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アルザス地方のクリスマスの飾り付きにベアーは必須
フランスでクリスマスマーケットの本場と言えば、アルザス地方。その中心ストラスブールはクリスマスツリー発祥の地とも言われ、毎年クリスマスシーズンには世界中から観光客が訪れます。ドイツ、スイスと国境を接し、ワインでも有名なアルザス地方には戦火を逃れた歴史ある建築物を残す美しい町々があります。今回はその代表たるストラスブールとコルマール、2つの町のクリスマスマーケットをご紹介します。
ストラスブールのクリスマスマーケット

クルベール広場のクリスマスツリー
パリからTGVで約2時間、アルザス地方の州府ストラスブールのクリスマスマーケットはフランスの中で最も有名で、11月下旬~12月クリスマスまでの時期は、ホテルや列車も大変混みますので早目の予約が必須です。クリスマスマーケットが開かれる会場は10~11箇所、教会周辺、広場含め、いくつか点在しているので、マーケットのはしごも楽しめます。一番大きな会場が、高さ約30mあるクリスマスツリーの立つクルベール広場(Place Kléber)。夜は1時間毎に音楽に合わせイルミネーションが点滅し、クリスマスの気分を盛り上げてくれます。アルザスの冬の夜は寒さも厳しいですが、この美しいツリーのすぐ下で、湯気を立てる美味しいフードやホットワインを片手に家族や友達同士で楽しめるのがクリスマスマーケットです。

ノートルダム大聖堂から見下ろしたクリスマスマーケット
その他、フランスで最も古く歴史あるマーケットがブログリ広場(Place Broglie)のクリスマスマーケット。クリスマスマーケットに立つ小屋シャレ(Chalet)が連なり、クリスマスオーナメントからクリスマススイーツまで見て歩くだけでも楽しいものです。ここではキリストのストーリーにちなんだ小さな飾りやオーナメントも多く見られました。また、ノートルダム大聖堂周辺、プティット・フランス周辺でもいくつものシャレが集まり華やかなクリスマスマーケットが開かれ、多くの観光客で賑わっています。ストラスブールのクリスマスは旧市街全体がクリスマス一色となり、町を歩くだけで大人もわくわくすること間違いなしです。
エリア | アルザス |
都市名 | ストラスブール |

ストラスブールの見どころ

ストラスブール旧市街 プティット・フランス
クリスマスマーケットの時期以外の時期でももちろんストラスブールは楽しめます。ストラスブールの旧市街は世界遺産に登録されており、その旧市街には大聖堂をはじめ、美術館、博物館、伝統的な木骨組みの家々の並ぶプティット・フランスが集まっています。旅の入口ストラスブール駅からまっすぐ直進するとライン川の支流イル川にぶつかり、ここを渡るともう旧市街です。このイル川に囲まれた旧市街は徒歩で回る事が出来るので、1日時間をかけて過ごしたいですね。圧倒的な存在感の大聖堂は高さ66mの展望台まで登れ、お隣のドイツまでも見渡せます。

アルザス地方はワインでも有名。ストラスブールでもワインを楽しむお店も多く、冬以外では外のテーブルでワインを楽しむ姿も多く見られます。最近はビールを楽しむ若者も増えているそうですが、ナチュールワインや自然派ワインなどのこだわりワインも少なくなく、さすがワインの産地と言える品揃えです。アルザスワインと共に楽しみたいのがマンステールチーズや腸詰料理、どれもワインに合う美味しさです。夏・秋のシーズンには近郊の村々のワイナリー巡りも出来るので、アルザス地方はワイン好きにはとてもおすすめのです。
アルザス地方のおすすめツアー



コルマールのクリスマスマーケット

コルマール旧市街は町自体がクリスマス仕様に
アルザス地方でストラスブールと並んでクリスマスマーケットが有名な町コルマール。ストラスブールから列車で30分で行けるので、ストラスブールに来たなら是非足を伸ばしたい町です。この町もドイツ国境に近く、アルザス特有の木骨組みの建物が建ち並び、中世の町並みが残る可愛らしい町です。11月下旬のクリスマスシーズンになると、町はクリスマス一色となり、旧市街内の数カ所でクリスマスマーケットが開かれます。旧市街まではコルマール駅から徒歩約15分、普通の町並みから一気に中世の町並みに変わります。

お店のディスプレイもかわいいコルマール
クリスマスマーケットは、旧市街の中にあるいくつかの教会の周辺、旧税関、裁判所などの歴史的建物の周辺、運河のある景色の美しいプティット・ヴェニス周辺に開かれています。この町でもクリスマスマーケットのはしごを楽しみましょう。町のインフォメーションセンターでクリスマスマーケットの地図を貰えば、おすすめ順路で迷うことなく効率的に回れます。ホットワインだけでなく、アルザスワインの屋台もあり、アルザスらしいクリスマスマーケットです。
エリア | アルザス |
都市名 | コルマール |
コルマールの見どころ

