目次

透明度バツグンのプリトヴィツェ国立公園
美しい景観に魅せられてしまった世界を旅する女子スタッフ能祖文子と平田真美の2名がプリトヴィツェ国立公園の魅力をご紹介
イタリアのアドリア海を挟んで対岸にある国クロアチア。場所柄歴史は古く、アドリア海沿岸の都市は要塞として栄え、今尚残る中世の町並みの多くが世界遺産となっています。そして、クロアチアの世界遺産は遺跡だけでありません。内陸には豊かな自然プリトヴィツェ国立公園が世界遺産となっており、水源豊かなエメラルドグリーンに輝く湖とその湖にかかる無数の滝、豊かな森が織りなす美しく幻想的な景観を求め世界中から観光客が集まります。
首都ザグレブからも日帰りで行ける距離ですが、実は公園徒歩圏内にはホテルもあるのです。ここは是非宿泊していただきたい!!実際にこの地に泊まり、美しい景観に魅せられてしまった世界を旅する女子スタッフ能祖文子と平田真美がプリトヴィツェ国立公園のおすすめをご紹介します。プリトヴィツェを含めたクロアチア周遊のおすすめルートもご案内しますのでご参考にしてください。

プリトヴィツェ国立公園ってどんなところ?

高台から見たプリトヴィツェ国立公園下湖群
プリトヴィツェ国立公園は首都のザグレブから約110km、車で2~2.5時間ほどの距離にあります。ザグレブのバスターミナルから定期バスが運行されていますので、朝8~9時頃に出発すればお昼前には到着するので時間を有効に使えます。公園内には大小16の湖と92か所の滝があり、湖の標高は最も高い位置にあるもので約640m、一番低いものが約500mで、高いところから低いところへと階段を流れ落ちる様に滝が結んでいます。

プリトヴィツェ国立公園
園内は標高の高いエリアを上湖群、低いエリアを下湖群と呼び、湖の回りを歩くハイキングコースの様になっています。下湖群の湖には遊覧船もあり、上下を結ぶエコバスも走っているので、それらを使い散策を楽しみましょう。所要時間は散策範囲にもよりますが、上下湖群を合わせると休憩を入れて5~6時間は必要です。プリトヴィツェの湖の水質の良さは素晴らしく、高台から見下ろす湖は水の色とは思えない美しいエメラルドグリーンが広がります。川のせせらぎや鳥の声を聴きながらのウォーキングは癒される事間違いなし。ぜひ歩きやすい靴をご準備ください。
クロアチアのツアーはこちら



プリトヴィツェ国立公園に行くならいつ?

朝もやの幻想的な湖
プリトヴィツェ国立公園のベストシーズンは夏。太陽がまぶしく緑と湖の色のコントラストが美しい時期は観光客で大変賑わいます。その分ホテルを取るのが難しいので夏に行く場合は早めの予約が必須です。ホテルだけでなく、到着時間に合わせて公園の入場券もWEBサイトから先に購入しておきましょう。また、秋は有数の紅葉スポットでもあるので、赤や黄色に色づいた森とエメラルドグリーンの湖の対比を楽しむことができます。観光客も少し落ち着く時期でゆっくりと鑑賞が出来ますので、混雑を避けたい場合は狙い目です。

紅葉のプリトヴィツェ国立公園
そして冬は積雪が深いため上湖群は一部閉鎖されますが、一面幻想的な銀世界を楽しむことができます。また滝や川も凍るため水音が止まりこの時期にしか味わえない静寂の世界が広がります。そして春には色とりどりに咲き始める花と新緑、そして雪解け水により水量を増したダイナミックな滝を楽しむことができます。プリトヴィツェでは一年を通して素晴らしい景観を楽しむ事が出来るのです。
プリトヴィツェ国立公園に行くには泊まりか日帰りか?

