
ウシュグリ村
コーカサス地方。昔はソ連だった、ほとんど知られていない秘境の国々、ジョージア、アルメニア、アゼルバイジャンの3国。その中でヨーロッパの起源とも言われる歴史ある国がジョージア。かつてはグルジアと呼ばれていた国です。
キリスト教を初めて国教にした国の一つであり、ワインの生まれた場所、独特の言語などなど、ひとつずつ秘密のベールをはがしていくと、この国の不思議の多さに驚くはずです。
世界205の国と地域を旅してジョージアにはまった私、井原三津子が、このユニークで奥深い国の魅力の数々をご紹介いたしましょう。

アナウリ
| 面積 | 6万9,700平方㎢(日本の約5分の1) |
| 人口 | 約400万人 |
| 言葉 | 公用語はジョージア語 |
| 宗教 | ジョージア正教(キリスト教) |
| 首都 | トビリシ |
ジョージアってどんな国?

壮麗な修道院が国中で見られる スヴェティ・ツホヴェリ大聖堂<ムツヘタ>
ヨーロッパの最東端、5,000mのコーカサスの山々の懐に位置するジョージア。黒海に面し日本の約5分の1の国土のジョージアは、古くからアジアとヨーロッパの十字路として栄え、最もアジアに近いヨーロッパの国なのです。
19世紀初めにロシア帝国に併合されてから、その後もソ連邦に加盟していましたが、1991年独立。日本ではロシア語読みの「グルジア」と呼んでいましたが、政府は2015年日本語表記を「ジョージア」と変えることにしました。
私など最初、ジョージアの旅行社の人が電話してきて、ジョージアと聞いてアメリカのジョージア州の人かと勘違いしたのでした(笑)なんとなく今でも個人的にはグルジアの方がピンとくるのです。深みのあるお国柄にふさわしい名前ですから。

アチャルリ地方のハチャプリ<ムツヘタ>
4世紀にキリスト教が伝わって独自のジョージア正教という東方正教会を作って守ってきました。教会の中にはイコンが飾られ、神聖な祈りの場所として厳かなムードが漂っています。
また、生ける最古の言語と言われる独特のジョージア語を使い、独自の文化を培ってきたユニークな国なのです。ジョージア語の文字は丸くて不思議な象形文字みたいで、ちょっとカンボジアのクメール文字に似ている気がしました。

クタイシの市場にて 値札の文字に注目
そして驚くことに8000年前からワインを作ってきたことでも知られるワイン発祥の地です。今なお国のあちこちにワイナリーがあり、ワインづくりが盛んに行われています。世界無形遺産に登録された、伝統的なクヴェヴリ製法で造られるワインがあるのですから、ワイン好きの人々も興味津々でしょう。
首都トビリシも古都ムツヘタも、ジョージア正教会の独特の石造りの教会が美しい緑の風景の中に点在しています。北部へ続く軍用道路を走ればロシア国境に近いカズベキまで、道中の風光明媚な大自然を楽しめます。
また、ジョージアの北西部にあるスヴァネティ地方では、ウシュグリやメスティアなど5,000m級の絶景の山々の風景を楽しめるスポットが多くあり、夏にはトレッキングやハイキングが楽しめるエリアなのです。

シュハラ氷河トレッキング<ウシュグリ>
そんなジョージアは、小さい国土なのに地形・気候の変化が大きく多様な自然に溢れていて、歴史が古く様々な文化財が残され、さらに料理やワイン・地ビールなどもとても美味しく、旅して楽しい、ここに来て良かった、と思える国です。
各地方ごとに特色のある料理があって、ジョージアは食文化も豊かな国です。
また大相撲力士の栃ノ心や臥牙丸はジョージア出身。おかげで、今では国名が日本でも知られるようになりました。

ジョージアへの行き方

土産物屋で可愛い人形を見つけた
日本から首都トビリシの空港へ直行便は就航していません。カタール航空でドーハ経由の便やターキッシュエアラインズでイスタンブール経由などの便が便利で一般的。カタール航空の場合羽田か成田からドーハまで直行で約12時間。ドーハで乗り換えでトビリシまで所要約3時間です。トルコ経由だと、羽田からイスタンブールまで直行で約13時間。そこからは2時間20分くらいです。イスタンブールでの乗り継ぎ時間は、便により2時間から4時間程度でしょう。

