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南米の中でも「穏やかで旅しやすい国」として知られるウルグアイ。実際に訪れてみると、人々はとても親切で、街全体にどこかゆったりとした空気が流れていました。観光地を慌ただしく巡るというより、カフェでのんびり過ごしたり、歴史ある街並みを散歩したりしながら、その土地の日常を楽しみたくなる国です。本コラムでは、102か国を訪問した南米のスペシャリスト・渡辺竜一が、首都モンテビデオとコロニアデルサクラメントを中心に、知られざるウルグアイの魅力をご紹介します。
ウルグアイの基本情報

モンテビデオの独立広場<モンテビデオ>
| 首都 | モンテビデオ |
| 面積 | 17万6,215km2(日本の約半分) |
| 人口 | 339万人(2024) |
| 言語 | スペイン語 |
| 宗教 | キリスト教(カトリック、プロテスタント)、ユダヤ教 |
| 通貨 | |
| 時差 | 日本との時差は-12時間(日本が正午のとき、ウルグアイは同日0:00) |
| 気候 | 亜熱帯性気候で、平均気温は17~18℃。夏は30℃以上になることも。 |
ウルグアイの気候

コロニア・デル・サクラメントの土産物<コロニア・デル・サクラメント>
ウルグアイには四季がありますが、一年を通して比較的過ごしやすい亜熱帯性気候で、基本的には温暖です。冬にあたる6~9月でも、日中の平均気温が10℃を大きく下回ることは少なく、夏の12~3月でも平均気温は23℃前後と、南米の中では比較的穏やかな気候です。
年間降水量は約1,250mmほどで、年間を通して平均的に雨が降ります。夏季が観光のベストシーズンとされていますが、年間を通して極端な暑さや寒さが少ないため、比較的いつ訪れても旅行しやすい国です。
ウルグアイへの行き方

ブエノスアイレスからのフェリーBUQUEBUS<ブエノスアイレス>
日本からウルグアイへの直行便はなく、通常はアメリカやヨーロッパ経由で首都モンテビデオへ向かうか、ブラジル・サンパウロやアルゼンチン・ブエノスアイレスを経由するルートが一般的です。
特に人気なのが、ブエノスアイレスからフェリーでウルグアイへ渡るルート。世界遺産の街コロニア・デル・サクラメントへは日帰り旅行も可能で、川を渡って国境を越える南米らしい旅情を気軽に楽しめます。
ウルグアイのお役立ち情報

ウルグアイ名物チビート<コロニア・デル・サクラメント>
ベストシーズンは夏にあたる12~3月頃ですが、ウルグアイは一年を通して比較的温暖な気候のため、基本的にはいつ旅行しても楽しめます。日中は半袖で過ごせる日も多い一方、朝晩は冷え込むことがあるため、薄手の長袖や羽織るものを持参すると安心です。
通常は寒暖差が極端に大きい国ではありませんが、季節の変わり目には気温差が大きくなることもあります。そのため、脱ぎ着しやすい重ね着スタイルがおすすめです。
また、日差しがかなり強く感じられるため、日焼け止め、サングラス、帽子など紫外線対策も忘れずに準備しておきましょう。
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知られざる南米 ウルグアイの魅力とは?

露天商の主人と<モンテビデオ>
実際に旅してみて感じたのは、「ちょうどいい南米」ということ。観光客が多すぎず、街は清潔感があり、人々も穏やか。カフェでマテ茶を飲みながらゆっくり過ごす人の姿が印象的でした。
治安も比較的安定しており、のんびり街歩きを楽しみたい人にはぴったりの国です。

モンテビデオ
ガウチョ文化の歴史を今に伝えるガウチョ博物館

ガウチョ博物館<モンテビデオ>
モンテビデオ旧市街を歩いていると、クラシックな雰囲気の美しい建物が目に入ります。そこが「ガウチョ博物館(ガウチョと通貨の博物館)」です。実際に訪れてみると、観光客で混み合う感じはなく、静かな空気の中でゆっくり見学できる居心地の良い博物館でした。しかも入場無料なのが嬉しいポイント。気軽に立ち寄れるのも魅力です。
「ガウチョ」とは、19世紀頃、南米の草原地帯で牛や馬を追いながら暮らしていた牧童たちのこと。館内には革製のブーツや馬具、ナイフ、銀細工などが展示されており、当時の生活文化を身近に感じることができます。中でも、繊細な装飾が施された銀細工は特に印象的でした。
また、昔の紙幣やコインなど通貨に関する展示も充実していて、ウルグアイの歴史を知ることができるのも面白いところ。派手な観光地ではありませんが、ウルグアイらしい素朴な文化に触れられるおすすめの博物館です。
香ばしい煙に誘われて 港市場「メルカド・デル・プエルト」

メルカド・デル・プエルトのアサード屋さん<モンテビデオ>
モンテビデオ旧市街を歩いていると、香ばしい炭火の匂いが漂ってくる場所があります。そこが港市場「メルカド・デル・プエルト」。実際に訪れてみると、観光地というより地元の人たちの活気が感じられる市場で、歩いているだけでも楽しい場所でした。
市場の中へ入ると、まず目に飛び込んでくるのが豪快に肉を焼く巨大なグリル。ウルグアイ名物のアサード(炭火焼肉)があちこちで焼かれていて、ジュウジュウと焼ける音と煙が食欲を刺激します。実際に食べてみると、牛肉は驚くほどやわらかく、シンプルな塩味だけでも十分美味しいのが印象的でした。