湖に落ちる無数の滝
プリトヴィツェ国立公園を訪れるならば断然宿泊がおすすめ。時間にせかされる事なく、上湖群、下湖群の両方の景色を心ゆくまで、じっくり散策することができます。日帰りですと片道2時間~2時間半の道のりとなるので、公園の滞在時間は長くて約4~5時間ですが、帰りのバスの時間を気にしながらコースを考える必要があります。奥に入り込むとなかなか入り口まで戻れないコースもあるので注意しましょう。

プリトヴィツェ国立公園のバス停
宿泊するとなったらレンタカーでもない限り、公園徒歩圏内に泊まりたいもの。公園近くにはホテルが数件あるのでそこに宿を取れれば、観光の途中でも疲れたら一旦ホテルへ戻って休憩したり、人の少ない朝や夕方に散歩することもできます。どうしても時間がない場合はザグレブから定期バスを利用して日帰りするか、専用車をチャーターしてスプリットに行く途中に立ち寄るなども可能です。いずれにしても日帰りの場合は朝早めに出発してできる限りプリトヴィツェでの滞在時間を取りたいですね。
プリトヴィツェ国立公園上湖群のみどころ

濃い青が美しい上湖群
公園の西側標高の高い上湖群は標高が高いので、観光のスタートは一番高い所にあるエントランス3までエコロジーバスで向かい、下りながら景色を楽しむのがおすすめです。また、冬期は閉鎖されるので夏秋に来たならばゆっくり見ておきたいエリアでもあります。上湖群はいくつかの湖囲みながらトレッキングをするコースとなり、所どころ山中を歩く部分も。意外に歩く距離は長くなるので、暑い日などは水持参が必須です。緑の茂みに見え隠れする湖を楽しむ事もあれば、湖のすぐ縁を歩く事もあり、変化に富むトレイルです。

グラディンスコ湖
ここ上湖群はベールのように流れ落ちる美しい滝がいくつか見られ、特にヴェリキ・プルシュタヴツィ滝は公園内でも最も優美な滝といわれています。下湖群に比べプランクトンの量が多く、より濃いエメラルドグリーンを楽しむことができます。野鳥の声や深い緑を味わいながら、遊覧船乗り場P2まで行けば、そこからP1へ渡ればホテルへ戻れますし、P3へ行って下湖群のトレッキングをスタートさせてもいいですね。上湖群のみのトレッキングですと約2~3時間となります。途中売店などの休憩場所はありませんが所どころにベンチが置かれているので、疲れたら休みながら無理をしないで楽しみましょう。
プリトヴィツェ国立公園下湖群のみどころ

ヴェリキ滝でポーズをとる男の子
下湖群は園の中心にある大きなコズィヤク湖から東側に広がるエリアで、コズィヤク湖から段上に滝が続きます。エントランス1からコズィヤク湖へ向かう歩き方ですと上りにはなりますがいくつもの滝を下から順に見ていけるのでおすすめです。最初の方で見ることが出来る園最大のヴェリキ滝は最大落差78mの迫力で、水しぶきを浴びられるくらい至近で撮れる写真スポットはいつも人気です。また、湖にかけられた遊歩道は間近に美しい湖が見られますのでその風景につい見とれてしまいます。

コズィヤク湖の遊覧船
湖沿いを歩いていると、透明度抜群の湖の中をマスが泳いでいるのが見たえり、優美な滝に出会えたり、次々に美しい景色を堪能することができます。ミラノヴァチュキ滝を過ぎるとコズィヤク湖畔の休憩エリアに到着、ここでは売店やお土産屋さんもあるので休憩時間を過ごすのに最適です。実はプリトヴィツェ国立公園内でビールも飲めてしまうのです。暑い夏、大自然を歩いてきてビールで喉を潤せるのは最高ですよね。ここには船着き場もあるので、コズィヤク湖を横断する遊覧船に乗って雄大な景色も楽しみましょう。
クロアチアのツアーはこちら