ワインの美味しいコルマール
コルマールはアルザスワインの生産地の中心地。コルマール周辺にはワインの生産地が点在し、アルザスワイン街道と呼ばれています。ブドウの品種はドイツと共通するものも多いですが、仕上がりはドライタイプで香り豊かなワインです。特に白ワインが多く、リースニング、ピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネールなどが代表格。季節の良い夏秋にはワインツアーもあるのでワイン好きにはおすすめです。最近はナチュールワインも増え、日本で飲むより遥かに安い地元価格で楽しめます。

コルマールのプティット・ベニス
コルマールの町での観光といえば、旧市街。駅から約10分ほど歩くとそこは可愛らしいヨーロッパの街並みの旧市街が広がります。木骨組みの家々が並び、町を歩くだけで楽しめる風景で、運河沿いには「プティット・ヴェニス」と呼ばれるエリアがあり、そこではゴンドラに乗って、川からかわいらしい家々を鑑賞する事が出来ます。コルマールへはストラスブールからの日帰りする人も多いですが、せっかくなら1泊するのもおすすめ。ゆっくりコルマールの小さな町で過ごすのも素敵な思い出になるでしょう。
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アルザスのクリスマスマーケットで食べたいもの

クリスマスマーケットの屋台
クリスマーケットの夜はとても寒いので、やっぱり温かい食べ物や飲み物は必須ですよね。ここアルザスのクリスマスマーケットでもドイツと同じく香辛料が効いたホットワイン(Vin chaud/ヴァン・ショー)は外せません。ホットワインは大きな鍋にワインとオレンジなどのフルーツとシナモン、クローブなどの香辛料を入れ、沸騰直前まで火にかけた温かいワインです。ホットワインと言えば赤が主流ですが、ここアルザスは白ワインも有名なので、白ワインのホットワインも一緒に売られています。コルマールでは、ホットワインだけでなく、近くのワイナリーからも出店しているので、テイスティング感覚でいろいろなワインを飲めるのも楽しいものです。

アルザスで食べたい「タルト・フランベ」
プレッツェルや人形の形をしたパンは定番ですが、温かい食べ物としてはドイツではザワークラウトと呼ばれるシュークルートや、熱々のソーセージをパンに挟んだもの、溶かしたチーズをたっぷりパンに乗せたものなどどれもこれもホカホカでどれを食べるか迷うものばかり。中でも食べていただきたいのはアルザスの薄焼きピザ風「タルト・フランベ」です。極薄の生地にフロマージュ・ブランを塗って玉ねぎやベーコンの乗せて焼いたシンプルなものですが、ワインにも合います。他にもマッシュルームのクリーム煮をポテトにたっぷりかけたものなど、湯気の立つお料理は寒い夜にとても魅力的ですね。
アルザスのクリスマスマーケットで買いたいもの

クリスマスマーケットに並べられたくるみ割り人形
クリスマーケットではツリーのオーナメントや、イエスキリスト降誕の置物、くるみ割り人形など、見ているだけで楽しいクリスマスにちなんだ物が沢山売られています。アルザスらしい物としては、アルザスのシンボルのコウノトリの人形や、色がカラフルだけど落ち着きのあるアルザス陶器、アルザスを代表するお菓子クグロフ、またその焼型などがあります。せっかくアルザスに来たのなら、これらをお土産にするのもいいですね。

クリスマスのお菓子は華やか
チョコレートやクッキーはもちろん、スパイスのたっぷり効いたケーキ「パンデビス」、人形型のパンなどもお店毎に味や見た目が違うので、どこで買おうか迷います。これ全部チョコレート?と目を見張る素敵なディスプレイも楽しめます。お店の人が陽気に話しかけてくれるとつい買ってしまう事も。クリスマスマーケットはそれが楽しみでもあります。記念に何かひとつはお土産を!

まとめ

ストラスブール駅周辺のホテルは観光に便利
冬のヨーロッパは極寒です。気温も零度を下回り、旅行としてはシーズンオフの季節ですが、11月下旬からクリスマスまでのこの時期だけクリスマスマーケットの開催される欧州の町はトップシーズンとも言えるでしょう。クリスマスシーズンのフランスは、パリよりもアルザスの方が人気も高く列車もホテルも高額になり、混んで取れなくなりますので早めの予約が必須です。今回パリからストラスブールまでのTGVが一人27,000円、ホテルが3星クラスで1泊50,000円近くまで上がっていました。

料理も美味しいアルザス地方
クリスマスシーズンが有名なアルザス地方ですが、先にも述べた様にワインの産地でもあります。夏にはアルザスの小さい村々を結ぶバスも走りワイナリー巡りも楽しめます。アルザス旅行を考える時は夏のワインを楽しむか、クリスマスシーズンか、季節を選ぶ事をおすすします。そしてどの時期も早めの予約をしましょう!
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