夏には花が咲き誇るエリアも
飛行機のほかに、隣国アルメニアから列車で入国する方法もあります。アルメニアの首都エレバンの駅から寝台車でトビリシ駅へ入ることも可能です。ただし列車は運行状況がフレキシブルなので、旅行社を通して手配するのが一般的。
ファイブスタークラブでは道中の見どころを巡りながら国境を越える専用車利用のコースも多数ご用意しています。2カ国の出入国の際もトラブルがないので安心です。

ウシュグリにてクブダリの料理講習<ウシュグリ>
ジョージアのツアー
コーカサス3国として、ジョージアとアルメニア、アゼルバイジャンの3国を一度に周遊するプランも多く、他にもジョージアとアルメニアの2か国周遊のコースも人気があります。ジョージア1か国で、奥深く周遊するプランもお薦めです。
どこで食べても美味しいハチャブリにはまった!
ジョージアとアルメニアをコンパクトに周遊すれば夜発6日間でもハイライトプランが組めます。逆にコーカサスの絶景を求めてジョージアの奥地ウシュグリやメスティアまで足を延ばすなら夜発9日間くらい必要です。ファイブスタークラブのツアーなら、希望に応じたプランがいろいろ見つかります。また、いろいろなアレンジも可能なので、現地に渡航歴のある詳しいスタッフに、旅のプランニングの相談をしてください。

山の美しい塔の町メスティア
ジョージアのおすすめツアーはこちら



ヨーロッパの辺境・ヨーロッパの起源

サムタブロ修道院<ムツヘタ>
今から170万年前という太古の昔のヨーロッパで初めての人骨はジョージアで見つかったのです。また2000年にはジョージアの建国3000年が祝われたそうです。
・・・ということは5000年も前に国があった?!凄すぎる国!!その上、ジョージアは紀元337年にキリスト教が布教されていたという最も古いキリスト教国のひとつでした。
かのグレート・シルクロードはこの国を通り東西を結んでいました。この国の話を地元のガイドさんから聞くにつけ、ジョージアが途方もない長い歴史を持つ国だとわかりました。
サムタブロ修道院で買って帰った聖ニノ様のイコン<ムツヘタ>
この国は、「ヨーロッパの辺境」という言葉では語り尽くせません。宗教や文化の生まれた「ヨーロッパの起源」であり「ヨーロッパの生みの親」的存在なのです。
ジョージアという国自体が新しい発見に満ち溢れた世界遺産と言っても過言ではないと私は思います。
首都トビリシ
ジョージアの宴会部長タマダと<トビリシ>
トビリシ旧市街にはシオニ教会やメテヒ教会など、ジョージア正教の教会の他、同じキリスト教のアルメニア教会、カトリック、ユダヤ教、イスラム教という5つの宗教の教会が集まっていて、メテヒ教会前のテラスに立つと、それらの建物をいっぺんに見ることができます。この狭い範囲にこれだけの異なる宗教の教会群が共存しているのは他ではまず見られないので壮観と言えるでしょう。

モダン建築の平和橋<トビリシ>
5~6世紀に創建されムツヘタから遷都されたトビリシは、マルコ・ポーロが「絵に描いたように美しい」と称えた町で、旧市街には今も長い歴史を感じさせる建物が並んでいます。ところがその周辺には、旧市街と対岸を繋ぐ平和橋や花びらの様な屋根の役所など、斬新でモダンな建造物もどんどん造られ、新しい顔も見せる町です。
ナリカラ要塞やムタツミンダ山に登ると、そんな新旧の街を一望できます。
「百万本のバラ」の切ない恋物語。ニコ・ピロスマニのマルガリータに会いに行く

ピロスマニのマルガリータ像
トビリシに行くならピロスマニの描いたマルガリータの肖像画を観に行きたいと思っていました。
ジョージアナショナルギャラリーの中に、画家ニコ・ピロスマニの作品が25点展示されていて、目指すフランスの女優マルガリータの絵もその中に見つけることができました。
この絵はピロスマニの代表作です。よく知られた逸話では、1905年、フランスから巡業でジョージアを訪れた女優マルガリータに一目惚れした彼は、全財産をはたいて街中のバラを買い、彼女が滞在しているホテルの前を百万本のバラで埋め尽くしたといわれています。しかし、彼女はそれに気付かず帰国。1909年にこの絵は描かれました。
華やかな背景のブルーと黄色い鳥。存在感のある彼女の表情が印象的で、ひと目見て私はこの絵に魅了されました。
ピロスマニ亡きあと、後にパリで開かれた個展に訪れたマルガリータは、涙を流してピロスマニを偲んだというエピソードがありますが。
この切ない恋の逸話は、後に「百万本のバラ」という歌でも知られるようになりました。日本では歌手の加藤登紀子さんが日本語で歌い、広く親しまれています。