プリトヴィツェ国立公園で楽しむ食事

透明の湖を泳ぐマス
プリトヴィツェのイチオシグルメといえば、何といっても清流で育った地元産の新鮮なマスです。公園近くのレストランではグリルが名物で、表面はカリッと、身はふっくらと焼き上げた美味しいマスを楽しめます。前菜にマスのマリネを頼んで、マス三昧にしてもいいですね。川の幸だけではなく、ラム肉や子牛のペカという伝統料理もあります。これは鉄鍋にじゃがいもを中心とした野菜を一緒に炭火で長時間蒸し焼きにしたものです。またリカ風スープというラム肉や野菜がゴロゴロ入ったスープもおすすめです。

名物マスのグリル
プリトヴィツェ国立公園の中にも船着き場、エコロジーバスのバス停近くといくつかのポイントにカフェがあります。売っているものはソフトドリンク、ビール、サンドイッチ、シュトゥルドゥラ、フレンチフライ、アイスなど軽食になります。テーブルとイスは割と沢山置いてあるので、一休みするには困りません。トレッキングの途中で一旦公園の外に出るのも面倒な場合はこの自然に囲まれたベンチで軽いランチもおすすめです。
プリトヴィツェ国立公園に宿泊するならこのホテル

ホテル「イェゼロ」のレストラン
プリトヴィツェ国立公園至近にある公園公式のホテルは「イェゼロ」、「プリトヴィツェ」、「ベルビュー」という3軒のホテルがあります。「イェゼロ」は3軒の中で最もレストラン、サウナなど設備がしっかりしているホテルで、公園からわずか300mほどの距離。部屋数も多く、レストランなど施設が充実しています。その向かいにあるのが「プリトヴィツェ」で、3軒の中で最も長い伝統を誇るホテルです。全てエントランス2近くにあります。
※「プリトヴィツェ」は2025年リノベーション工事の為休業中です。また、「ベルビュー」も現在休業しています。(2025年10月現在)

ホテル「ベルビュー」外観
3軒とも部屋数が多くないので夏のピークシーズンには満室になることもしばしば。プリトヴィツェへの宿泊旅行を決めたらまずはホテルを確保するのが先決です。また、こちらのホテルに泊まるゲストは初日に入場券を購入すれば滞在中はずっと延長をしてもらえます。翌日も出発時間までゆっくり散歩出来るのも嬉しいですね。少し離れた周辺エリアにもホテルや民宿が数多くあります。そちらを予約の際には公園から徒歩圏内か、送迎はあるかなど交通の便の確認が必須です。

まとめ

湖に架けられた板張りの遊歩道
プリトヴィツェ国立公園のご案内はいかがでしたか?クロアチアといえばドブロブニクやスプリットなどのアドリア海沿岸の町が有名ですが、街歩きだけでなく、湖や森で思いっきりマイナスイオンを浴びる時間を作るのもおすすめです。クロアチアは縦に長い国で、見どころが全土に散らばっています。ザグレブからドブロブニクまで飛行機を使えば約1時間で移動できますが、その間にある町々を飛び越してしまうのはとても勿体ない。陸路で移動するのも途中に見どころがあるので立ち寄りながら移動すれば車移動も全く辛くありません。
おすすめのクロアチア世界遺産満喫ルートとしては、「ザグレブ⇒プリトヴィツェ国立公園⇒シベニク⇒トロギール⇒スプリット⇒ドブロブニク」というクロアチア縦断陸路移動。その途中にも隣国であるボスニア・ヘルツェゴヴィナの世界遺産モスタールに立ち寄るなども可能、時間があまりない方は効率よく回ってくれる専用車を利用すれば、待ち時間などもなく快適です。
世界遺産プリトヴィツェ国立公園も訪れて心身共にリフレッシュしたい!と思って頂けましたら幸いです。クロアチアへの癒し旅をぜひお楽しみください。
クロアチアのツアーはこちら






