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グルメのオーベルジュ訪問 第2弾 ミッシェル・トラマ MICHELTRAMA

オーベルジュ・ミュシェルトラマの外観

オーベルジュ・ミュシェルトラマの外観

フランス南部アキテーヌ地方のロット・エ・ガロンヌ県の県庁所在地アジャン。と言っても場所がわかる人はほぼいないでしょう。トゥールーズから車で1時間半。北西方向に進んだ場所です。この町の郊外のピュイミロルという村に位置するのが、オーベルジュ・ミッシェルトラマです。

世界中の豪華シャトーホテルや最高級オーベルジュなからなる「ルレ・エ・シャトー」にも加盟しています。ミッシェル・トラマはかつては長年ミシュラン3つ星をキープしてきたレストランです(今は1つ星)。ゴエミヨの「今年のシェフ賞」にも2度選出されたこともあり、フランスを代表する料理人の一人です。

パリの小さなフリッツ屋が原点

ステキなオーベルジュの室内

ステキなオーベルジュの室内

ミシェルトラマはもともとレストランのサービスに従事していましたが、料理を作ることに興味を持ち始めパリで小さなフリッツ屋をオープン。その後自分らしい料理を作るために、この人口わずか800人ほどの小さな村ピュイミロルにレストランをオープンします。12世紀の建物を購入し、レストラン開店までに石を積み直し、ペンキの塗り直しなどの修復工事を全て妻(マリーズ)と二人で行いました。これこそがこのオーベルジュの由来です。約45年くらい前のことです。独学で料理を勉強し、3つ星まで登りつめるのは並大抵の努力ではできないでしょう。

室内の洗面所もフランスらしい

室内の洗面所もフランスらしい

クラッシクなオーベルジュはかつて12世紀にトゥールーズ伯爵の別荘でした。フランスの古い伝統を感じる宿です。中庭に小さなプールと庭園があります。

宿泊したのはChambre 1(1号室)で、2連泊しました。
部屋は2階にありインテリア、リネンもシャトー風です。広いテラスがあり、中庭のプールを見渡すことができ、明るい雰囲気です。
猫足バスタブはインサイドシャワーで不便だけれど、いかにもフランスっぽくて好きです。

ロゴ

2泊したので1泊目のディナーはメインダイニングで

メインダイニングもテラスのテーブル

メインダイニングもテラスのテーブル

1日めの夕食はメインダイニング「ミシェルトラマ」にて。45年前にオープンしたレストランはミシュラン1つ星。さすが1つ星と思える料理です。シェフは長い間ミシュラン3つ星を獲得したこともあり(現在は1つ星)、現代フランスの代表的な料理人でもあります。

中庭に面したテラステーブルでのディナーは20時の予約です。本日はフランス人の老夫婦がいるだけで、2組しか泊まっていないようです。
優雅なムードたっぷりのレストラではサービスも感じがいいです。

ミッシェル・トラマ氏がご自身の料理本を持って来てくださった

ミッシェル・トラマ氏がご自身の料理本を持って来てくださった

面白いのがこの3つ星シェフであるトラマ氏がいきなり我々のテーブルに現れて、その後もなんとお皿で出る度にちょこちょこやってきて、ひと言ふた言、話していきます。
日本に行った時のこととか。今日は2組だけなので結構ヒマみたい。
プチアミューズはトマトのムースとかトリュフクリームを挟んだビスキュイで、シャンパーニュをいただき、メニューを選びます。
メニューはマルシェコース Menu du Marche  90ユーロです。これを選んだのは3つのコースで一番量が少なそうだったので。プリフィックスでいくつかの中から選択します。英語メニューなし。フランス語メニューのみ。わからないところを聞くとスタッフが英語で説明してくれます。

シェフのトラマ氏は本当に気さくで優しさに溢れたお人柄

プチトマトの可愛い前菜

プチトマトの可愛い前菜

★アミューズ リゾットに見えるけれど、カリフラワーで作ってある。サマートリュフをたっぷり刻んで載せてあります。
★前菜(私) La fine tartelette aux tomates bon bons・・・薄くカリッと焼いてあるタルトレットの上に赤や茶色のプチトマトを載せたかわいい一皿。トマトもしっかり濃い味がつけられています。
前菜(家族) Le fois gras de canard au naturel chutney de figne pain grille・・・鴨のフォアグラ、いちじくのチャツネ。グリルしたパン添え。
★シェフからのプレゼント・・・世界一小さいトマト自家菜園より

鴨肉のメイン料理

鴨肉のメイン料理

★メイン(私)・・・・牛肩肉柔らかビーフ・・・・赤ワインソースこってり。塩分はちょうどいい。
メイン(家族)・・・・鴨肉のロースト
肉も食べきれず半分残したところ、シェフがやってきて「ふふーん、たくさん食べましたなー」という感じで英語でイヤミを言われます。フランス人は平気でこういう風に話すので嫌だ! でも次の日にそれがジョークということがわかりました。

シェフのスペシャリテはデザートまですごい

青りんごのクリスタルは繊細なデザート

青りんごのクリスタルは繊細なデザート

★デザート 青りんごのクリスタル・・・・薄切りのドライりんごを、りんごのソルベにきれいにはさんで造形を作る美しい一品。シェフのスペシャリテのデザート。
★デザート チョコの涙・・・これもシェフのスペシャリテのデザート。涙の形のチョコは崩すとどろっと流れるmt(ミッシェルトラマ)の飾りも。

3つ星シェフのスペシャリテをいただけて、シェフとも話ができ、幸せな時間でした。

朝食で出されたいろんなパンは全部食べたかった!