ナショナルギャラリーで見られる絵はどれも独創的

こちらもナショナルギャラリーに展示されている
ジョージアの古都 世界遺産のムツヘタ
サムダヴロ修道院<ムツヘタ>
隣国アルメニアと共にキリスト教発祥の国として古い歴史があるジョージア。国中に素晴らしい修道院や聖堂があって、そのいくつかは世界遺産に指定されています。ジョージアの首都トビリシから北へ約20㎞に位置する古都ムツヘタ。すでに5世紀頃から宗教都市として発展し、数々の美しい大聖堂などが建てられたのです。
この町で最高峰と言える見所がスヴェティツホヴェリ大聖堂。町中を流れる2つの川の交わる緑豊かな田舎町に建ち、自然に包まれるように存在するジョージア最古かつ最大の聖堂だと言われています。ジョージア建築らしく、モノトーンで地味な石造りながら、その重厚さと迫力には圧倒されます。

ジュヴァリ修道院<ムツヘタ>
もう一つの見所は町郊外の丘の上にあるジュヴァリ修道院。この建築の素晴らしさもさることながら、ここから見下ろすムツヘタの町並は息を呑む光景なのです。
ムツヘタにある3大聖地のもう一つが、実は私が一番気に入った修道院です。聖ニノが祈りをささげた地として知られています。その話は次のコラムでご紹介いたしましょう。
聖ニノの巡礼地・・・奇跡が起こるといわれるムツヘタの聖地サムタブロ修道院

ムツヘタの聖地サムタブロ修道院
私たちのガイドさんが言うには、通常は外国人観光客はあまり受け入れない、地元の正教徒のための修道院が、このサムタブロ修道院SAMTAVRO MONASTERYだそうです。
聖ニノ様と病気を治してくださることで知られるガブリエル神父様の巡礼地として地元の信者が訪れる聖地なのです。
サムタブロ修道院の聖画<ムツヘタ>
まさに「生きた信仰の地」は12世紀に建てられました。
きちんと頭にスカーフを巻いて修道院へ入ります。聖堂内は写真撮影禁止です。数か所で祈りを捧げたあとは、ニノ様とガブリエル様のイコンやホルダーを買いました。ガブリエル神父の瓶入りオイルも3本購入。病気のところに塗れば痛みが取れて病気が治ると信じられています。
ちょうど神父さんが祭壇の前にいたので、十字架にキスしたら、木の葉でお祓いをして、聖水を顔いっぱいにかけてくれました。顔がベシャベシャに濡れて目にも入るくらいたっぷり。その分ご利益があったはずです?!
屋外にでると、聖ニノ様の十字架がジョージア正教のシンボルとして飾られていました。礼拝堂もあり、イコンの前でろうそくに火を灯して祈りを捧げるのでした。

サムタブロ修道院の聖ニノ様の聖画
ジョージア軍用道路を北上してアナヌリから十字架峠へ

アナヌリ教会<ジョージア軍用道路>
ジョージア軍用道路はトビリシの北から古都ムツヘタを経てコーカサス山脈を縦断し、ロシア国境の北まで200kmを越える道のりです。
紀元前からシルクロードの交易路だったようですが、18世紀以降に帝政ロシアが整備し軍事的に利用するようになりました。現在では再び国際物流ルートに、また、ジョージア屈指の風光明媚な地を貫く観光道路にもなっています。
ムツヘタを過ぎて北に向かうと湖畔に佇むアナヌリ要塞教会が見えてきます。周囲の自然に教会が溶け込んでそれは美しい風景です。

ジョージアとロシアの友好の壁/グダウリ〜十字架峠間<ジョージア軍用道路>
スキーリゾートのクダウリを過ぎて少し行った所には「ロシア・ジョージア友好記念塔」というソ連時代に作られた壁画展望台があり、さらに長い上り坂の道を尽きると海抜2,400m近い十字架峠に到達します。この道は山々の景観に息を呑むことの連続です。(※冬季はクダウリまでしか行けません)
カズベキからゲルゲティ三位一体教会(ツミンダ・サメバ)まで登って教会を参拝

