旅行者の方はやはり旅行会社経由で現地手配を頂くことをお勧めします。

―旅行の際に特別準備することはありますか?
医療水準もしっかりしていますので感染症もカバーできる海外保険の加入をお勧めします。

グランドバザール(イスタンブール)の様子

グランドバザール(イスタンブール)の様子

―観光地などの公共の場所では注意することはありますか?
交通機関や観光地でもマスクが必須で警官も巡回しておりますのでマスクは十分にご用意ください。

―トルコ国外からの観光客は来ていますか?
トルコ大使館によると2020年9月単月で海外からの観光客は220万人前年比の43%に回復しているとのことです。

―どの国からの観光客が多いですか?
ロシアが一番多く、続いてイギリス、ウクライナ、ブルガリア、ドイツと続いています。

―観光客の受け入れについて、何か対策をされているでしょうか?
対策として『セーフ・ツーリズム認証』制度があります。観光客を衛生面において安心・安全に受け入れるためにトルコ政府が策定した制度で、公共交通機関、観光施設、宿泊施設などでは営業するために第三者監査機関から認証を受ける必要があります。

「セーフ・ツーリズム認証」プログラムについて

2020年5月に導入された、このプログラムは「旅行者の安全を最優先に」を目的として設定されました。
航空会社や空港、宿泊施設、飲食施設などがトルコの政府機関が定めた健康と衛生管理両面の評価基準を満たしていることを証明し、国際機関から付与された認定証が交付されます。
「セーフ・ツーリズム認証」のマークはトルコ語又は英語で表記され、対象の店、施設や車両等に掲げて営業が認可されています。
また30室以上のホテル等の施設は取得が義務付けられて、1カ月毎に更新されています。認定された施設、企業はトルコ観光広報庁のWEBサイトで確認可能です。

※Q&Aはこちらから「トルコ共和国大使館 文化広報参事官室」公式サイト
http://www.tourismturkey.jp/pressrelease/TurkeyNR_20200828.pdf

※承認を受けた場所の詳細はこちらから(トルコ観光広報・開発庁(TGA) )
https://tga.gov.tr/home/

観光地での感染対策の様子

観光地での感染対策の様子

「セーフ・ツーリズム認証」プログラムの主な対策事例

1.ホテルなどの宿泊施設
・認定証の掲出
・消毒液の設置
・検温
・ソーシャルディスタンスの確保
・ベッドメイキングスタッフの防護服着用

2.バス
・認証のステッカーのドア横への掲出
・ソーシャルディスタンスの確保
・休憩回数を増やす
・社内の空気入替を励行
・頻繁に接触する部分はツアー終了毎に消毒を徹底&記録

3.観光施設
・入口での検温の実施
・消毒液の設置
・屋内スペースではマスク着用の義務化

4.レストラン
・テーブル同士の間は1.5mかつ椅子同士は最低60㎝離す
・保健省認可の70%以上のアルコールを含む手指消毒材の配置
・使用後毎に認可の消毒剤で消毒
・食器類は極力使い捨てを使用

航空会社スタッフ おススメのトルコはどこ?

―アフターコロナで自由に旅行ができるようになったら、おススメのトルコはありますか?
ガイドブックやパッケージツアーの定番トルコももちろんお勧めですが、エーゲ海・地中海トルコをもっと知っていただきたいと思います。

―エーゲ海というとギリシャが有名ですが
地中海やエーゲ海が日本人のイメージとはなかなか結びつかないと思いますが、物価が比較的安く、トルコ人特有の商売上手というかサービス精神旺盛でヨーロッパからの評価が非常に高いです。

―具体的な地名で言うとどこですか?
オールインクルーシブの大ホテルやゴルフ場が立ち並ぶアンタルヤ(Antalya)はリゾート地として有名ですが、日本の方にはもっと静かで落ち着いた小さな場所が好みだと思いますので、団体旅行には組み込まれないエーゲ海のアラチャタ(Alacati)やチェシュメ(Cesme)、地中海のダッチャ(Datca)、フェティエ(Fethiye)、オルデニズ(Oludeniz)、カシュ(Kas)といった場所にもっと脚光が当たって欲しいと思います。

カプタシュビーチ・カシュ

カプタシュビーチ・カシュ

サスティナビリティ(持続可能性)の取り組みは?

―最近よく耳にするサスティナビリティ(持続可能性)への取り組みについて教えて下さい。
環境問題への取り組みを行っています。弊社でもオンラインの意識改革トレーニングプログラムが導入されました。

―航空機からのCO2排出量の削減ついてはいかがですか?
IATA(国際運送協会)のグリーンチームと共同で燃費効率のモニタリングも行っています。2019年度は55,492トンの燃料削減で174,800トンのCo2削減をいたしました。

―私たちの身近な部分についても教えてください。
機内食の調理などに使用する食品の83%を地元トルコで用意しており、食品輸送に際しての燃料削減に取り組んでいます。

環境にやさしいお子さま向けのグッズ

環境にやさしいお子さま向けのグッズ

―機内での備品等での取り組みはいかがですか?
イヤホンやブランケットの梱包ビニールはリサイクル可能なバイオプラスチックに置き換えています。また小さなお子様用のおもちゃもプラスチックから木製に変更されています。

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最後にひとこと

―最後にひとことお願いします。
当面は日本帰国後の2週間の自主隔離がネックですが、現在ご利用のお客様に安心・安全な移動サービスをご提供して、願わくは近い将来また気軽に旅行ができるようなる暁に現在の経験と実績を活かしてより良い航空会社であり続けたいと思います。

―ありがとうございました。

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