名物アサード<モンテビデオ>
特に骨付き肉やソーセージはボリューム満点で、「南米に来たなぁ」と実感できる豪快さ。店員さんも気さくで、片言のスペイン語でも笑顔で対応してくれます。
観光客向けのおしゃれな市場というより、「本物の肉文化」を体感できる場所。モンテビデオを訪れたら、ぜひ立ち寄りたいグルメスポットです。
サッカーファン憧れの聖地 エスタディオ・センテナリオ

エスタディオ・センテナリオ<モンテビデオ>
モンテビデオを訪れたら、一度は行ってみたかった場所。それが「エスタディオ・センテナリオ」です。1930年、第1回FIFAワールドカップ決勝の舞台となったスタジアムで、サッカーファンにとってはまさに聖地のような存在。実際に訪れてみると、想像以上に歴史の重みを感じる場所でした。

エスタディオ・センテナリオ<モンテビデオ>
外観は近代的な巨大スタジアムとは違い、どこかクラシックな雰囲気。スタンドへ入ると、ここで世界初のワールドカップ決勝が行われたのかと思わず感慨深い気持ちになります。観客席からピッチを眺めていると、当時の歓声まで聞こえてきそうでした。
併設されているサッカーミュージアムも見応えがあり、歴代ユニフォームやトロフィー、写真などを通してウルグアイサッカーの歴史を知ることができます。ウルグアイの人たちにとって、サッカーが単なるスポーツではなく“誇り”であることもよく伝わってきました。
派手な演出があるわけではありませんが、サッカー好きなら間違いなくテンションが上がる場所。モンテビデオを訪れたらぜひ立ち寄りたいスポットです。
コロニアデルサクラメント
小さな館内に歴史が詰まったコロニアのタイル博物館

コロニアのタイル博物館<コロニア・デル・サクラメント>
世界遺産の街コロニア・デル・サクラメントを歩いていると、石畳の路地やコロニアル建築だけでも十分楽しいのですが、ふらっと立ち寄った「タイル博物館」が想像以上に面白い場所でした。
建物自体はそれほど大きくありませんが、中へ入るとポルトガル統治時代から使われていた美しい装飾タイルが数多く展示されています。スペイン風とは少し違う、どこか柔らかい色合いやデザインが印象的で、一枚一枚眺めていると当時の街並みまで想像したくなります。
実際に訪れて感じたのは、この街が単なる“かわいい世界遺産の街”ではなく、ヨーロッパ文化が南米へ伝わった歴史の舞台なのだということ。古いタイルや家具、生活道具などを見ていると、昔ここで人々が暮らしていた空気が少しずつ伝わってくるようでした。
館内は観光客もそれほど多くなく、静かな雰囲気の中でゆっくり見学できるのも魅力。派手な展示ではありませんが、コロニアの歴史や文化を知るにはぴったりの小さな博物館。
石畳が美しい コロニア・デル・サクラメント旧市街散策

旧市街の石畳<コロニア・デル・サクラメント>
ウルグアイの世界遺産「コロニア・デル・サクラメント」を実際に訪れてまず感じたのは、“時間の流れがゆっくりしている街”ということでした。ブエノスアイレスからフェリーで到着すると、そこには高層ビルも喧騒もなく、石畳の路地とコロニアル建築が静かに広がっています。
旧市街を歩いていると、まるでヨーロッパの小さな港町へ迷い込んだような感覚になります。特に印象的だったのは、不揃いな石畳の道。歩くたびにコツコツと音が響き、歴史ある街を歩いていることを実感できます。カラフルな壁や木製の扉、小さな花壇など、どこを切り取っても絵になる風景ばかりでした。

旧市街の城門<コロニア・デル・サクラメント>
観光客はいるものの、街全体はとても穏やか。カフェでのんびり過ごしたり、ベンチに座って夕暮れを眺めたりと、つい長居したくなる心地よさがあります。夕方になると石畳や建物がやわらかなオレンジ色に染まり、その景色は本当に幻想的でした。
派手な観光地ではありませんが、ただ歩くだけで癒される――そんな魅力を持った美しい世界遺産の街でした。

川を渡って国境越え ブエノスアイレスからコロニア・デル・サクラメントへ

港の出国手続きの様子<ブエノスアイレス>
ブエノスアイレスからウルグアイの世界遺産の街コロニア・デル・サクラメントへは、高速フェリーで気軽に移動できます。実際に乗ってみると、「南米で船に乗って国境を越える」という体験そのものがとても新鮮でした。
面白かったのは、ブエノスアイレスの港でアルゼンチン出国とウルグアイ入国、両方の出入国審査をまとめて行うこと。フェリーに乗る前に手続きを済ませてしまうため、到着後はそのまま街へ出られるのも便利です。

船内風景<ブエノスアイレス>
フェリーが出発すると、船はラプラタ川をゆっくり進んでいきます。川とは思えないほど広く、景色を眺めているとまるで海を渡っているような感覚。船内には免税店や売店もあり、ビールを片手にのんびりクルージング気分を楽しめるのも魅力です。地元の人や観光客が思い思いに過ごしていて、移動時間そのものが旅の一部になっていました。
約1時間ほどで到着するコロニア・デル・サクラメントは、ブエノスアイレスとはまったく違う穏やかな空気が流れる街。フェリーを降りてすぐ石畳の旧市街へ歩いて行けるのも魅力で、移動そのものが旅の思い出になる、おすすめの国境越えルートでした。
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