ツミンダ・サメバ教会からの景色<ジョージア軍用道路>
十字架峠から軍用道路をさらに北上して坂道を下っていくとカズベキ(現名ステパンツミンダ)村に着きます。ここに着いたら、4WDに乗り換えて14世紀に建てられたゲルゲティ三位一体教会(ツミンダ・サメバ)まで登ります。
途中の展望ポイントからはカズベキの町や背後にそびえる山々がきれいに見えますが、ツミンダ・サメバ教会に近づき、教会とその後ろに屏風のように立つ山の景色が見えてくれば、さらなる絶景に感動。手前には緑の草原が広がり、馬が放牧されていたり、のどかな風景が広がっています。しばらくすると雲海が広がり、また幻想的な風景を見せてくれました。

ツミンダ・サメバ教会<カズベキ>
天気に恵まれれば5,047mの名峰カズベキ山の頂上まで望めます。トビリシからここまで日帰りで往復できるのですが、変わりやすい山の天気が心配です。カズベキに宿泊すれば、晴れの景色を逃さずに済む可能性が高くなるのでおすすめです。ちなみにカズベキに1泊した私は運よく名峰の雄姿を堪能することができました。
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カズベキ山の雄姿を堪能<ステパンツミンダ>
ゲルゲティ三位一体教会にはスカーフをして入りました。この教会にも病気を治してもらうために祈りを捧げに来ている信者が多く訪れていました。三位一体教会で、聖人のイコン(聖画像)が安置されています。2,170mの山上に700年以上も建ち続けていること、多くの巡礼者が訪れることから、「奇跡が起こる教会」と呼ばれているのです。私も小さな立体的なイコンを購入して、大切に日本まで持って帰りました。

ゲルゲティ教会を望む<ステパンツミンダ>
ワイン発祥の地ジョージアにはワイナリーがいっぱい

カヘティ地方のワイン
ジョージアのカヘティ地方は古くからワイン造りが盛んで、ジョージア全体では500種以上のブドウ品種があるとされています。そもそもジョージアはワインを最初に作った国ともされているのです。その歴史の古さにはびっくりです。
大きな壺を地中に埋めて何年も寝かせるという独特な熟成方法が特徴的で、車で3時間離れた首都トビリシからわざわざここのワイナリーを訪れて直接ワインを買っていく人々も多いのです。

カヘティ地方の農家で ワインと一緒に美味しいグルジア家庭料理を
私もガイドさんに相談してお薦めの白ワインと赤ワインを調達。割れないようにワインキーパーにしっかり詰め込んで日本へ持ち帰りました。たまたま選んだ赤ワインはやや癖のあるワインでした。でも味わい深くて、これを飲むときはジョージアの旅の思い出が蘇ったものです。

農家でのランチは食材も新鮮で美味!(カヘティ地方)
ワイナリーだけでなく、カヘティ地方の各家庭では必ずと言っていいほど自家製のワインをつくっています。フレンドリーな地元の人々の温かいもてなしを受けながら、特別なワインで乾杯し、おいしい家庭料理を味わう体験のできるツアーもあるので、ツアーで体験してみるのがおすすめです。
古都クタイシのゲラティ修道院とバクラティ大聖堂

世界遺産のゲラティ修道院<クタイシ>
クタイシは11世紀頃にはジョージアの都だった町で、今はトビリシとバトゥミに次ぐ第3の都市です。ここには世界遺産のゲラティ修道院と2017年まで世界遺産だったバクラティ大聖堂があり、見逃せないポイントです。
ゲラティ修道院は、ジョージアが最も栄えた1106年に学校として建てられたことから始まり、その後、聖堂や鐘楼などが次々と建て増しされました。最初に創設した国王の墓もあります。
バグラティ大聖堂はクタイシ市街を見下ろす丘にあり、街からエメラルド色のドームが見えます。1691年にオスマン・トルコによって破壊され、廃墟のようになっていたのが、1950年代以降少しずつ修復され、最近になって一気に完成。しかし、モダンな建築を追加したり、元の姿とは全く異なる部分もあって、世界遺産から外されました。