朝食で出されたいろんなパンは全部食べたかった!

朝食はフランスらしいコンチネンタル朝食です。クロワッサン、各種デニッシュ、焼き立てパン、いろいろたくさんあってこれぞフランスの朝食と感動します。
オレンジジューズももちろん搾りたて、
カフェオーレもたっぷり。
ヨーグルトも最上級のもの
ヤギのチーズ・・・やや臭みあり

卵料理がなくても、これだけあれば満足感は大です。

2日めの夕食はカジュアルレストラン La Poule d‘Orにて

中庭を挟んで反対側のテーブルがもう一つのレストランだった!

中庭を挟んで反対側のテーブルがもう一つのレストランだった!

ミッシェルトラマのオーベルジュのレストランは2つあります。1つがメインダイニングの「ミッシェルトラマ」もう1つがカジュアルレストランの「LA POULE D’OR」です。1日めは「ミッシェルトラマ」の夕食を取ったので、2日めは「LA POULE D’OR」の夕食にしました。

「LA POULE D’OR」はどこにあるの?と思ったら、メインダイニングの「ミッシェルトラマ」の中庭を挟んで向かい側。要するに朝食を食べた場所でした。キッチンもシェフもスタッフも同じ。メニューが違うだけです。

洗練されたアミューズ

洗練されたアミューズ

昨夜、メインダイニングの「ミッシェルトラマ」に3つ星シェフのトラマ氏が登場したように、本日もトラマ氏が登場します。メインダイニングであろうとカジュアルレストランであろうとシェフは関係なく出現するようです。

すっかり私達と顔なじみになったトラマ氏。今夜は私達の好み(塩分少なめ)とか考えて、シェフ自らメニュー選びを手伝ってくれます。というか、「これにしろ!!」という感じで指定されます。「鶏(プレ)を食べたい」と何度言っても「プレはダメだ!!」。「サーモンマリネ」を希望しても。「これは塩分が多いからダメだ」と強くアドバイスされます。シェフのこだわりはかなりあります。しかし、おかげで今夜は美味しくいただけました。

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フランスの有名シェフと、とことん話し合って選んでもらった料理とは?

メインのタラ料理

メインのタラ料理

3コースの47ユーロのプリフィックスコースです。
★オードブル(私)・・・・Les oefs bios mollet a la tomate emulsion de cibouletle ・・・・cibouletle はあさつきのような緑野菜。シェフが強く勧めた前菜。塩分少なく、玉子とトマトピューレが優しい味。
★オードブル(家族)・・・La terrine de lentilles et fois gras sause vinaigrette ・・・・レンズ豆とフォアグラのテリーヌ。ビネグレットソース。
★メイン・・・2人ともタラ料理を勧められました。ショートパスタの濃厚ソース、にんにくとかのソースにタラの身とマヨネーズソース。
★デザート・・・・Le gros cannele, unetuerie pour 2, glace au caramel・・・カヌレが柔らかくもちもちしておいしかった。

デザートのカヌレはモチモチ

デザートのカヌレはモチモチ

この値段で3つ星シェフとこんなにお話をして、価値もあるディナータイムでした。ミッシェルトラマにはかつて日本からたくさんの料理人が修業に来ました。その話をトラマ氏にすると、名前を忘れたのか考える様子。そして一言、「カズはすばらしかった」うーん。カズって誰だ? 函館のロワゾー・マツナガの松永和之氏のことだろうか?聞き返そうとするとシェフはその問に答えず、厨房に戻っていったのでした。
気になる。今度ロワゾー・マツナガに行ってみよっと。

再度私達の前に現れたのは、食事の最後でした。シェフがレシピ本を手にし、プレゼントだと渡してくれたのでした。うあー、感激です。
記念写真も撮れ、本当に思い出に残るディナーとなりました。

今回のトラベルアドバイザー
井原 三津子/204か国訪問

京都は金閣寺で生まれ育ち、小学校の時、岡崎美術館の美術教室で絵を習い美術館で絵画に親しむ日々を送った。初海外ではパリに1か月アパートを借りて滞在。後に子連れ辺境旅行で世界中を巡り本を執筆したり新聞に連載も。コロナの直前運よく行けた南極クルーズで7大陸制覇。今までに204の国・地域を旅した。

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