バグラティ教会の入り口で楽器演奏を披露するおじさんたちと
クタイシのマーケットが楽しい
帽子をかぶせて!
クタイシは文化的な街です。多くの音楽家や文学者を生んだ街で、ジョージアで3番目の大きな町です。人口は約12万人。「白い川」の端には、面白い彫像があります。帽子をかぶせてくれる少年の像がそれです。皆が帽子をかぶせてもらって記念撮影しています。私ももちろんかぶせてもらいました。
クタイシに行ったら必ず立ち寄りたいのがクタイシ市場です。入口の赤粘土色の壁画は、ソ連時代を思わせるユニークな壁画で、レリーフが目を引きます。
中の市場は、食料品、野菜、果物、肉屋、スパイス屋、紅茶屋さんなどなど。とりわけグリーン野菜やフルーツの色の華やかさには目を見張るほどでした。新鮮で美味しそうです。
クタイシ市場で見つけたお菓子、チュルチュヘラ
この写真の手前にぶら下がっているお菓子はジョージアで有名なチュルチュヘラと呼ばれるカラフルなスイーツ。糸に通したクルミやヘーゼルナッツなどのナッツ類を、小麦粉やトウモロコシ粉でとろみをつけた濃縮ブドウジュースの餡に何度もくぐらせ、天日干しで乾燥させたものだそうです。
面白かったのが豚肉屋さん。店頭にサングラスをかけた豚の頭がぶら下がっています。
愉快な店主が、歌いながら豚を踊らせていたのです。私にも来い来いと店の中に入れてくれ、サングラスの豚と一緒に踊った楽しいひと時でした。
クタイシ市場の陽気な豚肉屋さんで
スヴァネティ地方の塔の町メスティアへ

塔の町メスティア
ジョージア北西部に「上スヴァネティ」という、北の大コーカサス山脈、南のスヴァネティ山脈に挟まれた東西に細長い世界遺産の地方があります。メスティアはその中心地で、トビリシから直線で約230km北西に位置します。
その間に連なるスヴァネティ山脈を大きく迂回せねばならないので、道のりは400kmを超え、車でまるまる1日かかります。しかし、美しく雄大なコーカサスの山々を背にいくつもの石塔城館(スヴァンの塔 Svan Tower)と呼ばれる石の塔が独特の姿で立ち並び、その景観は長旅の疲れを吹き飛ばしてくれました。

ムラヒ村ハイキング中もヤギに出会う<メスティア>
街はモルクラ川を中心に広がり、メスティアの町を見下ろすようにそびえる標高3,837mのバングリアニ山の眺めを楽しめます。テトゥヌルディ(4,858m)の雄姿を遠望することもできます。夕陽に染まる山々の姿はことさらに美しいものでした。
また、メスティアはウシュグリ村やウシュバ峰(4,700m)を見るポイントへ行く基地でもあります。そしてウシュグリこそ私がジョージアの中で最も愛してやまない魅力に満ちた村なのです。
世界遺産ウシュグリ村はヨーロッパで最高地点の定住村

ウシュグリで天気が良ければ4,700mのウシュバー山も眺められる
ウシュグリ村は世界遺産の上スヴァネティ地方で最も奥まった所の標高2,200~2,300m、定住する人が居る集落としてはヨーロッパで最も高い地点にある村です。スヴァネティの中心地メスティアから車で悪路を約2時間。冬は大雪のために道を走れないので、夏しか行けません。
ここからはジョージア最高峰のシュハラ(約5,200m)が見られ、夏でも村のすぐそばまで氷河が迫り、カラフルな花々を愛でながら、高山地帯であることを感じつつハイキングやトレッキングを楽しめます。

シュハラ氷河トレッキングにて、ワンちゃんもトレッキング中?
村の一番高い場所にある「ラマリア教会」は11世紀建立で色の豊かな素晴らしいフレスコ画が残っています。
村には、古い石塔城館(スヴァンの塔)が建ち並び、中世の景観を色濃く残しています。村の中を歩くと牛やヤギが放牧されて、のどかで自然な生活がそのまま残っている村でもあるのです。

まとめ

2026年7月 ウシュグリにて
いかがだったでしょう?奥深いジョージアの魅力について、わかっていただけたでしょうか?日本からもそれほど遠くなくて、歴史も文化も自然も、同時にたくさんの要素を味わえる内容豊かな旅ができる秘境の国として、次なる旅先候補にぜひ入れてみてください!
ジョージアのおすすめツアーはこちら













